2020年の百貨店業界の現状や動向、ランキングなどを研究・分析

百貨店業界

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2020年の百貨店業界の動向や現状、ランキングなどを研究しています。百貨店業界の過去の市場規模の推移をはじめ、百貨店の売上高の推移、ランキング、商品別売上高の推移、2020年のコロナの影響や各社の取り組みなどを詳しく解説しています。ビジネスや投資、就職や転職の参考資料としてご活用ください。

業界規模

5.2兆円

(53位/170業界)

成長率

-1.5%

(155位/170業界)

利益率

+2.9%

(93位/170業界)

平均年収

621万円

(89位/170業界)

目次

百貨店業界の現状と動向(2020年版)

グラフは百貨店業界の業界規模(対象企業の22計)の推移をグラフで表したものです。

百貨店業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2019年-2020年の百貨店業界の業界規模(主要対象企業22社の売上高の合計)は5兆2,358億円となっています。

  • 09年
  • 10年
  • 11年
  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年

百貨店業界の過去11年間の業界規模の推移

2020年の百貨店業界、ついに4兆円台に急落 4年連続で減少

百貨店業界の過去の推移を見ますと、2014年をピークに15年から16年にかけて減少、その後は19年まで横ばいで推移しています。

経済産業省の商業動態統計によると、2020年の百貨店業界の年間売上高は、前年比25.5%減の4兆6,937億円となりました。

百貨店上位5社の売上高の推移

百貨店の売上高の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフは百貨店の売上高の推移をあらわしたものです。2020年は前年から1兆6千億円が減少し、6兆円から4兆円前半へと急落しています。売上高は4年連続でマイナスとなりました。

ここ数年、富裕層やインバウンド需要に支え得られてきた百貨店業界ですが、その恩恵を受けているのは、都市部や首都圏の店舗です。地方や郊外店は恒常的な赤字で閉店が相次いでおり、百貨店業界は縮小傾向にあります。

2020年は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、百貨店の需要は急激に落込みました。下のグラフは主な百貨店の月次売上高の推移ですが、2020年2月から5月にかけて大きく減少していることが分かります。

主な百貨店の月次売上高の推移

主な百貨店の月次売上高の推移(出所:各社公表資料、グラフは業界動向サーチが作成)

2020年はコロナウイルスの感染拡大により、臨時休業や時短営業を余儀なくされました。日本人の客足が鈍る中、好調だったインバウンド需要も蒸発してしまいました。2020年半ばを底に回復途上にある百貨店業界ですが、コロナの動向次第で逆戻りもあるため、まだまだ予断の許さない状況が続きます。

続いて、百貨店業界の売上高ランキングを見ていきましょう。

百貨店業界 売上高ランキング

2019年の百貨店業界売上高ランキングは、首位が三越伊勢丹HD、2位が高島屋、3位がセブン&アイ・HDでした。首位の三越伊勢丹HDは、売上高1兆円をキープしていますが、近年は減少傾向にあります。

2019年の売上高の状況を見ますと、首位の三越伊勢丹HDは前年から減少、他4社は横ばいで推移しています。

新型コロナが直撃 「衣料品」需要が激減、8千億円のマイナス

2020年から猛威を振るう新型コロナウイルス感染症は、百貨店業界に多大な影響を及ぼしています。

2020年の百貨店の商品別の売上高は、全商品が前年割れを記録しました。とくに、百貨店全体の売上高の約3割を占める衣料品の落ち込みが激しく、昨年から8千億円の減少となりました。

百貨店の商品別の売上高の推移

百貨店 商品別の売上高の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

衣料品の内訳は「婦人服・子供服(31.7%減)」、「紳士服(30.9%減)」、「靴・バッグ類(27.4%減)」となり、婦人服や子供服が大きく縮小しています。

2020年の百貨店業界は、新型コロナウイルス感染症の影響を、もっとも強く受けた業種の一つです。感染予防の一環として、多くの百貨店は臨時休業や、時短営業を余儀なくされました。テレワーク等の移動制限に伴い、外出を控える消費者が増加したことで、衣料品や化粧品の購買数は大幅にダウンしています。

