ゲーム業界の動向や現状、ランキング、シェアなどを研究しています。データは2022-2023年。ゲーム業界の過去の市場規模の推移をはじめ、大手5社の売上高のグラフ、各社の取り組みと消費者のトレンドの傾向、今後のゲーム業界の流れなどをあわせて解説しています。
業界規模
7.7兆円
成長率
13.5%
利益率
7.6%
平均年収
674万円
ゲーム業界の過去の業界規模の推移を見ますと、上昇傾向にあります。
ゲーム業界の過去10年間の業績は、2013年から2022年まで増加傾向にあります。続いて、大手5社の売上高の推移をグラフで見てみます。
ゲーム大手5社の売上高の推移(出所:各社決算資料、グラフは業界動向サーチが作成)
2022年のゲーム業界大手5社の決算によると、売上高ではソニーは前年比32.3%増の3兆5,385億円、任天堂は同5.5%減の1兆6,016億円、バンダイナムコHDは2.0%増の3,811億円、スクエア・エニックス・HDは6.0%増の3,432億円、ネクソンは28.9%減の3,537億円でした。2022年は企業によって増減にばらつきがあるものの全体では前年比15.5%プラス、中長期でも増加傾向にあります。
2022年のゲーム業界では、半導体不足が解消しゲーム機の販売が増加しました。一方、一部ゲーム機においては半導体不足の影響を受け、夏の終わりごろまで供給が追いつかない場面もみられました。ゲームソフト開発企業では、新作タイトルの収益が前年比で減少、一方、オンラインゲームは主力タイトルが好調に推移しました。
ゲーム業界の市場は、ゲーム専用機を用いた「家庭向けゲーム」、「スマホ向けゲーム」、「PC向けゲーム」に大別されます。さらに近年注目されているのが、対戦型のゲームを競技(スポーツ)にみたてた「eスポーツ」で、成長市場として話題に上っています。
「家庭向けゲーム」においては、ソニーのゲーム専用機「PlayStation5」が2020年11に発売、約7年ぶりの販売とあって世界で話題となりました。2023年9月末時点で「PS5」の累計販売台数は5,000万台を突破しました。
一方、家庭向けゲームの草分けである任天堂の『ニンテンドースイッチ』は、2021年10月、新たに有機ELモデルが加わり、累計販売台数は1億3,243万台(2023年9月末時点)となりました。TVとテーブル、携帯の3モードで遊べ、自由度の高い柔軟性がユーザーに支持されています。家庭用ゲーム機からスマホへの潮流がみられる中、新たな市場の開拓とニーズの発掘に成功しました。
また近年、ゲーム業界の新たなムーブメントとされているのが「eスポーツ」です。海外ではすでに大型の大会が多数開催されており、日本でも徐々にその動きが活発化してきています。2023年5月にはeスポーツの5輪採用に向けた選手強化を、政府が後押することが検討されています。
順位 | 企業名 | 売上高(億円) | |
1 | ソニーグループ ※ | 35,385 | |
2 | 任天堂 | 16,016 | |
3 | バンダイナムコHD ※ | 3,811 | |
4 | ネクソン | 3,537 | |
5 | スクウェア・エニックス・HD | 3,432 |
※はゲーム関連の部門売上高。ゲーム業界の売上高ランキングは、ソニーグループと任天堂のシェアが高いのがわかります。ソニーは全売上高のうちG&NS事業が31%、海外売上高比率は77%を占めます。一方、任天堂はゲーム専用機事業が97%、海外売上高比率は77%と、両者ともに海外比率が高い企業です。
2022年のゲーム業界の業績を見ますと、上位5社中2社が増収、1社が横ばい、2社が減収でした。
2023-2024年のゲーム業界の主なニュースを厳選してまとめました。直近のゲーム業界の動向を把握するのにお役立て下さい。
スマホゲームは家庭用ゲーム機の需要を奪う勢いで、著しい急成長を遂げてきました。手軽に遊べることもあり、若者のみならず今までゲーム経験のない主婦層までもが利用するほど需要の拡大が見られました。
しかしながら、近年のスマホゲーム市場の伸び率は鈍化傾向にあります。最近では以前のようなヒット作に恵まれず苦戦を強いられています。さらに中国を筆頭とした海外企業の勢いも増し、競争が激化しています。
