データセンター業界の動向やランキングなど

データセンターのイメージ

データセンター業界の動向や現状、ランキングなどを研究しています。国内のブロードバンドのトラフィック量の推移をはじめ、近年のデータセンターの需要動向、2022年の業界ニュース、業界の今後の展望とデータセンター各社の直近の取り組みなどをご紹介しています。

データセンター業界(2021-2022年)

データセンター業界の推移と基本情報

業界規模

0.3兆円

成長率

-2.1

利益率

6.7

平均年収

710万円

  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

データセンター業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2019年に大幅に減少しましたが、2020年から2021年までは再び増加傾向にあります。

データセンター業界の動向と現状(2021-2022年)

2022年もデータ通信量が大幅に増加 データセンターの需要高まる

総務省の「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・計算」によると、2022年11月のブロードバンド総ダウンロード数は、前年同月比23.6%増の29,241Gbpsでした。

日本のブロードバンドの総トラフィックの推移(出所:総務省、グラフは業界動向サーチが作成)

上のグラフは日本のブロードバンドの総トラフィック数の推移です。グラフによると、2013年からトラフィック量は上昇傾向にあり、2020年から2022年にかけて大幅に増加しているのが分かります。

データセンターとは、サーバ機やデータ通信機器などの装置を設置する場所を提供し、それに付帯するサービスを提供する施設のことです。一般的にデータセンターは、インターネット利用量(ブロードバンドのトラフィック数)が増えるほど需要が高まる傾向にあります。

13年から2020年までは、インタネットやスマホの普及に加えて、ECやクラウド、SaaS(クラウド上で動くソフトウェア)の使用拡大などを背景に順調に増加してきました。2020年から2022年にかけては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うテレワークの普及拡大や外出自粛に伴う自宅時間の増加などが挙げられます。

テレワークやクラウドの普及により、今後もネット通信の需要は大きく伸びることが予想されます。コロナによりデジタルシフトが加速したとも言えるでしょう。データ通信量が増えれば、それに伴うサーバー機器や通信機器の設置場所は増えるため、データセンターの需要も必然的に高まります。

データセンター業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 NTT 1,047
2 SCSK 762
3 エクイニクス・ジャパン 408
4 さくらインターネット 200
5 AGS 110

※はデータセンター関連の部門売上高。

2021-2022年のデータセンター業界の売上高ランキングを見ますと、首位はNTTSCSK、エクイニクス、さくらインターネットと続きます。

2021-2022年は、データセンター上位5社中1社が増収、3社が横ばい、1社が減収となりました。業界全体としては、微増を記録しています。

2022年のデータセンター業界のニュース

2022年のデータセンター業界の主なニュースを抜粋してみました。最近のデータセンター業界の動向を把握するのにご活用下さい。

2025年までの平均成長率は12%の見込み クラウドへのシフトも

パソコンやスマホとクラウド

近年のインターネットの普及に加え、テレワーク、クラウド、SaaSやPaaS、IaaSの拡大など、データセンター需要は増加の一途をたどっています。

IDC Japanの予測によると、2021年から2026年のデータセンターの年間平均成長率は12.8%と、高い成長率を維持すると見込んでいます。また、データセンターのサービス形態も非クラウド系サービスからクラウド系サービスにシフトしてゆくとしています。

独立系データセンター運用大手のさくらインターネットは、従来型のデータセンターからクラウド型のデータセンターにシフトしています。東京や大阪拠点のデータセンターをクラウドサービスに最適化してゆきます。

さくらインターネットのクラウドに最適化されたデータセンター

さくらインターネットのクラウドに最適化されたデータセンター

独立系システム会社のAGSは、地盤の埼玉県に新フロアのデータセンターをオープンしました。新フロアでは最先端の空調「コールドアイルキャッピング」を採用。床下空調の冷気の損失低減やラックへの熱の回り込み防止、消費電力削減などデータセンターの効率化と良好な環境構築に注力しています。

ブロードバンドタワーは、東京23区内に4拠点、大阪に1拠点を展開。すべてのデータセンターが都市部に設置され、主要駅からのアクセスが容易な点が特長です。専任エンジニアによる24時間365日のサーバ・ネットワーク監視サービスも併せて展開しています。

クラウドやテレワーク、SaaS、IoT、AI、5Gなど今後、インターネットの通信量は大きく増加するでしょう。あらゆる産業がデジタル化を迎える時代もすぐそこまで到来しています。

今後、データセンターの需要が高まることは確実視されています。一方で、データセンターの利用形態も非クラウド型からクラウド型へとシフトしており、業界内でのイノベーションが進んでいます。デジタル社会を支える重要なインフラとして、データセンター業界のさらなる飛躍が期待されます。

データセンター業界 ランキング&シェア

データセンター業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでデータセンター市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

データセンター業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 NTT 1,047
2 SCSK 762
3 エクイニクス・ジャパン 408
4 さくらインターネット 200
5 AGS 110
6 伊藤忠テクノソリューションズ 107
7 ブロードバンドタワー 94
8 京阪神ビルディング 90
9 日本システムウエア 89
10 アイネット 65

※NTTはクラウド基盤事業、SCSKはITマネジメント事業、AGSは情報処理サービス事業、伊藤忠テクノソリューションズはITサービス事業、ブロードバンドタワーはコンピュータプラットフォーム事業、京阪神ビルディングはデータセンタービル事業、日本システムウエアはクラウド・インフラサービス事業、アイネットはデータセンター・クラウドサービス事業の売上高です。シェアとはデータセンター業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでデータセンター市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれデータセンター業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

関連リンク

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データセンター業界 対象企業一覧

NTT、SCSK、エクイニクス・ジャパン、さくらインターネット、AGS、伊藤忠テクノソリューションズ、ブロードバンドタワー、日本システムウエア、京阪神ビルディング、アイネット、GMOグローバルサイン・HD、GMOペパボの計12社

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