福利厚生業界の動向やランキングなどを研究

福利厚生のイメージ

福利厚生業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを解説しています。データは2022-2023年。福利厚生業界の過去の業界規模の推移をはじめ、大手2社の売上高グラフ、2021年の動向と最近の福利厚生サービスのトレンド、各社の取り組みなどを解説しています。

福利厚生業界(2022-2023年)

福利厚生業界の推移と基本情報

業界規模

0.0兆円

成長率

2.9

利益率

9.5

平均年収

616万円

  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年
  • 22年

福利厚生業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2021年くらいまでは横ばいで推移していましたが、2022年には増加に転じています。

福利厚生業界の動向と現状(2022-2023年)

2022年の福利厚生業界は増加 会員数も増加傾向

2022年の福利厚生業界の企業ごとの動向を解説していきます。下のグラフは、福利厚生業界の大手2社の売上高の推移を示しています。

福利厚生大手2社の売上高の推移

福利厚生大手2社の売上高の推移(出所:各社有価証券報告書、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、ベネフィット・ワンが右肩上がりなのに対し、リログループはほぼ横ばいで推移しています。2022年においては2社ともに増加しましたが、両社の売上高の差は拡大しています

2022年の福利厚生業界の業績は、新型コロナウイルスの影響が緩和したことで全般的には堅調な結果となりました。行動制限の緩和によって人の移動が回復し、会員のサービス利用が増加しています。また、コロナ禍で減速感が見られた会員数も前年から増加しました。大手や中小企業の会員数は増加しており、会員収入は伸長しています。

福利厚生業界 売上トップ5(2022-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ベネフィット・ワン 423
2 リログループ ※1 223
3 イーウェル ※1 102
4 リソルHD ※1 8.7

※リログループ、リソルHDは福利厚生関連の部門売上高、イーウェルは2020-2021年の売上高。2022年の福利厚生業界の売上高ランキングを見ますと、業界トップがベネフィット・ワン、2位がリログループ、3位がイーウェル、4位がリソルHDとなります。

業界首位のベネフィット・ワンは、2021年10月にJTBの福利厚生事業を買収したことにより、福利厚生会員数が1,000万人を突破、2023年11月現在は個人会員数も含めると1,162万人となりました。

2022年の福利厚生業界の上位2社の売上高を見ますと、ベネフィット・ワンが前年比10.4%増の423億円、リログループが6.2%の223億円でした。

福利厚生もアウトソーシングの時代へ 大手2社は会員数の拡大へ

近年、業務効率化や働き方改革などの流れから、事業を委託するBPOが注目されていますが、福利厚生においても委託の動きが見られています。

企業自身が福利厚生を設けるには、保養所の維持・管理、利用手続きなどで、多くの費用や人手を割くことから、福利厚生サービスを専門会社に委託する動きが高まっています。バックオフィスと呼ばれる業務を他社に委託することで、コスト削減や業務効率化が図れ、社員のモチベーションの向上や企業価値の向上につながります。こうしたメリットが大きいため、近年では福利厚生サービスを利用する企業が増えています。

業界トップのベネフィット・ワンは、会員制福利厚生サービス『ベネフィット・ステーション』を展開しています。企業、官公庁、地方自治体を対象に、導入企業数は13,005社、会員数は635万人にもおよびます。『ベネフィット・ステーション』では、旅行や買物、グルメ、育児や介護、医療など多種多様なサービスが140万件以上もあり、47都道府県で割引優待が可能です。

ベネフィット・ワンが提供する福利厚生再事業「ベネフィット・ステーション」

ベネフィット・ワンが提供する福利厚生再事業「ベネフィット・ステーション」

近年では「ベネワン・プラットフォーム」の展開でデジタル化を強化し、福利厚生を中心とする従来の提供サービスを再編成しています。様々なデータを効率的に利用可能にすることで、会員数および契約社数の増加に繋げます。

業界2位のリログループは、会員制の『福利厚生倶楽部』を運営しています。契約社数は業界最多の14,800社、会員数は638万人となり、宿泊やエンタメ、育児や福祉など豊富なカテゴリーが揃っています。「中小企業にも大企業並みの福利厚生を」をモットーに、従業員数100名未満の契約企業数の割合は73.5%を占めています。

また、同社はさらなる会員獲得に向け、新たなコンテンツを強化しています。コロナ禍によるテレワークなどの勤務形態の変化から、社員間のミュニケーションサポートや健康増進アプリの開発・提供を行っています。

2022年の福利厚生業界は、コロナ禍でも会員数が増加するなど業績は堅調でした。また、自粛期間が想定以上に長引いたことで、減速感がみられた新規会員数も回復傾向にあります。コロナ禍のような厳しい状況下においても、福利厚生は企業の働き方改革や業務効率化が後押しとなり業界には追い風です。こうした好機をうまく捉え、今後の業績向上につなげたいところです。

福利厚生業界 ランキング&シェア

福利厚生業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで福利厚生市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

福利厚生業界 売上高&シェアランキング(2022年-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ベネフィット・ワン 423
2 リログループ ※1 223
3 イーウェル ※2 102
4 リソルHD ※1 8.7

※リログループ、リソルHDは福利厚生事業の売上高、イーウェルは2020-2021年の売上高です。シェアとは福利厚生業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで福利厚生市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ福利厚生業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

関連リンク

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福利厚生業界 対象企業一覧

ベネフィット・ワン、リログループ、イーウェル、リソルHDの計4社

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