教育業界が抱えている課題についてご紹介します。この記事では、今後教育業界に大きな影響を与える課題や問題の中から、重要な3つをお話しします。
2021年現在、教育業界が抱えている課題は以下のとおりです。
教育業界が抱えている課題の1つが、『少子化』に伴う教育市場の縮小です。
国内では少子高齢化時代に突入しており、子どもの人口は減少傾向にあります。子どもを対象にした塾や予備校などの教育業界にとって、少子化は大きな問題です。
少子化が進行する一方、今現在、教育業界の市場規模は右肩上がりを続けています。近年、少子化の影響で子どもの教育費は増加傾向にあり、学習塾の売上は堅調な伸びを見せています。
グローバル化やIT化の進展に伴い、国内の小学校では英語など新たな授業が始まっています。こうした市況により、教育業界では一早く新しい授業内容に対応したサービスを展開し、生徒の獲得を図っています。
ただ、少子化高齢化が進む国内では、将来的に市場の縮小は避けられないことが予想されています。ナガセの早稲田塾の閉校や小規模な学習塾が吸収合併されるなど、業界再編も進んでいます。また、予備校では少子化に加え大学の数が増えたことで浪人生が減少し、生徒数が減っています。
教育業界が抱えている課題の2つ目が、制度変化に対応できる『優秀な人材』の不足です。
近年、小学校では新たに「英語」や「プラグラミング」が、必修科目として導入されました。約10年ごとに見直される「学習指導要領の改訂」や「大学入試の改革」など、教育現場は目まぐるしく変化しています。
また、社会人向けにおいても、グローバル化やデジタル化の進展に伴い、語学やプログラミングを習う消費者や、キャリアアップや資格獲得を目的としたニーズが増えています。
一方、教育業界では、制度や環境の変化に一早く対応できる優秀な人材が不足しています。優秀な塾講師の採用は、授業のクオリティーの向上と、生徒数を増やすことにもつながります。そのため、教育業界では戦力となる優秀な人材の確保が課題となっています。
教育業界の3つ目の課題が、デジタル化への対応の遅れです。ここ数年、国内の学校教育の現場では、パソコンやタブレット端末を活用したデジタル化が注目されています。
大手の学習塾も同様に、タブレット端末の活用やオンライン授業に力を入れ、積極的なデジタル化を図ってます。また、2020年の新型コロナをきっかけに、学習塾や語学学校などでは、オンライン授業のニーズが拡大しています。
ただ、オンライン授業の需要は高まっているものの、予算の都合からデジタル化に踏み切れない企業もあります。今後も教育業界のデジタル化は進むため、対応できない企業は淘汰されることが予想されています。