また、世界的な感染拡大により、頼みのインバウンド需要が消滅しました。化粧品や宝飾品などの高額品や免税品の売れ行きは、大きく減少しています。都市部の百貨店はインバウンド需要に支えられていた側面もあり、厳しい状況に置かれています。

デジタル化が加速 ネットとリアル店舗の往来を促進

近年、百貨店各社は今後の動向を見据え、新しいビジネスモデルに着手してきました。場所貸しをメインにして安定的な収入を得る『脱百貨店型』や百貨店側が商品企画や品ぞろえを決め、従来の売り場をより強化する『売り場拡充型』などの戦略です。

ところが、新型コロナによって、百貨店を取り巻く環境は一転しました。コロナ禍により、リアル店舗への集客が困難となった今、各社は戦略の練り直しを迫られています。

三越伊勢丹HD アプリ

1つのアプリ内で会話から動画接客、決済が可能な三越伊勢丹のアプリ「三越伊勢丹リモートショッピング」

そんな中、各社がそろって注力しているのが『デジタル事業』です。近年、EC(ネット通販)の台頭で、消費者の購買行動が変化しています。百貨店はこの変化に十分な対応ができず、ECで後れを取っていましたが、コロナをきっかけにデジタル化を加速させています。

三越伊勢丹HDは2020年6月、三越と伊勢丹のECを統合し利便性を向上させました。同年11月には『三越伊勢丹リモートショッピングアプリ』をリリース。オンライン上でチャットや接客、商品の購入から決済までを可能にした、新たなサービスを提供しています。

同百貨店は、20年4月に世界最大級のバーチャルイベントに参加しています。今後、新たなショッピングの場として、バーチャルプラットフォーム『仮想・伊勢丹 新宿本店』の立ち上げを進めています

一方、高島屋では、ネットビジネスを”第3のまち”と位置づけ、EC事業を拡大。2023年には売上500億円を目指しています。エイチ・ツー・オー・リテイリングは、投資計画を見直しデジタル事業を強化しています。DXによるマーケティング強化を図り、ECの拡大やZoomを使用したライブコマースを展開しています。

百貨店各社は、高品質な商品と品ぞろえの多さなど、百貨店の強みをいかしたECを展開しています。ネットと実店舗の往来を促す「デジタルとリアルの融合」を掲げ、積極的なデジタル化を進めています。

百貨店業界シェア&ランキング(2020年版)

百貨店業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで百貨店市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

百貨店業界 売上高&シェアランキング(2019年-2020年)

  企業名 売上高 シェア
1 三越伊勢丹HD 11,191 21.4
2 高島屋 9,190 17.6
3 セブン&アイ・HD 5,706 10.9
4 J.フロントリテイリング 4,806 9.2
5 エイチ・ツー・オーリテイリング 4,732 9.0
6 近鉄百貨店 2,834 5.4
7 丸井グループ 2,475 4.7
8 東急 2,138 4.1
9 東武鉄道 1,681 3.2
10 小田急電鉄 1,382 2.6
※セブン&アイ・HDは百貨店事業、エイチ・ツー・オー リテイリングは百貨店事業、東急は東急百貨店事業、東武鉄道は百貨店業、小田急電鉄は百貨店業の売上高です。シェアとは百貨店業界の規模(対象企業の22社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで百貨店市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ百貨店業界の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

百貨店業界 その他のランキング

百貨店業界の関連業界

百貨店業界の関連業界を一覧で掲載しています。関連業界の動向もあわせて見ることで、その業界をより深く知ることができます。関連業界の現状や動向、ランキング、シェアもぜひチェックしてみてください。
百貨店業界 対象企業一覧
三越伊勢丹HD、高島屋、セブン&アイ・HD、J.フロントリテイリング、エイチ・ツー・オーリテイリング、近鉄百貨店、丸井グループ、東急、東武鉄道、小田急電鉄、松屋、京王電鉄、JR東日本、井筒屋、JR西日本、名古屋鉄道、京阪HD、大和、遠州鉄道、山陽百貨店、さいか屋、ながの東急百貨店の計22社
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