BIKE
目次
グラフは二輪車・バイク業界の業界規模(対象企業の4計)の推移をグラフで表したものです。
二輪車・バイク業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。
2020年-2021年の二輪車・バイク業界の業界規模(主要対象企業4社の売上高の合計)は3兆2,767億円となっています。
二輪車・バイク業界の過去11年間の業界規模の推移
過去の二輪車・バイク業界の推移を見ますと、近年は増減を繰り返していましたが、2020年には減少に転じています。
経済産業省の生産動態統計によると、2020年の二輪車の販売台数は、前年比11.9%減の67.4万台、販売金額は14.8%減の3,220億円でした。
二輪車の販売台数と販売金額の推移(出所:生産動態統計、グラフは業界動向サーチが作成)
二輪車の販売台および販売金額は、2年連続の減少を記録しており、減少傾向に転じています。
二輪車販売台数でホンダは世界首位、ヤマハは世界2位の業績を誇り、スズキ、川崎も高い販売台数を記録し、日本の4社で世界シェアの約4割を占める状況です。こうした世界的に高いシェアを武器に、新興国需要をうまく捉え、二輪車・バイク業界は拡大を続けてきました。
2018年はインドでの二輪販売が好調で、インド市場のみで2,000万台の大台を記録しました。2019年に入ると二輪の世界需要は減少に転じています。そのような状況下でも、今やインドが世界最大の二輪車市場となり世界の二輪車市場をけん引しています。
2020年は世界的な新型コロナウイルスの感染拡大で、製造停止に追い込まれるなど、各社厳しい状況に置かれています。一方、国内では感染予防対策の移動手段として2輪車が見直されていて、今後の需要に期待が高まります。
二輪車・バイクの普及は1人当たりのGDPと相関関係にあると言われています。
国民の所得が低い国では高額な自動車は購入することができません。一方、自動車よりも安価な小型バイクやスクーターは市民の移動手段として重宝されます。一般に、国民1人あたりのGDPが1,000ドルを超えたあたりからバイクの普及が進むと言われています。
一方、1人あたりのGDPが3,000ドルを超えると自動車の普及が進むと言われています。しがって、二輪車・バイクが急速に拡大するボリュームゾーンは、1人あたりGDPが1,000ドル~3,000ドルの間の新興国となります。
2018年の1人あたりGDPがこのゾーンにある国は、ベトナム、ラオス、インド、パキスタン、バングラデシュ、ミャンマー、カンボジアなどでアジアが中心となります。
特に、インドは人口13億人の巨大市場で、国連によると2022年には中国を抜いて世界最大の人口国になると予測しています。インドの1人あたりのGDPは2,036ドル(2018年現在)で、ちょうど二輪車・バイクが普及するボリュームゾーンとなっており、今後の市場拡大が予想されます。
順位 | 企業名 | 売上高 | シェア | 単位:億円 |
1 | ホンダ ※ | 17,872 | 54.5 | |
2 | ヤマハ発動機 ※ | 9,464 | 28.9 | |
3 | 川崎重工業 ※ | 3,366 | 10.3 | |
4 | スズキ ※ | 2,065 | 6.3 |