ゴム・タイヤ業界の動向や現状、ランキングなど

2本のタイヤ

ゴム・タイヤ業界の動向や現状、ランキングなどを解説しています。自動車タイヤの販売数量の推移をはじめ、2022-2023年のタイヤ業界の動向や業界ニュース、世界展開と首位ブリヂストンの関係などをご紹介しています。ビジネスや投資、就職などの参考資料としてご活用ください。

ゴム・タイヤ業界(2022-2023年)

ゴム・タイヤ業界の推移と基本情報

業界規模

7.8兆円

成長率

7.8

利益率

4.9

平均年収

632万円

  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年
  • 22年

ゴム・タイヤ業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2021年までは横ばいで推移していましたが、2022年は大幅に増加しています。

ゴム・タイヤ業界の動向と現状(2022-2023年)

2022年は2年連続で上昇に 世界のタイヤ需要伸びる

経済産業省の生産動態統計によると、2022年の自動車用タイヤの販売本数は前年比1.2%増の1億7,203万本、販売金額は前年比1.2%増の1兆2,323億円でした。

自動車用タイヤの販売本数と金額の推移

自動車用タイヤの販売本数と金額の推移(出所:生産動態統計、グラフは業界動向サーチが作成)

自動車用タイヤの販売本数と金額のグラフによると、販売本数・金額ともに2020年には大幅な減少となりましたが、2021年から2022年にかけて増加傾向にあります。

2022-2023年のゴム・タイヤ業界の動向を見ますと、年の前半は半導体不足の影響から新車向けタイヤの需要が低迷、一方後半に入り車両生産量が回復したことを受け、タイヤ需要にも回復が見られました。トラックやバス向けタイヤにおいても好調に推移しました。

中国ではロックダウンの影響を受けたものの、北米、欧州での販売が伸びており、円安による業績の押し上げ効果も見られました。また、タイヤの原材料となる天然ゴムや原油、ナフサなどは高値圏にありましたが、価格転嫁によりうまく収益をカバーしている印象があります。

一方で、ロシアによるウクライナ侵攻、原材料費の高騰、エネルギー価格の高止まり、半導体不足による新車の生産減、世界的なリセッション懸念など逆風となる要因も複数あります。今後の動向に注意が必要です。

ゴム・タイヤ業界 売上トップ5(2022-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ブリヂストン 41,100
2 住友ゴム工業 10,986
3 横浜ゴム 8,604
4 住友理工 5,410
5 TOYO TIRE 4,972

2022-2023年のゴム・タイヤ業界の売上高ランキングを見ますと、首位がブリヂストン、2位が住友ゴム工業、3位が横浜ゴムとなっています。ブリヂストンはタイヤ販売で世界首位を誇ります。海外売上高比率は8割を超え、世界150ヵ国以上で展開しています。

2022-2023年は、ゴム・タイヤメーカー5社中5社が増収となり、好調な1年でした。

国内市場の縮小も、世界のタイヤ市場は底堅い見通し

2022年のゴム・タイヤ業界は前年から引き続き増加傾向にありますが、国内のタイヤ市場は中長期的に減少傾向にあります。さらに、近年の消費者は節約志向から廉価品を好む傾向になり、収益性の確保も難しくなってきました。

一方で、海外向けタイヤは北米やアジア、中国、中近東での需要が旺盛です。海外ではミシュランやグッドイヤーなど競合も多く存在しますが、日本勢も決して負けてはいません。自動車の普及に伴い、世界のタイヤ市場は今後も底堅く推移することが予想されます。こうした動向を見据え、各社とも機能性に優れた付加価値の高いタイヤを次々と投入しています。

2022年のゴム・タイヤ業界のニュース

2022年のゴム・タイヤ業界の主なニュースを抜粋してみました。直近のゴム・タイヤ業界の動向を把握するのにご活用下さい。

世界首位のブリヂストンが独走 売上高の8割超を海外で

ゴム・タイヤ業界において、ブリヂストンの動向は押さえておく必要があります。

ブリヂストンは2022年12月決算で売上高4兆1,100億円を計上。2位の住友ゴム工業と売上高で4倍弱の開きがあります。1位と2位の間にこれほど開きがある業界はめったにありません。ちなみにブリヂストンは2005年には仏ミシュランを抜き、タイヤで世界首位のメーカーとなりました。

ブリヂストンは創業早くから世界展開を開始しています。その歴史は古く、1965年にはマレーシアでの操業を開始しています、昨今のグローバル化が進むはるか前から海外展開を加速してきました。その甲斐もあり、現在では世界150ヶ国約130の生産・開発拠点(2022年9月時点)を持ち、連結従業員数は全世界で12万人を超えます。

ブリヂストンの日本での売上高比率はわずか20%弱で、米国、欧州、中近東、アフリカ、中国など海外の売上高比率は8割を超えます(2023年3月現在)。歴史やその展開の規模から見ても、日本では数少ない真のグローバル企業と言えるでしょう。

ゴム・タイヤ業界 ランキング&シェア

ゴム・タイヤ業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでゴム・タイヤ市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

ゴム・タイヤ業界 売上高&シェアランキング(2022年-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ブリヂストン 41,100
2 住友ゴム工業 10,986
3 横浜ゴム 8,604
4 住友理工 5,410
5 TOYO TIRE 4,972
6 バンドー化学 1,036
7 オカモト 990
8 西川ゴム工業 981
9 ニッタ 880
10 三ツ星ベルト 829

※シェアとはゴム・タイヤ業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでゴム・タイヤ市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれゴム・タイヤ業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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ゴム・タイヤ業界 対象企業一覧

ブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム、住友理工、TOYOTIRE、バンドー化学、オカモト、西川ゴム工業、ニッタ、三ツ星ベルト、フコク、ニチリン、藤倉コンポジット、櫻護謨、不二ラテックス、昭和HD、朝日ラバー、相模ゴム工業、日東化工の計19社

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