ゴルフ場業界の動向や現状、ランキングなどを分析

ゴルフ場とゴルフカート

ゴルフ場業界の業界レポート。データは2022-2023年。動向や現状、シェア、売上高、純利益、勤続年数、平均年収等のランキングを掲載しています。対象企業の過去の業績を追うことでゴルフ場業界全体の現状や動向、傾向を知ることができます。

ゴルフ場業界(2022-2023年)

ゴルフ場業界の推移と基本情報

業界規模

0.1兆円

成長率

3.3

利益率

6.6

平均年収

362万円

  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年
  • 22年

ゴルフ場業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年には大きく落ち込みましたが、2022年には増加に転じています。

ゴルフ場業界の動向と現状(2022-2023年)

2022年のゴルフ場利用者1千万人越え コロナ機に若年層増加

経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査(2023年2月公表)」によると、2022年のゴルフ場の売上高は前年比8.5%増の1,024億円、利用者数は前年比2.5%増の1,051万人でした。

ゴルフ場の売上高と利用者数の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、2019年までの11年間は売上高、利用者数ともに横ばいで推移しています。2020年は新型コロナの影響により減少、2021年に入り売上高、利用者数は増加に転じました。2022年は売上高が1千億円を突破し、利用者数も2年連続の1千万人越えと、14年間で最も高い水準となりました。

国内のゴルフ人口は1995年ごろをピークに年々減少傾向にあります。ゴルフ人口の減少に伴い、バブルの頃から上昇を続けてきた全国のゴルフ場数も2000年以降は減少に転じています。こうした動向を受け、近年のゴルフ場は入場者数の減少に苦しんでおり、平日割引や各種優待・サービスなど様々な策を講じています。

2022年のゴルフ業界は、昨年から引き続き比較的感染リスクが低いスポーツと認知されたことが追い風となり、利用者数が増加、客単価も回復傾向となりました。また、コロナ禍をきっかけにゴルフを始める若年層や女性が増えています。また、新型コロナの影響でコンペ需要が縮小、アルコール類の提供停止などの影響を受けましたが、プレー料金の改定や旺盛な需要によって補うことができました。

ゴルフ場業界 売上トップ5(2022-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 平和 916
2 リソルHD 60
3 山田クラブ21 41
4 明智ゴルフ倶楽部 26
5 千葉カントリー倶楽部 22

※はゴルフ場関連の部門売上高です。2022年のゴルフ業界の売上高ランキングを見ますと、平和が2位以下を大きく引き離しトップに躍り出ています。ゴルフ業界では売上高トップの平和は2011年にPGMを子会社化しました。

2022年の主なゴルフ場の業績を見ますと、82社中68社が前年の売上高を上回りました。こうしたことからも、2022年のゴルフ場業界が堅調であったことが分かります。

アコーディアとPGMの2大勢力、両社ゴルフ場の買収加速

1位の上に立つ人

従来、日本では企業の接待にゴルフ場が多く利用され、バブル景気時代に建設ラッシュが起きました。1990年代には日本国内でゴルフ場が2,000を超え、それに伴いゴルフ会員権も高値で売買されました。

その後、バブル崩壊に伴い会員権の相場は急落。接待に利用する企業も減少し、ゴルフ人口は減少。さらに若年層を中心としたゴルフ離れも深刻化し、経営破綻をするゴルフ場が相次ぎました

一方で、次々と破綻するゴルフ場を買収し再生させる企業が登場。アコーディア・ゴルフとPGMホールディングスです。両社は元々外資ファンドの傘下にあり、その巨額資本を背景に経営危機にあるゴルフ場を買収し再生させてきました。日本のゴルフ場の勢力図は2社により一気に塗り替えられ、アコーディアとPGMの2大勢力となっていきました。

その後、MBKパートナーズがアコーディア・ゴルフを約1,489億円で買収、さらに19年3月にはオリックス・ゴルフ・マネジメントを取得し、国内最大級のゴルフ場運営会社となりました。

2022年1月にはソフトバンクGP傘下の米投資ファンド、フォートレスがアコーディアを取得、同年10月にはネクストゴルフを吸収合併し、保有施設数は国内トップとなる171施設(2023年3月現在)となりました。

一方、PGMは2011年にパチンコ事業を展開する平和の完全子会社に。その後も相次いでゴルフ場を買収、2022年9月には足柄森林カントリー倶楽部を取得、保有するゴルフ場は146となり国内2位となりました。また同社は、新たな取り組みとしてPMGグループ初の総合リゾートホテル(PGMゴルフリゾート沖縄併設)を2026年に開業するなど事業を拡大しています。

次々に買収を進めるアコーディアとPGM。停滞するゴルフ場業界において、新たな救世主となるのでしょうか。

ゴルフ場業界 ランキング&シェア

ゴルフ場業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでゴルフ場市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

ゴルフ場業界 売上高&シェアランキング(2022年-2023年)

※平和はゴルフ事業、リソルHDはゴルフ運営事業の売上高です。シェアとはゴルフ場業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでゴルフ場市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれゴルフ場業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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ゴルフ場業界 対象企業一覧

平和、リソルHD、山田クラブ21、明智ゴルフ倶楽部、千葉カントリー倶楽部、森ビルゴルフリゾート、可児ゴルフ倶楽部、房総カントリークラブ、相模原ゴルフクラブ、武蔵カントリー倶楽部、北陸観光開発、大利根カントリー倶楽部、日高カントリー倶楽部、花屋敷ゴルフ倶楽部、奈良ゴルフ場、東松山カントリークラブ、メイプルポイントゴルフクラブ、小樽ゴルフ場、府中カントリークラブ、中山カントリークラブ、筑波ゴルフコース、水戸カンツリー倶楽部、大松産業、日本観光ゴルフ、藤ケ谷カントリー倶楽部、呉羽観光、浜名湖観光開発、紫雲ゴルフ倶楽部、古賀ゴルフ土地、小金井ゴルフなどの計82社

注意・免責事項

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