一方、ゲーム業界で新たに注目されたのが「クラウドゲーム」です。2019年3月、グーグルのクラウドゲーム市場への参入をきっかけに、自社クラウド『PS Now』を展開するソニーが、いち早くマイクロソフトと提携しました。
任天堂は『ニンテンドースイッチ』を、マイクロソフトは『Xbox』でクラウドゲームの提供を本格化。さらにFacebookもクラウドゲームへの参入を果たしました。
また、ゲーム業界では巨額買収の動きが見られています。マイクロソフトは2022年1月、ゲーム大手のアクティビジョン・ブリザードの買収を発表。さらに、ソニーが米ゲーム会社の「バンジー」を2022年7月に買収しています。
クラウドゲーム市場の本格化で、ゲーム業界では新たなビジネスチャンスの創出や周辺事業の発展に期待が寄せられています。また、ゲーム機大手3社は収益確保のため、サブスクリプションサービスも展開し始めています。一方、グーグルは2023年1月にゲームプラットフォームサービス「スタディア」の撤退を予定するなど、業界では激しい競争が繰り広げられています。
ゲーム業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでゲーム市場のシェアや現状、動向を知ることができます。
順位 | 企業名 | 売上高(億円) | シェア | |
1 | ソニーグループ ※ | 35,385 | ||
2 | 任天堂 | 16,016 | ||
3 | バンダイナムコHD ※ | 3,811 | ||
4 | ネクソン | 3,537 | ||
5 | スクウェア・エニックス・HD | 3,432 | ||
6 | セガサミーHD ※ | 2,828 | ||
7 | サイバーエージェント ※ | 2,279 | ||
8 | コナミグループ ※ | 2,127 | ||
9 | ガンホー・オンライン・エンター… | 1,055 | ||
10 | MIXI ※ | 1,043 |
※ソニーグループはゲーム&ネットワークサービス事業、バンダイナムコHDはデジタル事業、セガサミーHDはエンタテインメントコンテンツ事業、サイバーエージェントはゲーム事業、コナミグループはデジタルエンタテインメント事業、MIXIはデジタルエンターテインメント事業の売上高です。シェアとはゲーム業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでゲーム市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれゲーム業界の詳細ランキングページにジャンプします。
ゲーム業界を見た人は他にこんなコンテンツも見ています。関連業種の現状や動向、ランキング、シェア等も併せてご覧ください。
ソニーグループ、任天堂、バンダイナムコHD、ネクソン、スクウェア・エニックス・HD、セガサミーHD、サイバーエージェント、コナミグループ、ガンホー・オンライン・エンター…、MIXI、カプコン、グリー、コーエーテクモHD、ディー・エヌ・エー、デジタルハーツHD、コロプラ、マーベラス、アカツキ、アエリア、Klab、gumi、Aiming、マイネット、カヤック、トーセ、日本一ソフトウェア、ユークス、サイバーステップ、モブキャストHD、ガーラなどの計34社
ゲーム業界の動向や現状、ランキング、シェア等のコンテンツ(2022-2023年)は上記企業の有価証券報告書または公開資料に基づき掲載しております。ゲーム業界のデータは上記企業のデータの合計または平均を表したものです。掲載企業に関しましてはできる限り多くの企業を反映させるよう努めていますが、全ての企業を反映したものではありません。あらかじめご了承ください。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しましては、必ず各企業の有価証券報告書や公開資料にてご確認ください。
ゲーム 売上高ランキング(2022-23)
企業名 | 売上高 | ||
1 | ソニーグループ | 35,385 | |
2 | 任天堂 | 16,016 | |
3 | バンダイナムコHD | 3,811 | |
4 | ネクソン | 3,537 | |
5 | スクウェア・エニックス・HD | 3,432 |