2021年のテレビ業界の動向や現状、ランキング、市場規模の推移など

テレビ業界

TELEVISION

テレビ業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。現状や動向、売上高ランキングなどを分析&研究しています。テレビ業界の過去の市場規模の推移や民放5社の視聴率の推移、消費者のメディア利用の状況などを合わせて業界分析を行っています。また、近年本業以外で業績を伸ばしている注目の分野もご紹介。就職や転職、マーケティングなどテレビ業界をより深く理解する手助けになれば幸いです。

業界規模

2.2兆円

(86位/190業界)

成長率

-3.3%

(139位/190業界)

利益率

+3.4%

(67位/190業界)

平均年収

945万円

(5位/190業界)

※矢印は前年比の増減、成長率は直近3年間の平均。平均年収は上場企業の平均ですので、実態よりも高めに出る傾向があります。

目次

テレビ業界の現状と動向(2021年版)

グラフはテレビ業界の業界規模(対象企業の31計)の推移をグラフで表したものです。

テレビ業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年のテレビ業界の業界規模(主要対象企業31社の売上高の合計)は2兆2,424億円となっています。

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  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年

テレビ業界の過去8年間の業界規模の推移

テレビ広告費は2年連続で減収、デジタル広告への移行加速

テレビ業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2013年から2018年まで緩やかな上昇傾向にありましたが、2018年から2020年にかけて減少傾向にあります。

下のグラフは、テレビメディア大手5社の売上高の推移を示したものです(2015年を100とした場合の売上高割合)。

テレビメディア大手5社の売上高の推移

テレビメディア大手5社の売上高の推移(各社有価証券報告書、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフによると、2015年から2018年までは各社、緩やかな増加傾向にありましたが、2018年から2020年にかけて減少傾向になっています。2020年は2019年よりも大きな下落幅となっています。2020年はテレビ東京を除く、4社が5年前の売上高を下回る結果となりました。

続いて、テレビ業界の収益源であるテレビ広告の動向を見ていきます。経済産業省の特定サービス産業動態調査によると、2020年のテレビ広告業の売上高は、前年比12.7%減の1兆2,744億円でした。4年連続の減少となっています。

テレビ広告の売上高の推移

テレビ広告の売上高の推移(各社有価証券報告書、グラフは業界動向サーチが作成)

上のグラフは2011年から2020年までのテレビ広告業の売上高の推移を示したものです。テレビ広告業の売上高は、2016年をピークに減少傾向にあることが分かります。2020年は減少幅を拡大しており、今後の動向が懸念されます。

一方で、2020年のネット広告は前年比31.9%の増加を記録しました。広告出稿の媒体がテレビからインターネットへとシフトしているのが分かります。

近年では、スマートフォンや高速通信環境の普及で「YouTube」や「Netflix」などの動画配信サイトが急速に浸透しました。若年層をはじめ、近年では50代や60代の中年層もネットへと移行しつつあります。こうした動向を受け、スポンサー企業は広告費をテレビからインターネットネットへと移行させており、テレビ業界の広告収入の流出が止まりません。

こうしたトレンドは今後も続くものと見られ、テレビ業界にとっては深刻な問題となっています

テレビ各社は動画配信を強化 NHKがテレビとネット同時配信を開始

消費者のメディアへの接触時間は、スマホやPC、タブレットなどのデジタルメディアは上昇傾向にある一方、テレビの視聴時間は減少傾向にあります。スマートフォンの普及とともにデジタルメディアが成長し、今ではスマホやTVなどでYoutubeやNetflixなどのネット動画を見る消費者が増えています。

テレビ視聴時間とネット利用時間の推移

テレビ視聴時間とネット利用時間の推移(出所:総務省、グラフは業界動向サーチが作成)

上のグラフは国民のテレビ視聴時間とネット利用時間の推移を示したものです。テレビ視聴時間は緩やかな減少傾向にある一方、ネット利用時間は増加傾向にあります。特に2020年にはネット利用時間が大幅に増加し、テレビ視聴時間を初めて抜きました。

データは平日のものなので、新型コロナウイルスによる外出自粛の影響が多いと思われますが、近年のテレビとネットのトレンドを顕著に示す結果となりました。

こうした動向を受けて、テレビメディアは強い危機感を抱いています。近年、テレビ業界では番組をスマホで見れるように、動画配信サービスに力を入れています。YoutubeやAmazonなど海外企業の動画サービスへの対抗や、消費者のテレビ回帰も目的にしています。

