2020年-2021年のアルミ業界の動向やランキング、シェアなどを解説しています。

アルミ業界

ALUMINUM

2020年-2021年のアルミ業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを分析しています。アルミ業界の過去の市場規模の推移をはじめ、アルミニウム出荷額の推移グラフ、2020年のコロナの影響と売上高ランキング、脱炭素とアルミ需要の動向などを解説しています。ビジネスや投資、就職や転職の参考資料としてご活用下さい。

業界規模

1.4兆円

(99位/181業界)

成長率

-3.8%

(139位/181業界)

利益率

-0.04%

(137位/181業界)

平均年収

721万円

(36位/181業界)

※矢印は前年比の増減、成長率は直近3年間の平均。平均年収は上場企業の平均ですので、実態よりも高めに出る傾向があります。

目次

アルミ業界の現状と動向(2021年版)

グラフはアルミ業界の業界規模(対象企業の6計)の推移をグラフで表したものです。

アルミ業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年のアルミ業界の業界規模(主要対象企業6社の売上高の合計)は1兆4,754億円となっています。

  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年

アルミ業界の過去6年間の業界規模の推移

2020年は新型コロナの影響で打撃 自動車、建材向けが低迷

アルミ業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2016年から2018年までは緩やかな増加傾向にありましたが、2018年から2020年にかけては減少傾向にあります。

下のグラフは、アルミニウム・同合金圧延業の出荷額の推移を示しています。経済産業省の工業統計調査(2021年8月公表)によると、2019年のアルミニウム・同合金圧延の出荷額は、前年比8.1%減の8,750億円でした。

アルミニウム・合同金圧延の出荷額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、近年の出荷額は多少の増減は見られますが、9千億円前後で推移しています。2019年は前年から減少を記録しましたが、近年はほぼ横ばいで推移しています。

2020年のアルミ業界は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、厳しい年となりました。国内ではテレワークや巣ごもり需要の拡大で、IT製品や電子向け、家庭用ホイルなどの日用箔の需要は堅調でした。一方、自動車向けや建材分野においては2020年後半には需要が回復したものの、前半の需要低迷が大きく響き、2020年のアルミ需要は減少しました。

アルミニウムは非鉄金属の一種です。国内企業はアルミ板などに加工する「アルミ圧延業」を主な事業としています。原料である鉱石を製錬所で地金に生成後、地金を薄く延ばしてアルミ板に加工します。このアルミ地金を薄く伸ばす作業をアルミ圧延といいます。

アルミの製錬には膨大な電力を使用します。国内の電力料金は高いため電力コストが負担となり、国内のアルミ製錬は衰退に追い込まれています。現在、日本企業は海外からアルミ地金を購入し、アルミ圧延や押し出しなどの加工を行い、缶や自動車、電子部材向けに販売します。

アルミ業界 売上高ランキング

2020年のアルミニウム業界の売上高ランキングを見ますと、首位がUACJ、2位が日本軽金属HD、3位が大紀アルミニウム工業所でした。UACJは2014年に首位に踊り出て以降、トップを死守していますが、近年の売上高の差が縮まりつつあります。

2020年-2021年のアルミ業界の売上高は、UACJが前年比7.4%減の5,697億円、日本軽金属HDが同7.2%減の4,325億円、大紀アルミニウム工業所が12.5%減の1,391億円でした。3社ともに減収となりましたが、大紀アルミニウム工業所のみ2ケタの大幅減となりました。

『脱炭素』でアルミ需要拡大 自動車や飲料缶への期待が高まる

世界的な脱炭素化に向け、EV(電動自動車)の需要が高まっていますが、それと同時にアルミニウムの需要も高まっています。

近年、自動車の燃費向上に向けた軽量化が進み、自動車部材に軽くて頑丈なアルミが採用されています。EV(電気自動車)はリチウムイオン電池を大量に搭載するため、重量が重くなりがちですが、こうしたEV普及に伴う軽量化のニーズから、アルミへの需要が高まっています。加えて、脱プラスチックの動きも活発化しており、ペットボトルからアルミ缶への代替も進んでいます。

国内首位のアルミニウム総合メーカーであるUACJは、アルミ圧延品の生産量では世界トップクラスを誇ります。UACJが成長事業と位置づけているのが自動車分野と缶材です。

UACJの6事業の強みを活かす「自動車材事業」

UACJの6事業の強みを活かす「自動車材事業」

UACJはEV用のアルミニウム材の開発を強化しています。6つの事業が持つ技術力やノウハウを駆使した、幅広い自動車向け部材を生産し、蓄電池関連部材や車載用高強度バンパーなどの高付加価値部材の開発で需要を取り込みます。米国の車載用アルミ部材の需要獲得のため、21年7月より米アリゾナの新工場を稼働、ミシガン工場は設備を増強し22年稼働を予定してます。

また、UACJでは缶材の販売拡大にも注力しています。脱プラスチックによる飲料向けのアルミ缶需要が旺盛で、北米地域を中心に世界的にニーズが拡大しています。日本、タイ、北米の3極の供給体制を活かし、缶材の生産量を2020年度の80万トンから2025年度には90万トンの生産を目指しています。

日本軽金属HDも同様にEV市場のアルミ需要の獲得に向け、部品や素材の開発を強化しています。アルミの放熱特性を活かしたバッテリー冷却用製品やエンジン、内装部品など数多くの製品を国内外に提供しています。また、サスペンション部品のニーズも拡大していることから、2019年には販売や開発を担う子会社を米国に設立し、22年度をメドに生産を予定しています。

2020年のアルミ業界はコロナによる需要減少が響き、年間の業績は低迷しました。一方で、2020年後半から2021年にかけて業績は回復傾向にあります。さらに、アルミ地金上昇による棚卸資産の増加や自動車の軽量化、脱プラスチックへの流れもアルミ業界にとっては追い風となります。こうした好機をうまく捉え、今後の業績向上につなげたいところです。

アルミ業界シェア&ランキング(2021年版)

アルミ業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することでアルミ市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

アルミ業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 UACJ 5,697 38.6
2 日本軽金属HD 4,325 29.3
3 大紀アルミニウム工業所 1,391 9.4
4 神戸製鋼所 1,324 9.0
5 三菱マテリアル 1,282 8.7
6 昭和電工 735 5.0
※はアルミ関連部門の売上高で、神戸製鋼所はアルミ板事業、三菱マテリアルはアルミ事業、昭和電工はアルミニウム事業の売上高です。シェアとはアルミ業界の規模(対象企業の6社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでアルミ市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれアルミ業界の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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アルミ業界 対象企業一覧
UACJ、日本軽金属HD、大紀アルミニウム工業所、神戸製鋼所、三菱マテリアル、昭和電工の計6社
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