製缶業界の動向やランキング、シェアなど

アルミ缶の製造チェーンを示している画像

製缶業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究しています。データは2021-2022年。過去の製缶業界の市場規模の推移をはじめ、アルミ圧延製品と飲料用缶の販売金額の推移グラフ、2021年の新型コロナウイルスの影響と環境に対する各社の取組みなどをご紹介します。

製缶業界(2021-2022年)

製缶業界の推移と基本情報

業界規模

1.3兆円

成長率

3.9

利益率

2.6

平均年収

653万円

  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

製缶業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2018年から2020年までは減少傾向にありましたが、2021年には増加に転じています。

製缶業界の動向と現状(2021-2022年)

2021年はコロナの回復と米国が伸長 原材料の高騰は逆風

製缶とは、アルミやステンレスなどの金属板を加工して容器などを作ることです。飲料用缶に代表されますが、ヘアスプレーや日用品など多岐にわたります。

以前の日本は製錬まで行っていましたが、電力料金の高い日本ではアルミ製錬は衰退してしまいました。現在では地金を海外から購入し、圧延などの加工のみを行っています。

アルミ圧延製品と飲料用缶の販売金額の推移

アルミ延圧製品と飲料用缶の販売金額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

経済産業省の「生産動態統計」によると、2021年のアルミニウム延圧製品の販売金額は、前年比19.7%増の6,701億円、飲料用缶の販売金額は前年比0.8%減の3,079億円でした。グラフを見ますと飲料用缶は横ばいで推移していますが、アルミ圧延製品は増加したことが分かります。

2021-2022年の製缶業界は、前半は巣ごもり消費によるチューハイ向け飲料用缶などの需要増、後半は経済再開の動きから、外食、レジャー、オフィス周辺等の屋外消費の回復などが見られました。また、米国をはじめとする旺盛なアルミ需要も、業績を大きく引き上げる要因となりました。

一方、輸入原料に依存している製缶業界は、原材料の高騰は逆風となり、来年以降は減益が見込まれています。原材料価格の高騰をいかに価格に転嫁できるかが、今後の焦点となります。

製缶業界 売上トップ4(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 東洋製罐グループHD 6,675
2 UACJ 6,270
3 ホッカンHD 863
4 日本製罐 104

※は製缶関連の部門売上高。製缶業界の2021-2022年の売上高ランキングを見ますと、東洋製罐とUACJの売上高が高いことが分かります。

東洋製罐グループHDは飲料用やペットボトルなど包装容器で国内首位の会社です。包装容器関連が8割を超え、紙コップやガラス瓶などの製造も手掛けています。UACJは古河スカイと住友軽金属工業が合併して発足した会社で、アルミ圧延分野で国内首位、世界3位のシェアを誇ります。

2021-2022年は、東洋製罐とUACJは増収、ホッカンHDは減収、日本製罐は横ばいでした。上位2社が業績を伸ばした結果となりました。

「脱プラスチック」の中、見直される金属缶 求められる環境意識

アルミのリサイクルの流れ

プラスチックごみなど環境問題に関心が高まる中で、リサイクル性の高さから金属缶が見直されつつあります。今後、脱プラスチックの動きが本格的になれば、金属缶の需要は増えることが予想されます。

こうした大きな潮流をとらえ、製缶各社は環境問題を意識した取組みを強化しています。

製缶大手の東洋製罐グループHDは、石岡工場にアルミ缶の製造設備を増強しました。環境に配慮した成形技術をはじめ、IoTによる自動化・省人化も進めています。さらに、東洋製罐は新日鉄住金とともに「世界最軽量の飲料用スチール缶」の開発に成功。

東洋製罐の「世界最軽量の飲料用スチール缶」

従来の陰圧缶より4割軽量化した東洋製罐の「世界最軽量スチール缶」

東洋製罐の持つ加工や充填の技術と新日鉄住金の銅板技術を組み合わせ、従来の陰圧缶よりも4割ほど軽くしました。材料の使用量を減らすことで、環境負荷を低減し、低酸素社会の実現にも貢献します。

アルミ圧延首位のUACJは、リサイクルしやすいアルミニウム合金の開発など「アルミニウムのリサイクル」に取り組んでいます。日本のアルミニウム延圧メーカーとして初めて「ASI」に加盟するなど、サスティナビリティの向上にも力を入れています。

脱プラスチックなど環境意識が高まる中、リサイクルしやすい金属缶が注目を浴びています。金属を効率的にリサイクルすることで、ごみの削減や資源の枯渇を避けることができます。近年、環境に対する政府や投資家の声が高まっています。収益性を確保しつつ、環境問題への真摯な取り組みも求められています。

製缶業界 ランキング&シェア

製缶業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで製缶市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

製缶業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 東洋製罐グループHD 6,675
2 UACJ 6,270
3 ホッカンHD 863
4 日本製罐 104

※東洋製罐グループHDは包装容器関連+エンジニアリング・充填・物流事業、UACJはアルミ圧延品事業の売上高です。シェアとは製缶業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで製缶市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ製缶業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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製缶業界 対象企業一覧

東洋製罐グループHD、UACJ、ホッカンHD、日本製罐の計4社

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