アパレル業界の現状や動向、ランキングなどを分析しています

アパレル業界

APPAREL

アパレル業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。現状や動向をランキングやシェアともに分析・研究しています。業界首位のファーストリテイリングの店舗数の推移や最近の消費者のニーズ、アパレルへの消費支出の推移、国内市場の行方なども合わせて解説しています。就職や転職、マーケティングや投資など業界分析にお役立てください。

業界規模

5.2兆円

(49位/190業界)

成長率

-4.1%

(150位/190業界)

利益率

-8.1%

(172位/190業界)

平均年収

480万円

(174位/190業界)

※矢印は前年比の増減、成長率は直近3年間の平均。平均年収は上場企業の平均ですので、実態よりも高めに出る傾向があります。

目次

アパレル業界の現状と動向(2021年版)

グラフはアパレル業界の業界規模(対象企業の60計)の推移をグラフで表したものです。

アパレル業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年のアパレル業界の業界規模(主要対象企業60社の売上高の合計)は5兆2,751億円となっています。

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  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年

アパレル業界の過去7年間の業界規模の推移

2020年はコロナによる外出頻度の減少でアパレル業界に打撃

アパレル業界の過去の推移を見ますと、2014年から2019年まで緩やかな増加傾向にありましたが、2020年には大きく減少しています。

アパレル業界で国内首位に位置するのがファーストリテイリングです。「ユニクロ」や「ジーユー」を展開する同社は、ユニクロの国内事業を維持しつつも、海外事業を強化しており、店舗数では国内が海外を上回っています(2021年1月現在)。中国を軸に韓国、台湾、フィリピン、米国、タイ、マレーシア、タイ、インドネシアなどで展開、欧州では2017年のスペイン出店を皮切りにスウェーデンやオランダでの展開に力を入れています。

ユニクロの国内と海外の店舗数の推移(ファーストリテイリング公表値、グラフは業界動向サーチが作成)

ファーストリテイリングは2019年8月期で2期連続の2兆円越えを記録、さらに2019年8月期では「ユニクロ」の海外売上高が初めて国内を上回りました。売上高、店舗数ともに海外が国内を上回ったことになります。売上高2兆円を超えるファーストリテイリングは他のアパレル企業を大きく引き離し、国内アパレル業界では独走状態です。

アパレル2位のしまむらは3年連続で減収減益と不振続き。国内の百貨店やショッピングセンターでも衣類品販売の低迷が続いています。さらにカジュアル化が進行する一方、2000年代半ばから浸透した海外系ファストファッションにも陰りが見え始め、2019年には「フォーエバー21」が経営破綻で日本を撤退。さらに「アメリカンイーグル」も撤退を決めました。

このように、大半の企業がきびしい状況に置かれる中で、追い打ちをかけたのが新型コロナウイルスによる感染拡大です。20年11月にはレナウンが破産手続きを開始、その他大手企業も閉店やブランドの廃止、リストラを発表しています。

一方、作業服チェーン最大手のワークマンはアウトドアやスポーツ向けの衣料品を販売する「WORKMAN Plus」を展開。破格の値段にデザイン性と機能性を兼ね備えたことが女性にも好評で、増収増益を記録し続けています。

2020年は新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響により、消費者の外出の頻度が減少しました。その結果、アパレル各社の売上が大きく減少し、厳しい状況となっています。

2020年の主要アパレルの売上高を見ますと、ファーストリテイリングは前年比12.3%減、しまむらは同4.0%増、アダストリアは17.3%減、ワールドは23.7%減、オンワードHDは29.8%減、青山商事は25.8%の減少でした。2020年は主要アパレル企業60社中、53社が減収、36社が最終赤字を記録しました。

外資ファストファッションが撤退 ECやフリマなど新規参入が相次ぐ

国内では『コト消費』などで旅行や外食にお金をかける一方で、消費者のファッションへの支出額は年々減少しています。加えて根強い『低価格志向』や「カジュアルトレンド」の継続によって、百貨店での衣類品販売は不振が続いています。

被服および履物への支出金額の推移

被服および履物への支出金額の推移(出所:総務省統計局「家計調査」、グラフは業界動向サーチが作成)

