2019年の化粧品業界の動向やランキング現状などを解説

化粧品業界

COSMETIC

2019年の化粧品業界の動向や各種ランキング、現状などをグラフをまじえて分析しています。市場規模や化粧品出荷額の推移、新工場設立の流れや中国EC法の影響など最新のトレンドを詳しく解説しています。また、業界のおける売上高ランキングやシェアなども把握することができます。就職や転職、マーケティングなどにぜひご活用ください。

業界規模

2.2兆円

(79位/136業界)

伸び率

+9.2%

(15位/136業界)

利益率

+4.7%

(42位/136業界)

平均年収

574万円

(93位/136業界)

化粧品業界の現状と動向(2019年版)

グラフは化粧品業界の業界規模(対象企業の売上高計)の推移をグラフで表したものです。

化粧品業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2018年-2019年の化粧品業界の業界規模(主要対象企業16社の売上高の合計)は2兆2,987億円となっています。

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  • 18年

化粧品業界の過去11年間の業界規模の推移

2018年の化粧品出荷額が過去最高、3年連続増加へ

経済産業省生産動態統計によると、2018年の化粧品出荷額は前年比3%増の1兆6,941億円となりました。化粧品市場は2012年から右肩上がりで、2018年は過去最高額を記録、3年連続で前年を上回っています。

化粧品出荷額の推移と訪日外国人の動向(出所:経済産業省 生産動態統計年報、グラフは業界動向サーチが作成)

販売チャネル別では、百貨店の売上が好調です。百貨店協会の発表では2018年の化粧品売上高は5,604億円と前年よりも9.5%増加しました。百貨店の化粧品部門は45か月連続で伸び続けていて、大手百貨店では化粧品売り場を拡大する動きも見せています。

2018年も訪日外国人需要を取り込めたことで、国内の化粧品市場は拡大し続けています。観光庁の訪日外国人消費動向調査によると、訪日外国人のなかでも中国人観光客の消費額は突出しており、化粧品購入単価は5万4千円と他国に比べて圧倒的に高く、単価を大きく引き上げています。

国内の化粧品市場はインバウンド需要の影響が大きいですが、国内在住者による購入も増えています。2017年に資生堂とポーラが開発したシワの改善に効果的な製品を販売以降、各社は競って美白やエイジングケアなどの高機能化粧品を投入、その結果、国内の中高年層のみならず、美容に関心を示した若年層からの支持も得られています。

2018年の品目別出荷額の構成比は、化粧水や乳液等のスキンケア用品が50%と全体の半分を占めており、ファンデーションやチークなどの仕上げ用化粧品とシャンプーやリンス等の頭髪用化粧品は各20%、残りは日焼け止めや香水などになります。特に2010年以降、化粧水の需要が拡大、美容液も年々伸びておりスキンケアのニーズが高まっています。

強まる「MADE IN JAPAN」 国内工場の設立が相次ぐ

化粧品業界では訪日外国人による「日本製の化粧品ニーズの高まり」を受けて、国内での生産を強化する見込みです。

なかでも中国を中心としたアジアでは日本製の化粧品に根強い人気があります。国内での生産や研究所を増やすことで「MADE IN JAPAN」という付加価値を付け、日本製を求める外国人客の需要を取り込もうとしています。

こうした動向から近年の化粧品業界では生産の国内回帰を見せ始めており、資生堂やコーセー、マンダム、ナリス化粧品などは国内に新工場の設立を進めています。資生堂は2019年12月には栃木県の那須工場を稼働。2020年末に大阪、2021年末には九州に工場を設立予定で、完成すれば国内で6工場での生産が行われます。コーセーも2021年に山梨県に設立を予定しており、国内工場の設立ラッシュが続きます。

また、化粧品各社は工場の新設にとどまらず、直営店や旗艦店のオープンにも注力しています。体験型ストアや個人の肌に合わせたマイコスメが作れる店舗開発など新たな取り組みを始めています。

