カラオケ業界の現状や動向、ランキングなどを解説

カラオケの文字

カラオケ業界の動向や現状、ランキング、シェアなどを解説しています。データは2022-2023年。カラオケ業界の過去の市場規模の推移をはじめ、カラオケ大手3社の売上高の比較や各社の新しい取り組みなどをお伝えしています。

カラオケ業界(2022-2023年)

カラオケ業界の推移と基本情報

業界規模

0.1兆円

成長率

8.0

利益率

4.9

平均年収

638万円

  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年
  • 22年

カラオケ業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年、2021年と大幅に減少しましたが2022年には回復に転じています。

カラオケ業界の動向と現状(2022-2023年)

2021年のカラオケ業界はコロナの影響続く 休業や閉店相次ぐ

2021年の最新のカラオケ業界の動向を見ていきましょう。下のグラフは、大手カラオケ3社の2019年から2021年の売上高を比較したものです。

大手カラオケ3社の売上高比較

大手カラオケ3社の売上高の比較(各社公表資料より、グラフは業界動向サーチが作成)

2021年の第一興商の売上高は前年比5.1%減の244億円、コシダカHDの売上高は同29.5%減の191億円、AOKI HDは5.7%減の66億円でした(いずれもカラオケ事業)。2021年は大きく減収した前年に引き続き、各社減収を記録しています。

2020年のカラオケ業界は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けました。緊急事態宣言が発出されたことにより、各店舗は感染予防の一環として、休業や閉店を余儀なくされ、業績に大きな影響を与えることとなりました。

2021年には経済活動の再開など一部で明るい兆しがみられるものの、長期休業や営業制限などカラオケ業界に対する風当たりは依然として強く、大手カラオケ4社中4社が減収となりました。

カラオケ業界 売上トップ5(2022-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 第一興商 515
2 コシダカHD 361
3 AOKIホールディングス 98
4 鉄人化計画 37

※はカラオケ関連事業の売上高。

2021年のカラオケ業界売上高ランキングは、首位が第一興商、2位コシダカHD、3位がAOKIホールディングスでした。2020年はコシダカが首位になりましたが、2021年は第一興商が再び首位に返り咲いています。

新型コロナが直撃 苦境に立たされるカラオケ業界

折れ線グラフが減少している様子

近年、国内の消費者ニーズは『モノ消費』から『コト消費』と変化しています。カラオケ施設は身近なコト消費の場として利用されてきたことで、大手カラオケ企業の業績は伸びてきました。

ところが、2020年に入り新型コロナウイルスの感染拡大によって、状況は一変しています。緊急事態宣言をきっかけに休業や時短営業にしたことで、稼働率が低下しました。2021年になると、順次営業は再開したものの、外出を控える消費者が多く、集客は大幅に減少しています。

カラオケボックスは『3密』や「飛沫が飛びやすい」などのイメージが強く、さらに「昼カラ」によるクラスターの発生もあったことから、カラオケの利用を控える動きが躊躇となりました。

コシダカHDは、2021年に上場初の赤字を記録し、海外では再開の見通しが立たないとして5店舗を閉店。第一興商は、27店舗(2021年2月現在)を閉店するなど、カラオケ業界は過去にない、厳しい経営環境に置かれています。

各社は様々な感染対策に取り組んでおり、マイクの消毒や換気や検温、フェイスシールドや手袋、アルコール消毒を用意するなど、安心して利用できるよう対策を行っています。

新たな利用シーンの開拓へ 新規事業や出店で攻勢続く

次へのステップ

コロナ禍で苦戦を強いられているカラオケ業界ですが、各社は新たな事業の立ち上げに注力しています。

「ビッグエコー」展開の第一興商は、新業態の開発と新規顧客の開拓を図っています。学生や若年層をターゲットにした『メガビッグカラオケ』や、大型エンターテイメントスペース「「MARUNOUCHI BESE 』など、22店舗を出店しています。

第一興商の新業態デリバリー専門店

第一興商の既存飲食店のキッチンを有効活用した「新業態のデリバリー専門店」

さらに同社は、コロナ禍のニーズに合わせ、新業態となるデリバリー専門店を立ち上げています。既存店舗のキッチンを有効活用した「バーチャルレストラン」として展開させており、2020年9月のオープンからわずか半年で、20のブランドが誕生(21年4月現在)しています。

コシダカHDは首都圏の繁華街駅前を中心とした出店攻勢が功を奏し、業績を下支えしてきました。2021年3月には、大庄からカラオケ事業を取得するなど、コロナという状況下でも、さらなる業績の拡大を図っています。

同社は、カラオケルームを「エンターテインメントルーム」に変換する構想を進めています。2020年10月には旗艦店「カラオケまねきねこ渋谷店」をオープンし、カラオケと新たな5つのエンターテイメントを提供しています。同月には、ARを駆使した次世代スポーツ施設や、楽しみながら学ぶ、エデュテインメント施設をオープンしました。

現在のカラオケ業界は緩やかな減少傾向にあり、国内での競争はさらに激しくなることが予想されています。こうした動向を受け、カラオケ各社は、テレワークやオンラインライブ、ライブDVDの鑑賞など”歌わない利用”を広めており、カラオケ以外の需要獲得に注力しています。

カラオケ業界 ランキング&シェア

カラオケ業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでカラオケ市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

カラオケ業界 売上高&シェアランキング(2022年-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 第一興商 515
2 コシダカHD 361
3 AOKIホールディングス 98
4 鉄人化計画 37

※第一興商はカラオケ・飲食店舗事業、コシダカHDはカラオケ事業、AOKIホールディングスはカラオケ事業、鉄人化計画はカラオケルーム運営事業の売上高です。シェアとはカラオケ業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでカラオケ市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれカラオケ業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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カラオケ業界 対象企業一覧

第一興商、コシダカHD、AOKIホールディングス、鉄人化計画の計4社

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