産業廃棄物業界の動向や現状、ランキングなどを研究しています。

産業廃棄物業界

INDUSTRIAL WASTE

2020-2021年の産業廃棄物処理業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究しています。産業廃棄物業界の過去の業界規模の推移をはじめ、産業廃棄物処理業の売上金額の推移グラフ、2020-2021年のコロナの影響と各社の取り組みなどを解説しています。就職や転職、ビジネスやマーケティングなどの参考資料としてご活用ください。

業界規模

0.2兆円

成長率

+2.0%

利益率

+5.1%

平均年収

615万円

※矢印は前年比の増減、成長率は直近3年間の平均。平均年収は上場企業の平均ですので、実態よりも高めに出る傾向があります。

目次

産業廃棄物業界の現状と動向(2021年版)

グラフは産業廃棄物業界の業界規模(対象企業の13計)の推移をグラフで表したものです。

産業廃棄物業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の産業廃棄物業界の業界規模(主要対象企業13社の売上高の合計)は2,177億円となっています。

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産業廃棄物業界の過去6年間の業界規模の推移

2020年の産廃業6.7%増 コロナ影響も資源価格上昇で後半回復へ

産業廃棄物業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2017年から2019年までは横ばいで推移していましたが、2020年には若干の増加に転じています。

下のグラフは、産業廃棄物処理業の売上金額の推移を示しています。総務省統計局の「経済構造実態調査(甲調査)」(2021年3月31日公表)によると、2020年の産業廃棄物処理業の売上金額は、前年比6.7増の2兆6,634億円でした。

産業廃棄物処理業の売上金額の推移(出所:総務省統計局、グラフは業界動向サーチが作成)

産業廃棄物処理業の売上は、調査開始の2013年から2020年まで右肩上がりで推移し、増加傾向にあります。2020年は前年から1,673億円が増加し、7年間で初の2.6兆円台を突破しました。

2020年の産業廃棄物業界は、新型コロナの影響により国内の製造工場や建設工事の休止・延期し、廃棄物の回収は縮小しました。また、年初の原油や鉄スクラップ価格の下落による影響を受けたものの、年の後半からは価格が安定し業績は回復基調となりました。

産業廃棄物は、事業活動に伴って生じる廃棄物で約20種類に分類されます。産業廃棄物業者は廃車や工場の廃水、建築廃材、廃プラなどを回収し処分します。焼却や埋め立ては最終処分で、廃棄物からは金属やレアメタルの抽出、再生燃料や再生プラなどにリサイクルしています。

産業廃棄物業界 売上高ランキング

2020年の産業廃棄物業界の売上高ランキングを見ますと、1位がダイセキ、2位がエンビプロ・HD、3位がリバーHD、タケエイと続きます。首位のダイセキは、液状系産業廃棄物を得意としており、廃棄物の約9割をリサイクルしています。

エンビプロ・HDは、建築廃材や廃車から金属を回収・加工し、国内外に販売しています。金属リサイクル事業を手がけるリバーHDと、廃棄物の運搬から再資源化、最終処分を行うタケエイは、2021年10月に共同株式会社「TRE HD」を設立しました。

『再資源化』を強化 世界的な脱炭素需要を商機に

経済産業省の調査によると、国内の産業廃棄物処理の市場規模は年間5兆円と推計していますが、国内市場は人口減に伴う縮小が懸念されています。一方、業界内では世界的な脱炭素を商機と捉え、再生燃料の製造や車載用電池や廃プラからの『再資源化』を強化しています。

産業廃棄物大手のダイセキは、廃油や廃水などの液状系廃棄物をメインに取り扱います。リサイクル率は90%を誇り、廃棄物から再生重油や補助燃料、セメントの原料や有用金属など取出しています。国内市場の縮小を見据えアジア市場進出に向けた市場調査を開始し、アジアNo.1企業を目指します。

ダイセキの産業廃棄物処理・リサイクル事業「廃油処理・リサイクルフロー」

ダイセキの産業廃棄物処理・リサイクル事業「廃油処理・リサイクルフロー」

また、ダイセキは、CO2削減を目的としたリサイクル燃料の需要が高まるとして、同燃料の設備投資を強化しています。2019年から2021年には、関東や九州において新工場や各事業所の増強を行い、現在の供給量20万トンから30万トンを目指しています。

エンビプロ・HDは、鉄スクラップや非鉄金属の加工・販売を手がける資源事業を展開し、売上比率は海外が51%と国内を上回ります。焼却灰から「金・銀・銅」を取り出す、有用金属の回収事業の拡大に注力し、2025年には全国の30%の自治体焼却施設との契約を計画しています。

また、同社は成長戦略の一つに「リチウムイオン電池のリサイクル事業」を挙げています。使用済み電池から希少金属の回収事業では、2021年8月にエマルションフローテクノロジーズと協業しました。2022年には既存工場の拡張、2025年には湿式製錬工場の稼働を予定しています。

リバーHDとタケエイは、2021年10月に「TRE HD」を設立、2026年3月期に売上高1,000億円を目指します。成長戦略の一つは『再資源化の強化』で、廃プラが原料の固形燃料製造プラントを新設予定です。2030年代に大量廃棄される「太陽光パネルリサイクル」の事業化についても推進しています。

2020年の産業廃棄物業界は、新型コロナの感染拡大が廃棄物の回収に影響を及ぼしました。一方、世界的な脱炭素や海洋プラスチックごみ問題が追い風になり、業界内で再資源を強化する動きが高まっています。コロナ後の需要の反発と世界経済の成長に期待したいところです。

産業廃棄物業界シェア&ランキング(2021年版)

産業廃棄物業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで産業廃棄物市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

産業廃棄物業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 ダイセキ 515 23.7
2 エンビプロ・HD 409 18.8
3 リバーHD 362 16.6
4 タケエイ 245 11.3
5 アサヒHD 199 9.1
6 要興業 110 5.1
7 東京ボード工業 72 3.3
8 共英製鋼 67 3.1
9 ミダックHD 57 2.6
10 イボキン 54 2.5
※タケエイは廃棄物処理・リサイクル事業、アサヒHDは環境保全事業、共英製鋼は環境リサイクル事業の売上高です。シェアとは産業廃棄物業界の規模(対象企業の13社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで産業廃棄物市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ産業廃棄物業界の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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産業廃棄物業界 対象企業一覧
ダイセキ、エンビプロ・HD、リバーHD、タケエイ、アサヒHD、要興業、東京ボード工業、共英製鋼、ミダックHD、イボキン、アミタHD、リファインバースグループ、ダイトーケミックスの計13社
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