資生堂では2019年4月に横浜に新研究開発拠点「S/PARK エスパーク」を開業、2020年4月には銀座に「SHISEIDO」ブランド初の旗艦店、原宿の商業施設「ウィズ原宿」では若年層をメインターゲットに出店します。コーセーも銀座に「メゾンコーセー」を2019年12月にオープンさせ、ネイルプリント体験や日本初上陸の化粧品タルトの販売を行います。

2020年の東京五輪では多くの訪日外国人が訪れます。化粧品企業の旗艦店や体験型スペースも観光地として訪れる可能性が大いにあるため、さらなる化粧品の需要増が期待されます。

中国のEC法で爆買い減少、一方輸出額は初の5千億円突破

2019年1月に中国政府は「電子商取引法(EC法)」を施行、ネット販売を営む個人業者にも納税義務を課し、転売の取り締まりを強化しました。これにより、中国人観光客の爆買いが減少、日本での化粧品購入も減り企業は大きなダメージを受けました。

インバウンド需要の勢いに不安感を抱える一方で、日本製化粧品の品質の良さを実感した訪日客が帰国後に現地で購入する動きも根付き始めています。

化粧品の輸出額は2015年から伸びはじめ、2016年からは輸入額を上回っています。2018年の化粧品輸出額は5,260億円となり前年比40%と大きく増加しました。主な輸出先はアジアで、なかでも中国と香港への輸出が伸びています。とくに中国は最大の輸出相手となっており2018年は輸出額全体の約35%を占め、2位の香港も26%と2か国で輸出額の半分以上に達しています。

2018年 化粧品輸出額の国別割合推移と訪日外国人の動向

化粧品出荷額の国別割合(出所:財務省 貿易統計、グラフは業界動向サーチが作成)

JETROによると中国の化粧品市場は日本の約2.5倍の4兆円と巨大な市場です。中国では化粧品の輸入が拡大していて、2018年中国での化粧品輸入額は1位韓国、2位日本、3位フランスの順でした。近年中国では日本の化粧品に良いイメージを抱く消費者が増えており、2019年1~5月時点で日本は首位に立っています。

こうした動向を受け、化粧品各社は現地での販売強化を図るとともに、越境ECや世界の空港免税店にも力を入れ始めています。中国では海外化粧品の輸入関税を2018年7月から引き下げ、さらにその10月には輸入品の手続きが短縮されました。今後、輸入化粧品の増加が見込める一方、競争が激しくなることも予想されます。

資生堂は2019年3月にアリババと業務提携を発表、共同開発や中国向け商品の開発を行い、若年層や新たな顧客獲得に乗り出します。EC法によって転売業者が淘汰されることで、ブランドのイメージを保つ好機ととらえる企業も増え、インバウンド需要に頼らない新規の販路の強化、さらに東南アジアへの開拓も進められています。

化粧品業界シェア&ランキング

化粧品業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで化粧品市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

化粧品業界 売上高&シェアランキング(2018年-2019年)

  企業名 売上高 シェア
1 資生堂 10,948 47.6
2 コーセー 3,329 14.5
3 花王 (※) 2,796 12.2
4 ポーラ・オルビスHD 2,485 10.8
5 マンダム 789 3.4
6 ファンケル (※) 715 3.1
7 ノエビアHD 578 2.5
8 シーズ・HD 509 2.2
9 ナリス化粧品 259 1.1
10 ハーバー研究所 192 0.8
※花王は化粧品事業、ファンケルは化粧品関連事業の売上高です。シェアとは化粧品業界の規模(対象企業の16社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで化粧品市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ化粧品会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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化粧品業界 対象企業一覧
資生堂、コーセー、花王、ポーラ・オルビスHD、マンダム、ファンケル、ノエビアHD、シーズ・HD、ナリス化粧品、ハーバー研究所、ハウス オブ ローゼ、日本色材工業研究所、アジュバンコスメジャパン、アイビー化粧品、総医研HD、フォーシーズHDの計16社
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