印刷業界の動向、ランキングなど(2022年版)

印刷をしている男性

印刷業界の動向や現状、ランキング、シェアなどを分析・研究しています。データは2021-2022年。過去の印刷業界の市場規模の推移をはじめ、各社の売上高の動向、印刷業の出荷額の推移グラフ、各社の取り組みや新たなビジネスモデルなども紹介しています。

印刷業界(2021-2022年)

印刷業界の推移と基本情報

業界規模

3.5兆円

成長率

-0.1

利益率

3.9

平均年収

521万円

  • 11年
  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

印刷業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年に減少となりましたが2021年には増加に転じています。全体としては横ばいで推移しています。

印刷業界の動向と現状(2021-2022年)

印刷市場は縮小傾向 「出版印刷」の減少が響く

経済産業省の生産動態統計によると、2021年の印刷の生産金額は前年比1.0%増の3,500億円でした。項目別では「出版印刷」が前年比5.7%減、「商業印刷」は1.8%増、「包装印刷」は3.0%の増加でした。

印刷の生産金額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

「印刷の生産金額」の推移を見ますと、2017年から2021年にかけて緩やかな減少傾向にあることが分かります。

印刷は主に書籍や雑誌の「出版印刷」、チラシやカタログ、ポスターなどの「商業印刷」、商品を包装する「包装印刷」に大別されます。規模的には「商業印刷」が最も大きく、「包装」、「出版」と続きます。上のグラフを見ますと「出版印刷」と「商業印刷」は減少傾向、「包装印刷」は横ばいで推移しています。特に「出版印刷」の減少が顕著なのが見て取れます。

近年、書籍やメディアのデジタル化に伴い、紙媒体の需要は減少しています。企業による広告宣伝費の減少も加わり、特に「出版印刷」と「商業印刷」の市場は縮小傾向です。世界的なインフレ傾向から、印刷用紙の価格上昇も響いており、中小事業者では出版印刷や商業印刷から撤退する企業も出ています。

印刷業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 凸版印刷 15,475
2 大日本印刷 13,441
3 NISSHA 1,892
4 共同印刷 884
5 日本創発グループ 546

2021-2022年の印刷業界売上高ランキングを見ますと、凸版印刷、大日本印刷の売上高が大きいことが分かります。印刷業界は事実上、2強体制と言えるでしょう。

2021-2022年は、印刷上位5社中3社が増収となりました。全体としては前年から若干の増加となっています。

事業の多角化で幅広く展開 新たな収益モデル育成へ

紙媒体の需要減少が進む印刷業界では、印刷事業以外の新たな分野で成長しようと各社の模索が始まっています。

凸版印刷と大日本印刷の業界大手2社は印刷技術を応用した事業の多角化を早期に進める中、非印刷分野にも注力しています。電子ブックなどのデジタルコンテツの販売や企画、パッケージや包装事業、液晶や半導体、自動車分野、5G関連事業など幅広く展開、近年はVRやAR向けのコンテンツ作成に取り組でいます。

その他の主要企業も同様の動きを見せており、新たな事業展開に注力しています。広告代理店事業や販促物の企画や運営、事業成果の分析なども行っています。一般印刷から電子関連の部材生産、特殊印刷やタッチパネル製品、半導体用マスクの生産なども手掛けています。

一方で中堅、中小印刷会社は得意分野に重点を置いて対応しています。パッケージやダイレクトメールなど商業印刷に特化し、印刷から発送までを請け負うなど大手の手が届かない分野に集中し、新たな顧客開拓へと繋げています。

デジタル化、ペーパレス化は構造的な時代の流れです。印刷業界にとって厳しい局面は続きますが、これを好機ととらえ、新たな収益柱の育成に注力していきたいところです。

凸版印刷、大日本印刷「IoT」「AI」分野を強化 海外進出も加速

幅広い事業展開をしている凸版印刷と大日本印刷では近年、IoTやAI分野も強化しています。

近年IT化が進みデジタル関連の市場は急速に拡大しています。そのため両社はビックデータやIoT、AIなどのデジタル分野の事業拡大を加速させています。

凸版印刷は「IoT」機能を備えた住宅建材を開発、AI活用の「多言語音声翻訳機」を企業に提供し、飲食店のサービス向上や新薬開発に貢献しています。一方、大日本印刷ではAIを活用した雑誌の紙面レイアウトの自動生成、銀行や専門性を有する企業へのプラットフォームの提供、校務の効率化などを行っています。

いずれも人手不足に対応したサービスの提供を行っており、作業効率向上や利便性の向上など省人化に取り組んでいます。

一方、凸版と大日本印刷の2社はアジアを中心とした海外にも販路を広げています。

凸版印刷はアジアや北米、欧州、南米や中東に進出し、香港、タイ、シンガポールに拠点を構えてます。今後、高い成長を見込めるインドネシアやベトナム、ミャンマーなどで事業拡大をはかります。2019年6月にはタイに現地法人を設立し、ASEAN諸国のデジタル化支援を展開し始めました。

大日本印刷は中国やシンガポール、ベトナムなどのアジア、豪州、米国、デンマークやフランスなど欧州での展開を進めています。経済成長が著しいアジア地域での事業拡大を目指し、中でも東南アジアの包装事業やICカード事業を強化する予定です。

印刷業界 ランキング&シェア

印刷業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで印刷市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

印刷業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 凸版印刷 15,475
2 大日本印刷 13,441
3 NISSHA 1,892
4 共同印刷 884
5 日本創発グループ 546
6 朝日印刷 388
7 共立印刷 377
8 廣済堂HD 353
9 竹田印刷 306
10 TAKARA&COMPANY 253

※シェアとは印刷業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで印刷市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ印刷業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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印刷業界 対象企業一覧

凸版印刷、大日本印刷、トッパン・フォームズ、NISSHA、共同印刷、日本創発グループ、朝日印刷、共立印刷、廣済堂、竹田印刷、TAKARA&COMPANY、総合商研、光村印刷、サンメッセ、野崎印刷紙業、ウイルコHD、セキ、トーイン、三光産業、福島印刷、光ビジネスフォーム、平賀、光陽社、カワセコンピュータサプライ、ソノコムの計24社

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