不動産業界の動向や現状、ランキング等を研究

ビジネスマンが不動産をやり取りしているイメージ

不動産業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究。不動産業界の市場規模の推移をはじめ、不動産取引件数と取引価格の推移、戸建住宅とマンション価格の推移や、空室率などオフィス賃料の動向などを解説しています。

不動産業界(2021-2022年)

不動産業界の推移と基本情報

業界規模

16.5兆円

成長率

2.9

利益率

4.0

平均年収

681万円

  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

不動産業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2019年までは増加傾向、2020年には若干の減少となりましたが、2021年には再び増加に転じています。

不動産業界の動向と現状(2021-2022年)

2021-2022年の不動産は価格が急上昇 物流施設などが好調

それでは直近の不動産業界の動向を見ていきましょう。下のグラフは2022年までの不動産の取引件数と価格指数の推移を示したものです。

不動産取引件数と価格指数の推移

2022年までの不動産契約高の推移(出所:国土交通省、グラフは業界動向サーチが作成)

直近の2021年と2022年の動向を見ますと、取引件数は月によりまちまちですが、不動産価格が上昇していることが分かります。日銀による金融緩和と世界的なインフレの影響により、世界の投資マネーが日本の不動産市場に流れ込んでいます。

2021-2022年の不動産業界は、業績を改善させる企業が多い1年でした。超低金利と円安を背景に、海外投資家の不動産売買が活発化しています。ECにより需要が高まっている物流施設やデータセンターへの投資も積極化しています。また、経済再開の動きも本格化してきており、昨年まで低迷していたホテルや商業施設の需要も回復しつつあります。

一方で、2023年にはオフィスの供給過剰問題を控えており、高止まりしているオフィス空室率にさらなる上振れ圧力がかかることが予想されます。また、直近の日本の物価指数は上昇傾向にあり、日銀が目標とする政策金利2%を大きく上回りました。今後の政策金利の見直しによる不動産価格の下落も懸念されており、先行き不透明感が漂います。

不動産業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 三井不動産 21,008
2 三菱地所 13,494
3 大東建託 10,642
4 東急不動産HD 9,890
5 住友不動産 9,394

※は不動産事業の売上高です。2021-2022年の不動産業界 売上高ランキングによると、首位は三井不動産、2位は三菱地所となっています。首位の三井不動産はオフィス賃貸をはじめ、分譲マンションや賃貸マンション、商業施設やホテル、管理・賃貸・売買仲介など幅広いセグメントを展開しています。

2位の三菱地所もオフィスビル賃貸をはじめ、分譲マンションや物流施設、商業施設やホテル、空港、海外不動産開発などこちらも幅広いセグメントで展開しています。2021-2022年は上位不動産会社5社中2社が増加、3社が横ばいとなりました。業界全体としては増加で推移しています。

高騰を続けるマンション価格 価格、年収倍率ともにバブル並みに

マンション群のイメージ

続いて、不動産市場の中での戸建・マンション部門の動向を見ていきましょう。

下のグラフは2022年までの戸建、マンションの取引件数と価格指数の推移を示したものです。棒グラフは取引件数、折れ線グラフは価格指数を示しています。

戸建・マンションの取引件数と価格指数の推移

戸建・マンションの取引件数と価格指数の推移(出所:国土交通省、グラフは業界動向サーチが作成)

直近の2021年から2022年の推移をみますと、取引件数は月によりまちまちですが、価格指数は戸建、マンションともに増加傾向にあることが分かります。さらに、グラフを見るとマンションの価格が高水準で上昇していることが分かります。

不動産経済研究所の調査によると、2022年9月の首都圏のマンション平均価格は前年比1.0%増の6,653万円でした。これはバブル期の1990年度(6,214万円)を超える水準となっています。

東京カンテイの調査によると、2021年の新築マンションの年収倍率は、東京都で14.69倍、神奈川県10.05倍、埼玉県11.04倍、首都圏では11.29倍となりました。日本のバブル期にあたる1990年の年収倍率は東京で18.12倍でしたので、近い水準にまではきていることが分かります。

年収倍率やマンション価格を考察しますと、現在の新築マンション価格は明らかに適正水準を超えており、一般的な給与所得者が購入できる水準からかけ離れていると言わざるを得ません。今後、いずれかのタイミングで修正が入る可能性があります。

