KARAOKE
グラフはカラオケ業界の業界規模(対象企業の4計)の推移をグラフで表したものです。
カラオケ業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。
2019年-2020年のカラオケ業界の業界規模(主要対象企業4社の売上高の合計)は1,204億円となっています。
カラオケ業界の過去11年間の業界規模の推移
カラオケ業界の過去の推移を見ますと、2008年から10年までは減少傾向にありましたが、2011年から18年にかけて増加を記録、19年は横ばいで推移しています。
2020年決算によると、第一興商が売上高前年比±0%の横ばい、コシダカHDが11.9%増、AOKI HDが18.5%減、鉄人化計画が1.4%の減少となりました(いずれもカラオケ事業)。
「カラオケまねきねこ」運営のコシダカHDは昨年から引き続き増収増益となり、過去最高を更新しました。「ビッグエコー」展開の第一興商は昨年の過去最高の売上をキープするなど、業界上位2社が業績をけん引した形です。
コシダカHDは首都圏の繁華街駅前を中心とした出店攻勢が功を奏し、業績を下支えしています。今後も駅前での出店余地は見込めるとし、さらなる業績の拡大を図ります。業界全体の業績は増加しましたが、業界内での好不調が分かれる結果となりました。
また、第一興商はビッグエコー全店でスマホ決済サービスを導入。顧客の利便性向上に注力し、堅調な業績でした。
2019年のカラオケ参加人数は4,650万人(前年比0.4%減)、カラオケボックス数は12万9,200ルーム(前年比1.5%減)(出所:全国カラオケ事業者協会)でした。いずれも若干の減少を記録しています。
一方で、2019年のカラオケボックス施設数は9,344施設(前年比0.9%増)、1施設あたりの平均ルーム数は13.8ルーム(前年比1.4%減)を記録。施設数は横ばいですが、1施設あたりの平均ルーム数が前年に比べてやや減少しました。
カラオケ業界は緩やかではありますが、減少傾向にあります。今後、人口減少の影響も受け、業界規模としても縮小する方向に向かいます。また、近年、社会的な飲酒運転問題などの影響を受け、郊外型のカラオケ運営会社の業績も伸び悩んでいます。
「コト消費」の場として利用されてきたカラオケ施設ですが、2020年に入り新型コロナウイルスの感染拡大によって、逆風が吹いています。各社は様々な感染対策に取り組んでおり、マイクの消毒や換気や検温、フェイスシールドや手袋、アルコール消毒を用意するなど、安心して利用できるよう対策を行っています。
今後、縮小する市場において国内での競争はさらに激しくなる傾向にあります。カラオケ施設会社は新機種の投入や機能の高度化、フードメニューや周辺レジャー分野の拡充など他社との差別化を模索しています。
企業名 | 売上高 | シェア | 単位:億円 | |
1 | 第一興商 ※ | 637 | 52.9 | |
2 | コシダカHD ※ | 357 | 29.7 | |
3 | AOKIホールディングス ※ | 141 | 11.7 | |
4 | 鉄人化計画 ※ | 69 | 5.7 |