各局は独自の動画配信サービスを提供していますが、2015年10月に在京5社で共同運営する見逃し配信サイト「TVer」を開始しました。広告付き無料動画配信サービスのため、完全無料で視聴が可能、スマートフォンでの視聴が8割を占めます。また、各局は定額課金型動画配信(SVOD)にも乗りだしています。

2019年5月には、TVerとフリークアウトが共同で「TVer PMP」を立ち上げ、運用型広告としてインストリーム動画広告の買い付けを可能にすると発表をしています。また、放送法改正でテレビとネットの同時配信が可能になったため、いち早くNHKがインターネットの同時配信に乗り出しました。

NHKは2020年4月にテレビ番組の放送をインターネットへ同時に配信するサービス「NHKプラス」を開始しました。スマートフォンやPC、タブレットでの視聴が可能で「常時同時配信」と「見逃し番組配信」の2つを提供します。

民放側は常時同時配信には運営費が膨大になるとしてNHKのような積極性はありませんでしたが、2020年1月に複数の局が一斉に同時間帯に番組を配信する実証実験を行うなど、テレビ業界は視聴者の需要を取り囲もうと、ネット配信へ積極的に動き始めています。

テレビ低迷のなか、不動産やネットなど非テレビ事業の強化へ

近年のテレビからネットへのトレンドは明白であり、今後のテレビ局への広告はさらに減少する可能性があります。

さらに、近年では視聴率と広告収入のバランスが崩れ始めており、企業の対象とする視聴者と実際の視聴者の層に乖離がみられます。番組内容と対象年齢が企業のブランディングと合わなければ、CM枠の購入が減るのは当然です。

視聴率を重視するだけでなく、企業に積極的に広告を出したいと思わせる番組作りやテレビ広告の価値を向上させることが重要です。

こうした動向を受け、大手テレビメディアは「非テレビ事業」の強化に取り組んでいます

フジ・メディア・HDは近年、都市開発・観光事業に力を入れています。都市開発・観光事業は「サンケイビル」、「グランビスタホテル&リゾート」などを傘下に持ち、オフィスビルの開発や賃貸、ホテルやリゾート施設、ハイウエイレストランの運営などを手掛けています。

テレビ朝日HDはインターネット分野が伸びており、サイバーエージェントと共同展開している『AbemaTV』などが業績に寄与しています。

近年、テレビ各社は不動産やホテル、インターネット、イベントなど本業以外の周辺事業を強化しています。慢性的に視聴率が低迷する中、こうした周辺事業の強化は欠かせないものとなるでしょう。今後の各社の業績を大きく左右する要因にもなり得ます。

非テレビ事業に注力していたテレビ業界ですが、2020年から新型コロナウイルスによる感染が拡大しました。都市開発や観光など人が密集するイベントや映画などの事業に影響が出ています。テレビメディア各社は、事業の多角化で収益の確保を図ってきましたが、コロナの影響で非テレビ事業の収益も低下しています。先行きはいまだ不透明で、厳しい状況が続きます。

テレビ業界シェア&ランキング(2021年版)

テレビ業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することでテレビ市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

テレビ業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 フジ・メディア・HD 5,199 23.2
2 日本テレビHD 3,913 17.5
3 TBS HD 3,256 14.5
4 テレビ朝日HD 2,645 11.8
5 スカパーJSATHD 1,395 6.2
6 テレビ東京HD 1,390 6.2
7 WOWOW 791 3.5
8 朝日放送グループHD 783 3.5
9 サイバーエージェント 496 2.2
10 TOKAIホールディングス 337 1.5
※サイバーエージェントはメディア事業、TOKAIホールディングスはCATV事業の売上高です。シェアとはテレビ業界の規模(対象企業の31社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでテレビ市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれテレビ会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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テレビ業界 対象企業一覧
フジ・メディア・HD、日本テレビHD、TBSHD、テレビ朝日HD、スカパーJSATHD、テレビ東京HD、WOWOW、朝日放送グループHD、サイバーエージェント、TOKAIホールディングス、中部日本放送、RKB毎日HD、新潟放送、札幌テレビ放送、テレビ西日本、九州朝日放送、スペースシャワーネットワーク、日本BS放送、ブロードメディア、長崎放送、RSKホールディングス、東北放送、信越放送、南海放送、北日本放送、四国放送、山口放送、青森放送、秋田放送、北陸放送などの計31社
注意・免責事項
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