サービス業界の動向や現状、ランキング＆シェアなどを分析しています。サービス業界の売上高と利益率の推移グラフ、2021-2022年の動向とセグメント別の業績について解説しています。
業界規模
27.9兆円
成長率
2.3％
利益率
-1.6％
平均年収
563万円
サービス業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年は大幅に減少しましたが、2021年は増加に転じています。
財務省の法人企業統計によると、2021年度のサービス業の売上高は、前年比8.2％増の159兆1,299億円でした。
サービス業の売上高と利益率の推移（出所：法人企業統計、グラフは業界動向サーチが作成）
サービス業界の推移を見ますと、2021年は営業利益率が減少しましたが、売上高は増加に転じています。売上高営業利益率は3年連続で減少となる一方で、売上高はほぼ横ばいで推移しています。
2021-2022年のサービス業界は全ジャンルで前年比増収が見られました。新型コロナからの経済再開の動きが見られ、緩やかな回復基調にあります。
一方で、2022年以降は世界的なインフレと金利上昇の影響で様々な「モノ」の値段が上がりました。サービス業界もインフレの影響を受けており、先行き不透明な状況は続いています。
2021-2022年のサービス業界の売上高ランキングを見ますと、規模では電通が一歩リードしており、リクルート、楽天と続きます。
2021-2022年は、サービス業界トップ5社中4社が増加となっており、前年に比べて好調な1年でした。
続いて、サービス業界のセグメントを見ていきましょう。セグメントを細かく分析することで、サービス業界の中で「伸びている分野」と「伸びていない分野」を把握することができます。
サービス業界のセグメント別 売上高の推移（出所：各社の有価証券報告書より業界動向サーチが作成）
2017年を100とした売上高の2021年は、ECが168、インターネットが160、人材派遣が135、BPOが126、介護が125、警備が110、広告が105、レジャー施設が71、旅行が40でした。
近年の推移を見ますと、ECやインターネット、人材派遣が大きく伸びているのが分かります。レジャー施設と旅行は2020年以降、大打撃を受けました。2021年にはレジャー施設の方が旅行よりも先に回復しています。
近年はECやインターネットなどIT関連のサービスは好調に推移していますが、レジャー関連は大きく落ち込みました。2022年以降は経済再開の動きも本格化し、2023年5月には新型コロナの位置づけが「5類感染症」に移行しました。訪日外国人も増加傾向となっており、レジャー・旅行関連の需要は回復する見込みです。
また、近年では有効求人倍率が増加しており、各業界で人手不足が進んでいます。製造業の技術者やITエンジニアも不足しており、今後、人材派遣や技術者派遣のニーズが高まり、業界をけん引していくことが予想されます。
サービス業界の売上高ランキング＆シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでサービス市場のシェアや現状、動向を知ることができます。
| 順位 | 企業名 | 売上高（億円） | シェア | |
| 1 | 電通グループ | 52,564 | ||
| 2 | リクルートHD | 28,717 | ||
| 3 | 楽天グループ | 16,817 | ||
| 4 | パーソルHD | 10,608 | ||
| 5 | セコム | 10,498 | ||
| 6 | 博報堂DYHD | 8,950 | ||
| 7 | サイバーエージェント | 6,664 | ||
| 8 | アウトソーシング | 5,693 | ||
| 9 | 綜合警備保障 | 4,890 | ||
| 10 | ベネッセHD | 4,319 |
※シェアとはサービス業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでサービス市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれサービス業界の詳細ランキングページにジャンプします。
サービス業界を見た人は他にこんなコンテンツも見ています。関連業種の現状や動向、ランキング、シェア等も併せてご覧ください。
電通グループ、リクルートHD、楽天、博報堂DYHD、セコム、パーソルHD、サイバーエージェント、綜合警備保障、エイチ・アイ・エス、ベネッセHD、アウトソーシング、トランス・コスモス、パソナグループ、リログループ、イオンディライト、ニチイ学館、H.U.グループHD、カナモト、オリエンタルランド、エムスリー、リゾートトラスト、テクノプロ・HD、ダスキン、西尾レントオール、ワールドHD、ビー・エム・エル、ディー・エヌ・エー、ベルシステム24HD、りらいあコミュニケーションズ、共立メンテナンスなどの計461社
サービス業界の動向や現状、ランキング、シェア等のコンテンツ(2021-2022年)は上記企業の有価証券報告書または公開資料に基づき掲載しております。サービス業界のデータは上記企業のデータの合計または平均を表したものです。掲載企業に関しましてはできる限り多くの企業を反映させるよう努めていますが、全ての企業を反映したものではありません。あらかじめご了承ください。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しましては、必ず各企業の有価証券報告書や公開資料にてご確認ください。