低価格が売りのファストファッション業界でも明暗が分かれています。外資系の「フォーエバー21」や「アメリカンイーグル」が日本撤退する一方で、ユニクロは「エアリズム」や「ドライ系シャツ」といった機能性商品やUTなどを武器に堅調さをみせました。

実店舗から客離れが進む一方、スマホの普及とともに通販モールや中古品販売、レンタルといった新業態の参入が増えています。「Amazon」や「ZOZO」のような通販サイトに加え、近年活発な「メルカリ」などのフリマアプリ、さらに衣類品のレンタルやシェア、サブスク型も広まり始めています。

業態別ではBtoCサービスのみならず、メルカリを筆頭にレンタルやシェアリングなど個人間の取引(CtoC)も活発に行われています。そのため消費者はフリマアプリでも高く売れる商品を購入する傾向が増え、安価でも不必要なものは購入しないなど消費スタイルの変化がみてとれます。

また、新型コロナウイルスで外出自粛の動きが広まりましたが、その一方で、ECの利用増加が見られています。好調なユニクロのみならず、減収続きのしまむらにおいてもECの売上は好調な推移を見せており、両社はネットと実店舗の相乗効果を高めていく狙いです。

国内は消費減る一方、ニーズは多様化 海外市場の模索を

長引くデフレにより、衣類品や靴などのファッションへの支出金額は年々減少。1990年から半減以下になるなど、アパレルへの風当りは強くなっています。また、SNSの普及により様々なかたちで自己アピールの場が増えたことで、ファッションが自己表現の場ではなくなったことも影響しています。

アパレルに興味が薄れた消費者が増える一方で、『コスパ』重視の安くて良い商品を求める消費者も依然多く、加えてフリマアプリでの販売やシェアを考え質の高い衣類を買う傾向も増えるなど、消費者のニーズは多様化しています。国内のアパレル市場は、消費が減る中でニーズは多様化するという非常に難しい局面を迎えています。

こうした動向を受け、アパレル各社は実店舗の落込みを補うべく新たな事業を模索しています。従来の通販モール頼みを見直し、自社通販サイトに注力する企業も増えており、新たな顧客開拓に乗り出しています。

国内では少子高齢化や人口減少が見込まれており、今後のアパレル市場の伸びは期待しにくい状況です。業界首位のファーストリテイリングが海外展開を加速させているように、アパレル各社は、新たな市場としてアジア、欧州、北米など成長著しい国への進出に目を向けるべきです。

2019年10月の増税や新型コロナウイルスによる景気悪化などで、消費者の買い控えの影響が心配されています。今後、国内のアパレル業界はさらに厳しい状況に陥る可能性があります。消費者のニーズに合った新しい商品開発や店舗展開、海外事業の拡大など抜本的な改革が必要となるでしょう。

アパレル業界シェア&ランキング(2021年版)

アパレル業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することでアパレル市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

アパレル業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 ファーストリテイリング 20,088 38.1
2 しまむら 5,426 10.3
3 アダストリア 1,838 3.5
4 ワールド 1,803 3.4
5 オンワードHD 1,743 3.3
6 青山商事 1,614 3.1
7 西松屋チェーン 1,594 3.0
8 ワコールHD 1,522 2.9
9 AOKIホールディングス 1,431 2.7
10 TSIホールディングス 1,340 2.5
※シェアとはアパレル業界の規模(対象企業の60社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでアパレル市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれアパレル業界の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

アパレル業界 その他のランキング

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アパレル業界 対象企業一覧
ファーストリテイリング、しまむら、アダストリア、ワールド、オンワードHD、青山商事、西松屋チェーン、ワコールHD、AOKIホールディングス、TSIホールディングス、グンゼ、ユナイテッドアローズ、パルグループHD、赤ちゃん本舗、ストライプインターナショナル、クロスプラス、良品計画、マツオカコーポレーション、ライトオン、バロックジャパンリミテッド、ファイブフォックス、コナカ、ハニーズHD、はるやまHD、三陽商会、ルックHD、サックスバーHD、ナルミヤ・インターナショナル、イトキン、サマンサタバサジャパンリミテッドなどの計60社
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