ガラス業界の動向やランキング&シェアなど

ガラス業界の動向や現状、ランキングなどを研究しています。ガラス業界の業界規模の推移をはじめ、板ガラスの出荷数量と金額の推移グラフ、2021-2022年の動向と最近の業界トレンドなどを解説しています。

ガラス業界(2021-2022年)

ガラス業界の推移と基本情報

業界規模

3.6兆円

成長率

2.7

利益率

2.7

平均年収

604万円

  • 11年
  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

ガラス業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2018年から2020年には減少傾向にありましたが、2021年には大幅増となっています。

ガラス業界の動向と現状(2021-2022年)

2021年の板ガラスは横ばい コスト増で建築用ガラス相次ぐ値上げ

経済産業省の生産動態統計(2022年6月24日公表)によると、2021年の板ガラス出荷量は、前年比0.7%減の1,913万換算箱でした。伸び率は0.7%の微減となり、横ばいで推移しています。(1換算箱=2mmの板ガラスで9.29㎡)。

板ガラスの出荷数量と出荷額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

板ガラスの8割は窓ガラスなどの建築用に使用されており、その中には断熱効果や防火、耐火効果、防音効果など、優れたガラスが作られています。残りの2割は自動車や太陽光パネルに使用されています。

2021年-2022年のガラス業界の動向を見ますと、自動車や建築用ガラス、高機能ガラスや半導体関連商品などの出荷量の増加に伴い、売上を伸ばす企業が数多くみられました

業績拡大の要因には、建築用ガラスの販売数量が欧州で好調だったことや、日本やアジアでも需要が回復、加えて欧州を軸に販売価格が大きく上昇したことが挙げられます。また、自動車用ガラスにおいては、半導体や部品の供給不足の影響はありましたが、コロナの影響を大きく受けた2020年に比べ出荷量が増加しています。

直近のガラス業界の動向では、AGCとセントラル硝子による国内建築用ガラスの事業統合が、新型コロナウイルスの影響により延期していましたが、2021年1月に統合中止を発表しています。また、同年10月には原燃料価格の高騰に伴い、大手ガラスメーカー3社が相次いで建築用ガラスの値上げを発表しました。

日本のガラスメーカーは積極的な海外進出を果たし、世界で高いシェアを誇っています。板ガラスの世界シェアでは、AGC(旧旭硝子)、サンゴバン、日本板硝子が世界シェアトップ争いをしています。また、液晶用ガラスにおいても米国コーニングに次ぎ、AGCが世界2位、日本電気硝子が世界3位のシェアに位置するなど、ガラス業界は世界的な寡占状態でもあります。

建築用や自動車などに多く使われるガラスですが、近年急拡大してきたのがスマートフォンやタブレット端末向けのガラスです。スマホなどに使われる超薄板ガラスは、スマートフォンやタブレットの普及に伴い、堅調に推移してきました。

今日まで高いシェアを誇っていた日本のガラスメーカーですが、最近は中国系企業の存在が高まっています。各分野で頭角を表している中国系企業は、技術力は劣るものの安価な汎用品を供給することに長けており、ガラス業界においても価格競争が激化しています。

近年では、参入障壁が高いスマホ向け液晶用ガラス分野にも中国勢が参入。また、中国最大級の自動車ガラスメーカーであるフーヤオは、トヨタやホンダにフロントガラスを納入するなど、中国企業の勢力拡大は日本企業にとって大変な脅威となり得ます。

ガラス業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 AGC 16,973
2 HOYA 6,614
3 日本板硝子 6,005
4 日本電気硝子 2,920
5 セントラル硝子 2,061

2021年のガラス業界の売上高ランキングを見ますと、首位がAGC、2位がHOYA、日本板硝子、日本電気硝子、セントラルガラスと続きます。売上高トップのAGCが独走状態で、2位以下を大きく引き離しています。

自動車用ガラスで世界首位級のAGCは、日本を含むアジア、欧州、米州の3極体制を軸に世界で展開、ガラス事業は全売上高の約44%を占めます。自動車や建築、ディスプレイ用ガラスのほか、5G関連の製品育成やアジアでの化学品事業を拡大しています。

