飼料業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを掲載しています。データは2021-2022年。対象企業の過去の業績を追うことで飼料業界全体の現状や動向、傾向を知ることができます。
業界規模
0.6兆円
成長率
5.3%
利益率
1.9%
平均年収
591万円
飼料業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年には減少となりましたが、2021年には増加に転じています。
農林水産省によると、2021年の配・混合飼料の生産量は前年比0.4%増の2,423万トンでした。
配・混合飼料生産量の推移(出所:農林水産省、グラフは業界動向サーチが作成)
飼料生産量のグラフによると、ここ数年は2,400万トン前後の横ばいで推移しています。
2021年の飼料業界は、飼料販売価格の上昇により増収となりましたが、販売数量は横ばいで推移しています。巣ごもり消費により豚肉や鶏肉は引き続き堅調に推移しましたが、外食産業の需要減により鶏卵や牛肉の消費は減少しています。
一方で、とうもろこしなど原材料価格の上昇や飼料価格安定基金※の負担金増などコストの増加は継続しています。今後もしばらくはこうした状況は続きそうです。
(※飼料価格安定基金とは、飼料価格上昇による畜産家の影響を保護する仕組みで、飼料メーカーや国が負担金を積み立て、価格上昇時に畜産家に補填する仕組みです。)
飼料業界は、国内外から家畜の飼料となる穀物や生草などの原材料を購入し、家畜に合わせた加工や配合を行い栄養価の高い餌を作ります。飼料は主に2種で「粗飼料」は、生草や牧草を発酵させたサイレージが原料で、乳牛や肉牛用となります。一方「濃厚飼料」は、栄養価が高いのが特徴で、穀類やマメ類、油脂類などが原料、豚や鶏の餌となります。安全でおいしい食材の提供には良質で安全な飼料が必要不可欠なため、飼料業界はフードチェーンの川上的存在と言えます。
飼料業界は原材料であるとうもろこし、大豆等の価格や為替の影響を受けやすい業界であります。年度ごとに業績が安定しないのもこうした要因によるものです。今後も原材料価格や為替の推移に合わせて、業績が左右されることが予想されます。
近年、国内では飼料用米の生産に力を入れています。飼料用のコメはとうもろこしとほぼ同等の栄養価があるとして畜産農家の間で利用が増えており、飼料用米の作付けが拡大傾向にあります。
一方で、2020年の日本の飼料自給率は25%と前年から変わっておらず、ここ10年で25%付近で推移しています。政府は2030年までに、飼料自給率を現状の25%から34%に上げる目標を掲げており、「粗飼料」は77%から100%に、濃厚飼料は12%から15%に上げることを発表しています。
※は飼料関連の部門売上高。2021-2022年の飼料業界の売上高ランキングを見ますと、首位はフィード・ワン、2位は中部飼料、日本農産工業、昭和産業と続きます。
2021-2022年は、飼料メーカー上位5社中4社が増収を記録しており、好調な1年でした。
飼料業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで飼料市場のシェアや現状、動向を知ることができます。
順位 | 企業名 | 売上高(億円) | シェア | |
1 | フィード・ワン ※ | 2,033 | ||
2 | 中部飼料 ※ | 1,813 | ||
3 | 日本農産工業 | 1,413 | ||
4 | 昭和産業 ※ | 528 | ||
5 | 日和産業 ※ | 432 | ||
6 | 林兼産業 ※ | 169 | ||
7 | ヨンキュウ ※ | 122 | ||
8 | 日本甜菜製糖 ※ | 112 |
※フィード・ワン、中部飼料、昭和産業、日和産業、林兼産業、日本甜菜糖製糖は飼料事業、ヨンキョウは餌料・飼料の販売事業の売上高です。シェアとは飼料業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで飼料市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ飼料業界の詳細ランキングページにジャンプします。
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