2021年のテレビ業界の動向や現状、ランキング、市場規模の推移など

テレビ業界

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テレビ業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。現状や動向、売上高ランキングなどを分析&研究しています。テレビ業界の過去の市場規模の推移や民放5社の視聴率の推移、消費者のメディア利用の状況などを合わせて業界分析を行っています。また、近年本業以外で業績を伸ばしている注目の分野もご紹介。就職や転職、マーケティングなどテレビ業界をより深く理解する手助けになれば幸いです。

業界規模

2.2兆円

伸び率

-3.3%

利益率

+3.4%

平均年収

945万円

目次

テレビ業界の現状と動向(2021年版)

グラフはテレビ業界の業界規模(対象企業の31計)の推移をグラフで表したものです。

テレビ業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年のテレビ業界の業界規模(主要対象企業31社の売上高の合計)は2兆2,424億円となっています。

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テレビ業界の過去8年間の業界規模の推移

テレビ広告費は2年連続で減収、デジタル広告への移行加速

2018年のテレビ広告費は前年比1.8%減の1兆8千億円でした。2年連続の減少となります。デジタルメディアの台頭により、テレビ業界などの既存メディアは依然として厳しい状況です。※1-1、1-2

一方で、2018年の日本の総広告費は前年比2.2%増の6兆5,300億円と7年連続の成長で、けん引役は2桁増を続けているネット広告でした。2018年現在、総広告費全体に占めるテレビの割合は3割弱ですが、ネット広告の勢いは止まらず、テレビ広告費との差を300億円まで縮めてきており、2019年中には追い越されるとの見方が強くなっています。

パソコンやスマートフォンの普及でアプリや動画配信サイトが増えたため、動画広告も急増。企業は広告費をテレビからネットへ移行させているため、テレビ業界の広告収入は減り続けています。

テレビ局の主な収入源は、NHKは受信料、民放はCMの広告費です。視聴率が高いほど宣伝効果が高くなることから、各局は高視聴率の獲得に向けて番組作りをしています。※3

2018年はテレビ朝日が首位の日テレに接近。年々視聴率は緩やかな下降傾向へ(各局公表資料より業界動向サーチが作成)

視聴率トップの日テレは放送収入もトップで他局を圧倒しています。その外にもHulu、美術展や映画、テーマーパーク、不動産事業や総合スポーツクラブなどの事業を展開しています。

売上高首位のフジテレビは、視聴率は伸び悩んでいますが、シルクドソレイユ等の催事や、イベントやグッツ販売に加え、都市開発・観光事業などが貢献しています。 TBSも同じく映画やイベント、人気番組のSASUKEの海外輸出などをおこなっていますが、赤坂の不動産事業が貢献しいています。

テレ朝は人気のドラマシリーズとバラエティー番組視聴率で急激に視聴率を伸ばしていますが、広告収益は落ち込んでいます。インターネットテレビのAbemaTVのアプリダウロードも4,000万を突破、人気ドラマのDVD化や海外輸出、グッズ販売に力を入れています。

テレ東は他局とは違った路線の番組放送が人気です。アニメグッズ販売等のライツ事業に力を入れており、海外部門が好調で売上高は増加しています。

テレビ各社は動画配信を強化 NHKがテレビとネット同時配信を開始

消費者のメディアへの接触時間は、スマフォンやPC、タブレットなどのデジタルメディアは右肩上がりの一方、テレビの視聴時間は年々減少傾向にあります。スマートフォンの普及とともにデジタルメディアが成長し、今ではスマホなどのツールでテレビ番組や動画を見る消費者が増えています。

テレビ視聴時間とネット利用時間の推移(過去7年間)

情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(総務省)」(グラフは業界動向サーチが作成)

テレビ業界では番組をスマホで見れるように、動画配信サービスに力を入れています。Amazonなどの海外企業の動画サービスに対する対抗や広告収入を得るだけでなく、消費者のテレビ回帰も目的にしています。

各局は独自の動画配信サービスを提供していますが、2015年10月に在京5社で共同運営する見逃し配信サイト「TVer」を開始しました。広告付き無料動画配信サービスのため、完全無料で視聴が可能、スマートフォンでの視聴が8割を占めます。また、各局は定額課金型動画配信(SVOD)にも乗りだしています。