2022年にかけてオフィス空室率が高値で推移 厳しい環境に

オフィスの一室のイメージ

続いて、不動産市場の中でのオフィス賃貸の動向を見ていきましょう。オフィス賃貸は三井三菱住友不動産といった大手不動産会社にとって主力の事業で、収益の柱となっています。

三井や三菱、住友などの大手不動産は丸の内や日本橋、新宿など都心の一等地にオフィスビルを所有しており安定した賃貸収入があります。こうした安定収入を元にマンションやオフィス、ホテルなど様々な不動産開発を行っています。

東京5区 オフィスの空室率の推移

東京5区 オフィスの空室率の推移(出所:三鬼商事、グラフは業界動向サーチが作成)

上のグラフは2020年6月から2022年12月までの東京5区のオフィス空室率の推移です。

グラフを見ますと、直近は高値圏の横ばいで推移していることが分かります。また、2020年と2022年を比較しますと、2022年の方がエリアによる空室率の差が大きくなっていることが分かります。中央区や港区は空室率が高止まりしているのに対し、渋谷区は減少傾向にあります。エリアによる人気の差が拡がりつつあります。

一般的に、オフィス空室率は5%を超えると賃料が下落すると言われています。2022年12月現在、ボーダーとなる5%を上回る都市が多く、オフィス賃貸市場としては厳しい環境にあります。

一般的にオフィス賃貸は普通借家契約が多く、6カ月前に解約通知するのが通例です。コロナが流行した20年の夏から、空室率が上昇しているのはこれが原因です。ポイントは今後、空室率がいつまで高値圏で推移するのかです。オフィス賃貸は大手不動産の大事な収益柱でもありますので、これ以上の上昇は避けたいところです。

不動産業界の動向と現状 まとめ

2021-2022年の不動産業界は、減少した昨年から一転して増加に転じました。一方で、2021-2022年はマンション価格の高騰が目立ちました。首都圏のマンション価格がバブル時の価格を超え、年収倍率もバブル時に迫る勢いです。オフィス空室率も2021年に天井を付けましたが、高値圏での推移が見られます。オフィス賃貸は大手不動産の収益柱ですので、今後の不動産市場を占う試金石となります。

今の不動産業界は、不動産価格の高騰や政策金利の見直しなど注意すべき事項が増えてきました。この記事では不動産価格や空室率などを毎月、更新しています。ぜひチェックしてみて下さい。

不動産業界 ランキング&シェア

不動産業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで不動産市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

不動産業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 三井不動産 21,008
2 三菱地所 13,494
3 大東建託 10,642
4 東急不動産HD 9,890
5 住友不動産 9,394
6 オープンハウスグループ 8,105
7 野村不動産HD 6,450
8 ヒューリック 4,470
9 レオパレス21 3,983
10 オリックス 3,906

※大東建託、オリックスは不動産事業の売上高です。シェアとは不動産業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで不動産市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ不動産業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

関連リンク

不動産業界を見た人は他にこんなコンテンツも見ています。関連業種の現状や動向、ランキング、シェア等も併せてご覧ください。

不動産業界 対象企業一覧

三井不動産、三菱地所、大東建託、住友不動産、東急不動産HD、野村不動産HD、オープンハウス、レオパレス21、オリックス、ヒューリック、東京建物、リログループ、東建コーポレーション、イオンモール、ユニゾHD、パーク24、森トラスト、プレサンスコーポレーション、森ビル、ナイス、スターツコーポレーション、日鉄興和不動産、阪急阪神HD、ケイアイスター不動産、タカラレーベン、フジ住宅、三栄建築設計、日本ハウズイング、近鉄グループHD、コスモスイニシアなどの計145社

注意・免責事項

不動産業界の動向や現状、ランキング、シェア等のコンテンツ(2021-2022年)は上記企業の有価証券報告書または公開資料に基づき掲載しております。不動産業界のデータは上記企業のデータの合計または平均を表したものです。掲載企業に関しましてはできる限り多くの企業を反映させるよう努めていますが、全ての企業を反映したものではありません。あらかじめご了承ください。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しましては、必ず各企業の有価証券報告書や公開資料にてご確認ください。