2021-2022年のガラス業界の業績は、5社中4社が2ケタ増を記録しました。また、AGCとHOYA、日本電気硝子の3社においては、コロナ前である2019年の売上高を約10~15%上回る結果となりました。

次世代車向けやエコガラスなど、高付加価値ガラスの開拓が相次ぐ

中国企業の台頭、液晶用パネルや自動車用ガラスの需要減少から、ガラスメーカー各社は高付加価値ガラスの開拓や設備投資を強化をしています。

近年、ガラス業界で特に注力されている分野は、次世代自動車向けガラスです。自動車業界ではCASA(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)への対応が急がれており、ガラス業界もこのトレンドに注目しています。自動運転車など新技術の自動車が普及するにつれ、高機能ガラスの使用範囲も増加するため、需要の拡大が見込まれています。

このような市況から、各社は次世代自動車向けの事業を強化。これまで自動車やスマホ向けのガラスで養ってきたノウハウを活かし、ヘッドアップディスプレーや車載ディスプレー用などのガラス開発に乗り出しています。

世界有数のガラスメーカーとして知られるAGCは、業界の中でも特に次世代自動車に対応した技術開発に取り組んでいます。AGCはフロントガラスに速度や運転情報が表示されるヘッドアップディスプレー用ガラス、複雑な形状や大型に対応した車載ディスプレー、5G対応のガラスアンテナなどを開発しています。

また、AGCは2019年3月に自動車用ガラスアンテナ開発拠点をベルギーに建設。2020年には、自働車や航空機用に向け3Dプリンターを使用した耐久性や強度に優れた新素材の開発に着手し、従来の試作速度を10倍早めることが可能となりました。

ガラス専業の日本板硝子は、約9割を自働車用と建築用が占めています。2017年には、米国のフロントガラス工場に8,400億円を投じて、ヘッドアップディスプレーの製造に対応する設備を導入。翌年には世界最薄となるオンラインコーティングを施した「透明導電膜付きガラス」を開発。また、19年には、米国のユビキタス者と建物一体型太陽光発電の透明ソーラーウィンドウの共同開発を発表しています。

液晶パネル世界3位の日本電気硝子は、液晶パネルや17年に買収した米国のガラス繊維事業が伸び悩み、今後の成長分野を5Gや次世代自動車の電子部品にシフトすることを発表。2020年6月には、次世代電池として期待が集まる「全固体ナトリウム電池」の性能を20倍に高めることに成功、実用化を目指しています。同年8月には、5G通信に用いられる業界最小のLTCC用材料を開発、効率的な通信を可能にし、新たな市場ニースへ対応していきます。

次世代自動車向けガラスの開発を進める各社ですが、近年では断熱性や遮熱制に優れた環境にやさしい『エコガラス』にも注目が集まっています。現在、エコガラスはAGC、日本板硝子、セントラル硝子の3社が手掛けています。

『エコガラス』は冷暖房効率の良さや、Co2排出量の削減、結露を防止する効果があります。近年の新築戸建住宅では約4割の採用率を誇る上に、リフォームを考える消費者においても選ばれやすい傾向にあります。従来のガラス需要が伸び悩む中、新たな付加価値を持つ商品の開発に各社取り組んでいます。

ガラス業界 ランキング&シェア

ガラス業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでガラス市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

ガラス業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 AGC 16,973
2 HOYA 6,614
3 日本板硝子 6,005
4 日本電気硝子 2,920
5 セントラル硝子 2,061
6 石塚硝子 693
7 日本山村硝子 642
8 オハラ 235
9 テクノクオーツ 158
10 岡本硝子 50

※シェアとはガラス業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでガラス市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれガラス業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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ガラス業界 対象企業一覧

AGC、HOYA、日本板硝子、日本電気硝子、セントラル硝子、石塚硝子、日本山村硝子、オハラ、テクノクオーツ、岡本硝子、AvanStrate、不二硝子、倉元製作所の計12社

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