着物業界の動向や現状、ランキングなど

男物と女物の着物

着物業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを分析しています。データは2021-2022年。着物業界の過去の市場規模の推移をはじめ、着物・和装事業を手掛ける大手4社の売上高の推移グラフ、2021年から2022年にかけてのコロナの業界に与える影響と1世帯当たりの着物・着物レンタル額の推移などを解説しています。

着物業界(2021-2022年)

着物業界の推移と基本情報

業界規模

0.0兆円

成長率

0.2

利益率

-7.1

平均年収

442万円

  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

着物業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年に大きく減少しましたが、2021年には反発しています。

着物業界の動向と現状(2021-2022年)

2021年着物業界 着物の受注数伸びるも、コロナ前の水準には届かず

下のグラフは2016年から2021年までの着物大手4社の売上高の推移を示したものです。※は着物・和装事業の部門売上高です。

着物大手4社の売上高の推移

着物大手4社の売上高の推移(出所:各社有価証券報告書、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、2016年から2019年まで横ばいで推移していましたが、2020年には4社揃って減少、2021年に入り4社ともに増加に転じています。また、一蔵が売上を伸ばしていますが、近年では横ばいで推移しています。

2021年から2022年の着物業界は、新型コロナウイルスの感染防止にともなう臨時休業や時間短縮営業の影響は受けたものの、2020年と比較するとコロナによる影響は緩和されました。店舗休業による影響が縮小したことに加え、積極的な催事やキャンペーンの開催、また着付け教室の再開などが功を奏し、着物の受注数が堅調に推移しました。

一方、振袖の繁忙期である夏季や冬季の集客では苦戦を強いられました。また、夏祭りや花火大会などのイベントが相次いで中止となり、浴衣の販売やレンタルにおいてもコロナ前の水準には届いていない状況です。

着物業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ベルーナ 239
2 一蔵 143
3 ヤマノHD 97
4 YU-WA Creation Holdings 82
5 日本和装HD 50

※は着物関連の部門売上高。2020年の着物業界の売上高ランキングを見ますと、首位はベルーナ、2位は一蔵、ヤマノ、YU-WA Creation Holdings、日本和装と続きます。※は着物・和装部門の売上高です。

通販大手のベルーナは呉服関連事業で、和装関連商品の販売を手掛けるさが美や、卒業式袴等衣装レンタルのマイムなどを展開しています。一蔵(いちくら)は主に若年層を中心とした着物の販売やレンタルを、ヤマノHDは和装や和装宝飾の販売などを手掛けます。2021年は上位5社ともに売上高が増加に転じた一年となりました。

着物購入額は1/4に減少、レンタルは増加 若年層開拓がカギ

若年層へのマーケティング

続いて、中長期的な着物業界の動向やトレンドを見ていきます。

以下のグラフは着物と着物レンタルの1世帯当たり年間支出金額の推移を示したものです。(総務省統計局「和服に関する支出(2020年2月公表)」より。3か年後方移動平均)

着物と着物レンタルの1世帯当たり年間支出額の推移

着物と着物レンタルの1世帯当たり年間支出額の推移(出所:総務省統計局、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、着物の1世帯当たり購入額は長期的に減少傾向にあります。2002年は1世帯当たり8,000円ほどの支出でしたが、2018年には約2,000円と4分の1ほどまで減少しており、深刻な状況であることが分かります。

一方、着物のレンタルへの支出は2015年あたりから増加傾向にあることが分かります。統計データが更新されていないため、直近の動向は分かりませんが、ここ数年の消費者の傾向としては、着物を「買う」から「借りる」にシフトしていることが読み取れます。

年齢別では、着物のレンタル支出額は50歳代が最も多く、40歳代、60歳代と続きます。中年からシニア層のレンタル需要が高く、若年層が低い傾向あります。こうした傾向から、着物各社は若年層への知名度を向上を強化する必要があります。

着物・和装業界で業績を伸ばしている一蔵(いちくら)は、若年層への知名度向上を強化するためwebコミュニティサイトやインフルエンサーを活用したSNSマーケティングなどを手掛けています。さらに、SPAを手掛け、若年層でも手の届きやすい価格帯を実現、受注実績は好調に増加しています。

また、日本和装HDにおいても、これまで未開拓であった20~40代の層に向けたサブブランドの展開に注力しています。価格中低価格に設定し、販売手法も対面からインターネットをメインにし顧客基盤の拡大を目指しています。

2021年の着物業界は、新型コロナウイルス感染拡大の影響が緩和されたことで、大手では前年を上回る一年となりました。一方、着物業界は依然として厳しい状況にあります。各社、オンライン販売やwebチャネルの強化など様々な対抗策を打ち出していますが、本格的な回復には至っていません。コロナ前の状況に戻るにはまだまだ時間がかかりそうです。

着物業界 ランキング&シェア

着物業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで着物市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

着物業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ベルーナ 239
2 一蔵 143
3 ヤマノHD 97
4 YU-WA Creation Holdings 82
5 日本和装HD 50
6 ツカモトコーポレーション 12
7 堀田丸正 6.7
8 和心 1.4

※ベルーナは呉服関連事業、一蔵は和装事業、ヤマノHDは和装宝飾事業、YU-WA Creation Holdingsは和装店舗運営事業、ツカモトコーポレーション、堀田丸正は和装事業、和心はコト事業の売上高です。シェアとは着物業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで着物市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ着物業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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着物業界 対象企業一覧

一蔵、ヤマノHD、京都きもの友禅、さが美グループHD、日本和装HD、ツカモトコーポレーション、堀田丸正、和心の計8社

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