2019年5月には、TVerとフリークアウトが共同で「TVer PMP」を立ち上げ、運用型広告としてインストリーム動画広告の買い付けを可能にすると発表をしています。また、放送法改正でテレビとネットの同時配信が可能になったため、いち早くNHKがインターネットの同時配信に乗り出しました。

NHKは2020年4月にテレビ番組の放送をインターネットへ同時に配信するサービス「NHKプラス」を開始しました。スマートフォンやPC、タブレットでの視聴が可能で「常時同時配信」と「見逃し番組配信」の2つを提供します。

民放側は常時同時配信には運営費が膨大になるとしてNHKのような積極性はありませんでしたが、2020年1月に複数の局が一斉に同時間帯に番組を配信する実証実験を行うなど、テレビ業界は視聴者の需要を取り囲もうと、ネット配信へ積極的に動き始めています。

テレビ広告費が頭打ちの中、不動産やネットなど周辺事業の強化へ

2019年から2020年にはテレビとネットの広告費が逆転することが予想されているため、今後のテレビ広告の収益性は下がる可能性があります。

さらに近年は視聴率と広告収入のバランスが崩れ始めており、企業の対象とする視聴者と実際の視聴者の層に乖離がみられます。番組内容と対象年齢が企業のブランディングと合わなければ、CM枠の購入が減るのは当然です。

視聴率を重視するだけでなく、企業に積極的に広告を出したいと思わせる番組作りとテレビ広告の価値を向上させることが重要です。2021年に延期された五輪が開催されれば、一時的にテレビの広告費は増加が見込めるでしょうが、ネット広告市場はこれを機にさらに加速するでしょう。

一方で、フジ、TBS、テレビ朝日などは本業以外の事業の収益を年々伸ばしています。

フジテレビ、TBS、テレビ朝日の近年業績を伸ばしている事業の売上高の推移

「本業以外で業績を伸ばしている事業の推移」(各社決算資料に基づき業界動向サーチが作成)

上記のグラフはフジ、TBS、テレビ朝日、テレビ東京の放送・テレビ事業以外で近年業績を伸ばしている事業の売上高推移です。

とくにフジ・メディアHDの都市開発・観光事業の伸びが顕著ですね。フジの都市開発・観光事業は「サンケイビル」、「グランビスタホテル&リゾート」などを傘下に持ち、オフィスビルの開発や賃貸、ホテルやリゾート施設、ハイウエイレストランの運営などを手掛けています。

テレビ朝日のその他事業は主にテレビ事業から派生した事業を展開。近年はインターネット分野が伸長しており、サイバーエージェントと共同展開している『AbemaTV』などが業績に寄与しています。

近年、テレビ各社は不動産やホテル、インターネット、イベントなど本業以外の周辺事業を強化しています。慢性的に視聴率が低迷する中、こうした周辺事業の強化は欠かせないものとなるでしょう。今後の各社の業績を大きく左右する要因にもなり得ます。

一方、2020年初から新型コロナウイルスによる感染が拡大。人が密集する観光やイベント、映画などの事業に影響が出ています。広告収入が減退するなか、事業の多角化で収益の向上を図っていますが、テレビ業界は厳しい状況に置かれています。

テレビ業界シェア&ランキング(2021年版)

テレビ業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することでテレビ市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

テレビ業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 フジ・メディア・HD 5,199 23.2
2 日本テレビHD 3,913 17.5
3 TBSHD 3,256 14.5
4 テレビ朝日HD 2,645 11.8
5 スカパーJSATHD 1,395 6.2
6 テレビ東京HD 1,390 6.2
7 WOWOW 791 3.5
8 朝日放送グループHD 783 3.5
9 サイバーエージェント 496 2.2
10 TOKAIホールディングス 337 1.5
※シェアとはテレビ業界の規模(対象企業の31社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでテレビ市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれテレビ会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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テレビ業界 対象企業一覧
フジ・メディア・HD、日本テレビHD、TBSHD、テレビ朝日HD、スカパーJSATHD、テレビ東京HD、WOWOW、朝日放送グループHD、サイバーエージェント、TOKAIホールディングス、中部日本放送、RKB毎日HD、新潟放送、札幌テレビ放送、テレビ西日本、九州朝日放送、スペースシャワーネットワーク、日本BS放送、ブロードメディア、長崎放送、RSKホールディングス、東北放送、信越放送、南海放送、北日本放送、四国放送、山口放送、青森放送、秋田放送、北陸放送などの計31社
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