CELLPHONE
グラフは携帯電話業界の業界規模(対象企業の4計)の推移をグラフで表したものです。
携帯電話業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。
2019年-2020年の携帯電話業界の業界規模(主要対象企業4社の売上高の合計)は12兆5,449億円となっています。
携帯電話業界の過去11年間の業界規模の推移
携帯電話業界の過去の推移を見ますと、2007年から10年ごろまで横ばい傾向が続き、10年から13年にかけて増加に。近年は若干の増加傾向にありますが、その伸びは鈍化しつつあります。
2007年にApple(米)が初代『iPhone』を販売開始。その後、09年ごろから米国を中心に売れ始め、11年ごろから世界中で爆発的に売れるようになりました。
一方、同年11月にはGoogle(米)が携帯情報端末向けOS『Android』を発表。無償で提供されるオープンソースであることから、発表後『Android』OSを搭載した比較的安価なスマートフォンが爆発的に普及。OS別のシェアではAndroidが66.7%と2位のiOSを大きく引き離しています。(2017年2月現在)。
日本でも2011年ごろからスマートフォンが浸透し始め、その後は爆発的な販売数を記録。当初から『iPhone』を扱っていたソフトバンクがシェア拡大に成功し、その後、KDDIも追随。対応に遅れた首位のNTTドコモが大きくシェアを落とすなどスマートフォンの登場により業界のシェア割合が一変しました。
近年はスマートフォンの需要も一巡し、一服感が漂う状況に。近年では爆発的な需要の伸びも見込めず、停滞期に突入しつつあります。このような状況から、大手携帯電話3社においては、非通信事業に注力。規模は依然として小さいですが、今のところ売上高の2割ほどを占めています。
携帯電話業界の2020年3月決算を見ますと、売上高前期比はNTTドコモが3.9%減、KDDIが16.8%増、ソフトバンクが0.4%増、沖縄セルラー電話が1.5%増となりました。
2ケタの伸び率を見せたのはKDDIのみで、前年から6,568億円の増加。一方、NTTドコモは1,896億円の減少、残り2社は横ばいで推移しています。
スマートフォン需要の一服感が漂う中、近年注目されているのが『格安スマホ』。通信会社の回線網を借り、月額3,000円以下など安さを武器にしたスマホが登場しています。
格安スマホに参入している企業は、イオン、楽天、ビックカメラ、エディオン、ヨドバシカメラ、BIGLOBE、ピーシーデポ、So-net、ケイオプティコムなど。いずれもデータ通信速度を抑えるかわりに月額料金を3,000円以下に設定しています。
また、普及が一巡したスマホに変わる『ポストスマホ』の動向にも注目が集まります。今のところスマートウォッチやスマートグラスなど『ウェアラブル端末』がポストスマホの最有力とされていますが、今のところスマホのような爆発的な普及には至っていません。スマホの次なるヒット商品は何か、今後の動向に注目が集まります。
企業名 | 売上高 | シェア | 単位:億円 | |
1 | NTTドコモ | 46,512 | 37.1 | |
2 | KDDI ※ | 45,680 | 36.4 | |
3 | ソフトバンク | 32,577 | 26.0 | |
4 | 沖縄セルラー電話 | 680 | 0.5 |