非鉄金属業界の動向や現状、ランキングなど

非鉄金属の製造工場の様子

非鉄金属業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを分析しています。データは2021-2022年。非鉄金属業界の過去の市場規模の推移をはじめ、非鉄金属製造業の出荷額の推移、売上高ランキング、新素材への各社の対応などを解説しています。

非鉄金属業界(2021-2022年)

非鉄金属業界の推移と基本情報

業界規模

15.8兆円

成長率

5.5

利益率

3.3

平均年収

643万円

  • 11年
  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

非鉄金属業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年までは横ばいで推移していましたが、2021年には増加に転じています。

非鉄金属業界の動向と現状(2021-2022年)

2021年の非鉄金属販売は15%の増加 金属価格の高騰が追い風

経済産業省の生産動態調査(2022年6月公表)によると、2021年の非鉄金属の販売金額は、前年比15.6%増の2兆2,850億円でした。

非鉄金属製造業の出荷額の推移

非鉄金属製造業の出荷額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

非鉄金属の販売額の推移グラフを見ますと、2017年から2020年にかけて横ばいで推移していましたが、2021年には大幅に増加しています。項目別では、2021年は電気銅が前年比29.0%増、亜鉛が24.1%増、電気銀が23.8%の増加に対し、電気金は5.5%の減少でした。

2020年の非鉄金属業界は、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し、自動車関連事業および通信や電力関連の工事の停滞、海外の銅鉱山の開発が中断するなどの影響を受けました

2021年に入るとコロナ禍からの経済回復や世界的なインフレから金属相場が急騰しました。これにより非鉄金属の販売価格が上昇し、各社は大幅な増収・増益となりました。2021年は非鉄金属業界にとって、金属価格の高騰といった強い追い風が吹いた一年でした。

非鉄金属工業の生産指数の推移

非鉄金属工業の生産指数の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

続いて、2022年までの直近の非鉄金属業界の動向を見ていきます。上のグラフは、経済産業省の鉱工業指数の非鉄金属工業の生産指数の推移を示したものです。最新の2022年10月の非鉄金属工業の生産指数は、前年比4.8%増の96.4でした。

2021-2022年の非鉄金属の生産指数は高値圏の横ばいで推移しています。2021年は金属価格の高騰といった強い追い風がありましたが、2022年は金属価格が軒並み下落しています。さらに、世界的な景気後退リスクも浮上しており、先行き不透明な状況になっています。

非鉄金属業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 住友電気工業 33,678
2 三菱マテリアル 18,117
3 昭和電工 14,196
4 ENEOSホールディングス 12,929
5 住友金属鉱山 12,590

※は金属事業の売上高。2021-2022年の非鉄金属業界の売上高ランキングを見ますと、首位が住友電気工業、2位が三菱マテリアル、3位は昭和電工でした。売上の規模では住友電気工業が一歩リードをしています。

2021-2022年は大手非鉄金属メーカー5社中5社が大幅増収になっています。

『脱炭素』需要に期待 EV向けの材料や部品の生産強化へ

EV車と材料

世界的に脱炭素に向けた動きが高まる中、非鉄金属業界では脱炭素関連の開発に向けた動きが強まっています。

温暖化対策に伴う自動車の燃費規制強化を受け、電気自動車の普及が期待されています。こうした市況から、非鉄金属業界では車載用の次世代電池や電気関連部品の需要の増加を見込んでいます。

住友金属鉱山の「電池材料事業」

住友金属鉱山の「電池材料事業」の一例

住友金属鉱山は、車載用リチウム電池の正極材として用いる「ニッケル酸リチウム」の分野で、世界トップシェアを確立しています。今後の需要拡大を見据え電池材料を成長事業とし、ニッケル酸リチウムの生産増強を行っています。2022年半ばから月生産4,550tを4,850tへ増産し、さらに2027年には月産1万tに増産する計画を発表しています。

鉱山資源を有する住友金属鉱山は、鉱石から電池材料まで一貫した独自のニッケルサプライチェーンを構築しています。「資源、製錬、材料」の3事業の連携を強みとし、さらなる事業強化を図っています。

また、脱炭素の動きはアルミの需要拡大も期待されています。自動車業界では以前にも増して車体の軽量化が進められています。EV化によってモーターや電池の搭載で車両重量が増加しており、軽量化による燃費向上に向けたアルミ材の採用が進んでいます

UACJでは、こうした自動車業界の変化を捉え、EV用アルミニウム材の開発を強化しています。アルミの特性を活かし自動車パネル、油圧シリンダー、ボディ、内装部品、リチウム電池に用いるアルミ箔などを手掛けるなど、軽量化ニーズを捉えたEV用アルミニウム事業の拡大を進めています。

2021年の非鉄金属業界は金属価格の高騰により恩恵を受けた一年でした。そのような市況の中、世界的な脱炭素社会に向けた動きは非鉄業界には追い風です。ただ、こうした需要は鉱山権益を持つ一部大手企業のみで、製錬事業を本流としている企業は製錬マージンの低下が課題として残っています。

非鉄金属業界 ランキング&シェア

非鉄金属業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで非鉄金属市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

非鉄金属業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 住友電気工業 33,678
2 三菱マテリアル 18,117
3 昭和電工 14,196
4 ENEOSホールディングス 12,929
5 住友金属鉱山 12,590
6 古河電気工業 9,304
7 DOWAホールディングス 8,317
8 UACJ 7,829
9 フジクラ 6,703
10 三井金属鉱業 6,333

※ENEOSホールディングスは金属事業の売上高です。シェアとは非鉄金属業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで非鉄金属市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ非鉄金属業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

関連リンク

非鉄金属業界を見た人は他にこんなコンテンツも見ています。関連業種の現状や動向、ランキング、シェア等も併せてご覧ください。

非鉄金属業界 対象企業一覧

住友電気工業、三菱マテリアル、ENEOSホールディングス、昭和電工、住友金属鉱山、古河電気工業、フジクラ、DOWAホールディングス、UACJ、三井金属鉱業、日本軽金属HD、神戸製鋼所、リョービ、アサヒHD、昭和電線HD、古河機械金属、大紀アルミニウム工業所、日鉄鉱業、ホッカンHD、東邦亜鉛、アーレスティ、CKサンエツ、タツタ電線、中外鉱業、東邦チタニウム、オーナンバ、平河ヒューテック、東京特殊電線、大阪チタニウムテクノロジーズ、エルアイイーエイチなどの計40社

注意・免責事項

非鉄金属業界の動向や現状、ランキング、シェア等のコンテンツ(2021-2022年)は上記企業の有価証券報告書または公開資料に基づき掲載しております。非鉄金属業界のデータは上記企業のデータの合計または平均を表したものです。掲載企業に関しましてはできる限り多くの企業を反映させるよう努めていますが、全ての企業を反映したものではありません。あらかじめご了承ください。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しましては、必ず各企業の有価証券報告書や公開資料にてご確認ください。