セメント業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究しています。

セメント業界

CEMENT

2020-2021年のセメント業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを解説しています。セメント業界の過去の業界規模の推移をはじめ、セメントの販売量と販売金額の推移グラフ、コロナの影響と将来を見据えた各社の取り組みなどを解説しています。ビジネスや投資、転職や就職の参考資料としてご活用下さい。

業界規模

1.1兆円

成長率

-0.2%

利益率

+4.7%

平均年収

716万円

※矢印は前年比の増減、成長率は直近3年間の平均。平均年収は上場企業の平均ですので、実態よりも高めに出る傾向があります。

目次

セメント業界の現状と動向(2021年版)

グラフはセメント業界の業界規模(対象企業の11計)の推移をグラフで表したものです。

セメント業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年のセメント業界の業界規模(主要対象企業11社の売上高の合計)は1兆1,210億円となっています。

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  • 16年
  • 17年
  • 18年
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セメント業界の過去6年間の業界規模の推移

2020年のセメント販売量は5万トン割れ コロナ禍で需要減

セメント業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2018年から2020年にかけて横ばいから若干の減少傾向にあります。

下のグラフは、セメントの販売量と販売金額の推移を示したものです。経済産業省の生産動態統計(2021年5月28日公表)によると、2020年のセメントの販売量は、前年比5.1%減の4,989万t、販売金額は前年比4.9%減の3,506億円でした。

セメントの販売量と販売金額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、近年の販売量・販売金額ともに多少の増減は見られるものの、横ばいで推移しています。一方、2020年は販売量が5千万トンを割り込み、10年間でもっとも低い水準になりました。

2020年のセメント業界は、新型コロナウイルスによる感染拡大の影響を受けた年でした。緊急事態宣言の発令により、建設需要の減少、工事の中断や操業停止がありました。加えて、五輪や震災復興関連の需要も一巡したため、直近のセメント需要は減少しています。

一方、2020年の海外事業は堅調に推移しました。米国ではコロナによるロックダウンの影響を受けたものの住宅需要は増加、中国はセメントの輸出で旺盛な需要が見られました。

セメント業界 売上高ランキング

2020年のセメント業界売上高ランキングを見ますと、首位が太平洋セメント、2位が住友大阪セメント、3位が宇部三菱セメント、トクヤマと続きます。1位の太平洋セメントは、国内のセメント出荷数量でトップシェアを誇り、業界のけん引役となっています。

2020年のセメント大手4社の業績は、太平洋セメントが前年比1.2%減の6,104億円、住友大阪セメントが同0.7%減の1,874億円、宇部三菱セメントが5.2%減の1,132億円、トクヤマが4.2%増の902億円でした。4社中3社が横ばい、1社が減少しました。

『海外、非セメント』を強化 国内市場の縮小を見据え

国内のセメント需要は低落傾向が続いています。現在、セメント各社は再開発やリニアおよび北海道新幹線関連の需要を見込む一方で、これからの国内市場の縮小を見据え、『海外事業』の強化や『非セメント分野』などに注力しています。

セメント首位の太平洋セメントは海外展開を積極的に手がけており、米国や中国、東南アジアなどの環太平洋地域で展開しています。海外事業は売上高全体の34.5%を占めており、なかでも米国エリアが業績をけん引しています。

太平洋セメントの「海外の主な事業拠点」

太平洋セメントの「海外の主な事業拠点」

同社は、米国に続く成長市場を東南アジア地域としており、なかでも「フィリピン」と「インドネシア」に注目しています。東南アジア市場での事業拡大に加え、環太平洋全域にわたる物流網の強化を行っています。

住友大阪セメントの主力であるセメント事業は国内が中心ですが、成長市場は海外市場ととらえています。2021年8月にはセメントターミナルを「オーストラリア」で稼働させ、これを機に同国での事業拡大を図ります。

さらに、同社では非セメント分野の「高機能品事業」を強化しています。2021年12月には半導体製造装置の主要部品『ESC(静電気チャック)』の生産ラインの増強を発表、2022年度中に生産能力を従来の2倍に引き上げます。

宇部三菱セメントは、「宇部興産」と「三菱マテリアル」が設立した共同会社で、セメントの販売・物流事業を担います。両社は2022年4月にセメント事業を完全統合し新会社を設立します。生産機能も統合させることで効率化を図り、『コストの削減』や『海外事業の強化』を目指します。

2020年のセメント業界は、新型コロナの影響や大型案件が一巡したことを受け、需要は低水準で推移しました。現在、セメント各社は成長領域として『海外事業』や『非セメント事業』を強化しています。しばらくは厳しい環境が続くと思いますが、コロナ後の需要の反発と世界経済の成長に期待したいところです。

セメント業界シェア&ランキング(2021年版)

セメント業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することでセメント市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

セメント業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 太平洋セメント 6,104 54.5
2 住友大阪セメント 1,874 16.7
3 宇部三菱セメント 1,132 10.1
4 トクヤマ 902 8.0
5 デンカ 505 4.5
6 麻生セメント 152 1.4
7 琉球セメント 148 1.3
8 日鉄セメント 123 1.1
9 日鉄高炉セメント 115 1.0
10 日立セメント 97 0.9
※太平洋セメント、住友大阪セメント、トクヤマはセメント事業、デンカはインフラ・ソーシャルソリューション事業の売上高です。シェアとはセメント業界の規模(対象企業の11社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでセメント市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれセメント業界の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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セメント業界 対象企業一覧
太平洋セメント、住友大阪セメント、宇部三菱セメント、トクヤマ、デンカ、麻生セメント、琉球セメント、日鉄セメント、日鉄高炉セメント、日立セメント、敦賀セメントの計11社
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