繊維業界の動向や現状、ランキングなど

繊維工場内の様子

繊維業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを分析しています。繊維業界の過去の業界規模の推移をはじめ、化学繊維の年間販売量の推移グラフ、2021-2022年の動向と繊維メーカー各社の戦略などを解説しています。

繊維業界(2021-2022年)

繊維業界の推移と基本情報

業界規模

3.6兆円

成長率

-2.7

利益率

3.1

平均年収

581万円

  • 11年
  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

繊維業界の過去の業界規模の推移を見ますと、年度ごとにばらつきがありますが、2021年は増加に転じています。

繊維業界の動向と現状(2021-2022年)

2021年の化学繊維は7.4%増 自動車、スポーツ衣料などがけん引

経済産業省の生産動態統計によると、2021年の化学繊維の販売量は前年比7.4%増の59.7万トンでした。合成繊維は同10.9%増の45.4万トン、再生・半合成繊維は2.4%減の14.3万トンの販売量となっています。

化学繊維の販売量の推移

化学繊維の販売量の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

近年の化学繊維の販売量の推移を見ますと、緩やかな減少傾向にありましたが、2021年は増加に転じています。

続いて、直近の2021-2022年の繊維業界の動向を見ていきます。

繊維工業の生産指数の推移

繊維工業の生産指数の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

上のグラフは、繊維工業の生産指数の推移を示したものです。最新の2022年11月の繊維工業の生産指数は、前年比0.3%減の79.9でした。

繊維工業の生産指数の推移を見ますと、2020年7月以降は緩やかな増加を続け、直近では横ばいで推移しています。

2021年の繊維業界は、コロナからの経済再開の動きから百貨店、量販店向けでプラスに転じました。2022年には、半導体の不足により停滞していた自動車向け需要が回復し、こちらもプラスに転じています。衣料向けではスポーツやアウトドア用途が好調に推移しました。

一方で、2021年から2022年以降は、原材料価格の高騰が続いており、収益性の低下が懸念されています。今後、メーカーが価格転嫁をスムーズにできるかがカギとなります。

繊維業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 三菱ケミカルグループ 11,363
2 東レ 8,361
3 旭化成 4,607
4 帝人 2,824
5 東洋紡 1,142

※は繊維関連の部門売上高。2021-2022年の繊維業界の売上高ランキングを見ますと、首位が三菱ケミカル、2位が東レ、旭化成、帝人、東洋紡と続きます。

2021-2022年は、繊維大手5社中3社が増加、1社が横ばい、1社が減少となりました。全体としては前年比比べて増加しています。

日本の繊維メーカーは高付加価値戦略に 海外展開も加速

議論をしてるビジネスマン

近年、世界では中国の繊維メーカーが急激な伸びを見せており、世界の繊維生産量の50%超のシェアを握るほどに成長しました。なかでも、2大化繊であるポリエステルとナイロンの生産の大半は中国です。

こうした環境の中、日本の繊維メーカーは価格面で不利な汎用製品分野では劣勢に立たされており、従来の衣料品繊維事業の見直しを図ってきました。その結果、「炭素繊維」や「アラミド繊維」、「高機能ポリエチレン繊維」など価格競争力のある高付加価値製品へと軸をシフトしています。

また、樹脂や光学フィルムなど従来の繊維事業から、電子関連分野など繊維事業でのノウハウを生かせる「非繊維事業」へとコア事業をシフトするメーカーも増えています。衣料向けにおいても、環境に配慮した植物由来の繊維開発が行われています。

さらに、近年は日本の繊維メーカーの海外展開も加速しています。東レは米ボーイング社と10年以上にわたり1兆円を超える炭素繊維の受注を発表。ボーイングとは次世代航空機の共同開発も盛り込まれており、同社にとって大きな収益源となります。

かつては衣料用繊維としてわが国の産業を牽引してきた繊維業界。現在ではその座を中国に奪われ、世界の繊維業界の地図は大きく塗り替えられました。一方で、日本の繊維技術やその品質は海外でも高い評価を受けています。こうした日本の強みを武器に、厳しい環境の中でいかに優位に立てるか、今後の業界の動向に注目が集まります。

繊維業界 ランキング&シェア

繊維業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで繊維市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

繊維業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 三菱ケミカルグループ 11,363
2 東レ 8,361
3 旭化成 4,607
4 帝人 2,824
5 東洋紡 1,142
6 住江織物 817
7 日本バイリーン 670
8 ダイワボウHD 582
9 芦森工業 535
10 マツオカコーポレーション 510

※三菱ケミカルグループは機能商品事業、東レは繊維事業、旭化成はパフォーマンスプロダクツ事業、帝人は繊維・製品事業、東洋紡は生活・環境事業、ダイワボウHDは繊維事業の売上高です。シェアとは繊維業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで繊維市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ繊維業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

関連リンク

繊維業界を見た人は他にこんなコンテンツも見ています。関連業種の現状や動向、ランキング、シェア等も併せてご覧ください。

繊維業界 対象企業一覧

三菱ケミカルHD、東レ、旭化成、帝人、東洋紡、住江織物、日本バイリーン、ダイワボウHD、マツオカコーポレーション、芦森工業、倉敷紡績、クラレ、ユニチカ、ホギメディカル、ダイニック、日清紡HD、日本毛織、川本産業、小松マテーレ、川島織物セルコン、サカイオーベックス、シキボウ、自重堂、日東製網、セーレン、アツギ、トーア紡コーポレーション、丸八HD、イチカワ、日本フエルトなどの計42社

注意・免責事項

繊維業界の動向や現状、ランキング、シェア等のコンテンツ(2021-2022年)は上記企業の有価証券報告書または公開資料に基づき掲載しております。繊維業界のデータは上記企業のデータの合計または平均を表したものです。掲載企業に関しましてはできる限り多くの企業を反映させるよう努めていますが、全ての企業を反映したものではありません。あらかじめご了承ください。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しましては、必ず各企業の有価証券報告書や公開資料にてご確認ください。