TEMPORARYSTAFFING
グラフは人材派遣業界の業界規模の推移をグラフで表したものです。
人材派遣業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。
2017-18年の人材派遣業界の業界規模(主要対象企業52社の売上高の合計)は3兆7,930億円となっています。
人材派遣業界の過去6年間の業界規模の推移
人材派遣業界の過去の推移を見ますと、2012年から17年にかけて増加に転じています。
2007年までの人材派遣業界は、規制緩和、少子化、若年女性の人材不足などを背景に人材派遣需要は大幅に増加。07年には過去最高益を記録する企業が続出など、急成長を遂げました。
ところが、2008年秋のリーマンショック以降、環境は激変。国内企業の雇用環境が急速に悪化し、製造業を中心とした雇い止め、中途解除などが横行。こうしたいわゆる『派遣切り』は社会問題にまで発展しました。
厳しい環境が続いてきた人材派遣業界ですが、国内景気の回復に伴い、2012年ごろから状況は好転。13年以降も企業の人材不足などを背景に、好調な業績を持続しています。
2017年には主要人材派遣会社の業績が揃って増収を記録。あらゆる業界で人手不足が問題となっており、人材派遣業界にとっては強い追い風が吹いています。
人材派遣業界の業績は、有効求人倍率に比例する傾向があります。
人材派遣会社は、企業と求職者のマッチングを収益の柱としていますので、企業の求人数(求人倍率)が増えるほど業績は良くなる傾向にあります。
2019年5月現在の有効求人倍率は1.62倍を記録。これは求職者1人に対して1.6倍の求人数があることを意味しており、09年から増加傾向にあります。14年以降は求人倍率が1倍を超えて推移しています。
さらに近年は、企業の事業拡大や訪日外国人需要への対応など慢性的に人材が不足している状況です。飲食業界や建設業界、小売業など多くの業界で人手不足が深刻化しています。今後もしばらくはこうした動向が続くものと見られ、一部の人材派遣会社ではAIを活用するなど、マッチングの効率化も進んでいます。
企業名 | 売上高 | シェア | ||
1 | リクルートHD ※1 | 12,988 | 34.2 | |
2 | パーソルHD | 7,221 | 19.0 | |
3 | パソナグループ | 3,114 | 8.2 | |
4 | アウトソーシング | 2,301 | 6.1 | |
5 | ワールドHD | 1,271 | 3.4 | |
6 | テクノプロ・HD | 1,165 | 3.1 | |
7 | メイテック | 936 | 2.5 | |
8 | UTグループ | 817 | 2.2 | |
9 | ウィルグループ | 791 | 2.1 | |
10 | トラスト・テック | 653 | 1.7 |