ショッピングセンター業界の動向や現状、ランキングなどを解説

ショッピングセンター内の様子

ショッピング業界の動向や現状、ランキング、今後の出店計画などを解説しています。データは2021-2022年。ショッピングセンター業界の市場規模や売上高の推移、現在までの変遷や今後の各社の出店計画などを一覧で掲載しています。

ショッピングセンター業界(2021-2022年)

ショッピングセンター業界の推移と基本情報

業界規模

1.2兆円

成長率

-3.4

利益率

5.8

平均年収

892万円

  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

ショッピングセンター業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年には大幅に増加しましたが、2021年は若干の反発を見せています。

ショッピングセンター業界の動向(2021-2022年)

2021年は前年比増収へ コロナ前の水準には届かず

下のグラフは、ショッピングセンター大手5社の売上高の推移を示したものです。

ショッピングセンター大手5社の売上高の推移(出所:各社有価証券報告書、グラフは業界動向サーチが作成)

ショッピングセンター各社の売上高の推移を見ますと、全体としては横ばいからやや下落傾向にあることが分かります。特に、新型コロナウイルスの感染が広がった2020年には多くのSCが減収となりました。2021年には増加に転じていますが、コロナ前よりは低い水準にとどまっています。

ショッピングセンターの遷移を振り返りますと、国内のショッピングセンターは、「丸井」や「ルミネ」や「アトレ」といった都市型SCの開発から始まりました。大都市の駅前にある都市型SCは集客力、利便性ともに優れており、日本の経済発展とともに売上も好調に伸びていきました。

2010年から2020年にかけてイオンや三井不動産や三菱地所などが、郊外に大型ショッピングセンターやアウトレットを次々と開発していきました。郊外型SCは数万㎡、200店舗~400店舗という圧倒的なスケールが売りで、車を持っているファミリー層や20~30代のミレニアム層を取り込むことができました。

このように都市、郊外ともに拡大を続けてきたショッピングセンター業界ですが、近年は新規出店の余地が限られており、業績は頭打ちとなっています。

ショッピングセンター業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 イオンモール 3,168
2 ルミネ 2,770
3 三井不動産 2,262
4 丸井グループ 729
5 パルコ 588

※はショッピングセンター関連の部門売上高。2021-2022年のショッピングセンター業界のランキングを見ますと、首位がイオンモール、2位がルミネ、3位が三井不動産、丸井、パルコと続きます。

2位のルミネは駅ビル型のSCでJR東日本の連結子会社です。3位の三井不動産は主に「ららぽーと」や「三井アウトレットパーク」などを展開しています。5位のパルコは百貨店を展開するJ.フロント リテイリングの子会社です。

新規出店は国内回帰のトレンド 東南アジアも継続

世界地図を見ながら議論をする人たち

下の表は、今後の主なショッピングセンターの出店計画の一覧です。青色は海外の出店計画となっています。

2020年以降に新規開業するショッピングセンター

2022年以降に新規開業する主なSC、青は海外(出所:各社公表資料、表は業界動向サーチが作成)

各社の出店計画を見ますと、日本と東南アジアを中心にバランスよく出店していくことが分かります。業界最大手のイオンモールは、成長戦略として日本の地方都市とベトナムやインドネシアなどの東南アジアでの展開に注力しています。

三井不動産は『ららぽーと』や『三井アウトレットパーク』を日本の地方都市と台湾に出店する見込みです。三井不動産はとくに台湾への出店が多く、台湾を重要市場と見ているのが分かります。

『プレミアム・アウトレット』を展開する三菱地所は2022年10月に『ふかや花園プレミアム・アウトレット』をオープンしました。2024年春以降に『京都城陽プレミアム・アウトレット』をオープンさせる予定です。

各社の出店状況を見ていますと、2020年ごろからから海外へと軸足をシフトしていましたが、直近では国内への回帰が見られるようになりました。地方の第二都市など大型ショッピングモールの未開の地への出店が見られます。大型SCの出店は地方経済の活性化にもつながります。今後の展開に注目が集まります。

ショッピングセンター業界 ランキング&シェア

ショッピングセンター業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでショッピングセンター市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

ショッピングセンター業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 イオンモール 3,168
2 ルミネ 2,770
3 三井不動産 2,262
4 丸井グループ 729
5 パルコ 588
6 JR西日本 456
7 三菱地所 441
8 東神開発 413
9 東急不動産HD 396
10 アトレ 388

※三井不動産は商業施設事業、丸井グループは小売事業、JR西日本はショッピングセンター事業、三菱地所はアウトレットモール事業、東急不動産HDは賃貸商業施設事業の売上高です。シェアとはショッピングセンター業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでショッピングセンター市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれショッピングセンター業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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ショッピングセンター業界 対象企業一覧

イオンモール、三井不動産、パルコ、丸井グループ、ルミネ、アトレ、JR西日本、東神開発、三菱地所、東急不動産HD、サンシャインシティ、野村不動産HD、東武鉄道の計13社

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