アルミ業界の動向やランキング、シェアなど

アルミを製造している様子

アルミ業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを分析しています。データは2021-2022年。アルミ業界の過去の市場規模の推移をはじめ、アルミニウム出荷額の推移グラフ、2021年のコロナの影響と売上高ランキング、脱炭素とアルミ需要の動向などを解説しています。

アルミ業界(2021-2022年)

アルミ業界の推移と基本情報

業界規模

1.8兆円

成長率

3.4

利益率

3.05

平均年収

719万円

  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

アルミ業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2018年から2020年にかけて減少傾向にありましたが、2021年には大幅増加に転じています。

アルミ業界の動向と現状(2021-2022年)

2021年の販売数量・金額ともに増加 自動車や建築分野が伸長

下のグラフは、アルミニウム・同合金圧延業の出荷額の推移を示しています。経済産業省の生産動態統計(2022年6月公表)によると、2021年のアルミニウム二次合金地金の販売数量は前年比11.1%増の110万トン、販売金額は前年比47.4%増の3,002億円でした。

アルミニウム二次合金地金の販売数量と金額の推移

アルミニウム二次合金地金の販売数量と金額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、販売数量・販売金額は2020年まで緩やかな減少傾向です。一方、2021年の販売数量・金額は揃って増加に転じており、過去5年間でもっとも高い水準で推移しました。

2021-2022年のアルミ業界の動向を見ますと、前年の需要減少から一転、アルミ地金や圧延材などの販売数量が増加しました。とくに自動車や車載用電池、半導体関連、空調機器や建築分野での伸びが見られました。一方、海外市場では缶需要が旺盛となり、缶材の販売数量が増加しました。また、アルミ地金の価格上昇によって、一部企業では利益が大きく好転することとなりました。

アルミニウムは非鉄金属の一種です。国内企業はアルミ板などに加工する「アルミ圧延業」を主な事業としています。原料である鉱石を製錬所で地金に生成後、地金を薄く延ばしてアルミ板に加工します。このアルミ地金を薄く伸ばす作業をアルミ圧延といいます。また、地金には、原料のボーキサイトから生成する「一次地金」、リサイクル製品から作られる「二次合金合金」があります。

アルミの製錬には膨大な電力を使用します。国内の電力料金は高いため電力コストが負担となり、国内のアルミ製錬は衰退に追い込まれています。現在、日本企業は海外からアルミ地金を購入し、アルミ圧延や押し出しなどの加工を行い、缶や自動車、電子部材向けに販売します。

アルミ業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 UACJ 7,829
2 日本軽金属HD 4,865
3 大紀アルミニウム工業所 2,360
4 神戸製鋼所 1,638
5 三菱マテリアル 1,154

2021年のアルミニウム業界の売上高ランキングを見ますと、首位がUACJ、2位が日本軽金属HD、3位が大紀アルミニウム工業所でした。UACJは2014年に首位に踊り出て以降、トップを死守しています。近年は2位との差が縮まりつつありましたが、2021年に入り再び差を広げています。

2021年-2022年のアルミ業界の業績は、UACJが前年比37.4%増、日本軽金属HDが同12.5%増、大紀アルミニウム工業所が69.7%増でした。3社ともに大幅増収を記録し、コロナ前である2019年の業績を上回りました

『脱炭素』でアルミ需要拡大 自動車や飲料缶への期待が高まる

自動車部品とアルミ

世界的な脱炭素化に向け、EV(電動自動車)の需要が高まっていますが、それと同時にアルミニウムの需要も高まっています。

近年、自動車の燃費向上に向けた軽量化が進み、自動車部材に軽くて頑丈なアルミが採用されています。EV(電気自動車)はリチウムイオン電池を大量に搭載するため、重量が重くなりがちですが、こうしたEV普及に伴う軽量化のニーズから、アルミへの需要が高まっています。加えて、脱プラスチックの動きも活発化しており、ペットボトルからアルミ缶への代替も進んでいます。

国内首位のアルミニウム総合メーカーであるUACJは、アルミ圧延品の生産量では世界トップクラスを誇ります。UACJが成長事業と位置づけているのが自動車分野と缶材です。

UACJの6事業の強みを活かす「自動車材事業」

UACJの6事業の強みを活かす「自動車材事業」

UACJはEV用のアルミニウム材の開発を強化しています。6つの事業が持つ技術力やノウハウを駆使した、幅広い自動車向け部材を生産し、蓄電池関連部材や車載用高強度バンパーなどの高付加価値部材の開発で需要を取り込みます。米国の車載用アルミ部材の需要獲得のため、21年7月より米アリゾナの新工場を稼働、ミシガン工場は設備を増強し22年稼働を予定してます。

また、UACJでは缶材の販売拡大にも注力しています。脱プラスチックによる飲料向けのアルミ缶需要が旺盛で、北米地域を中心に世界的にニーズが拡大しています。日本、タイ、北米の3極の供給体制を活かし、缶材の生産量を2020年度の80万トンから2025年度には90万トンの生産を目指しています。

日本軽金属HDも同様にEV市場のアルミ需要の獲得に向け、部品や素材の開発を強化しています。アルミの放熱特性を活かしたバッテリー冷却用製品やエンジン、内装部品など数多くの製品を国内外に提供しています。また、サスペンション部品のニーズも拡大していることから、2019年には販売や開発を担う子会社を米国に設立し、22年度をメドに生産を予定しています。

2020年のアルミ業界はコロナによる需要減少が響き、年間の業績は低迷しました。2021年には一転して業績の回復が見られています。さらに、アルミ地金上昇による棚卸資産の増加や自動車の軽量化、脱プラスチックへの流れもアルミ業界にとっては追い風となります。こうした好機をうまく捉え、今後の業績向上につなげたいところです。

アルミ業界 ランキング&シェア

アルミ業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでアルミ市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

アルミ業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 UACJ 7,829
2 日本軽金属HD 4,865
3 大紀アルミニウム工業所 2,360
4 神戸製鋼所 1,638
5 三菱マテリアル 1,154
6 昭和電工 762

※神戸製鋼所はアルミ板事業、三菱マテリアルはアルミ事業、昭和電工はアルミニウム事業の売上高です。シェアとはアルミ業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでアルミ市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれアルミ業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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アルミ業界 対象企業一覧

UACJ、日本軽金属HD、大紀アルミニウム工業所、神戸製鋼所、三菱マテリアル、昭和電工の計6社

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