2021年の印刷業界の動向、現状、ランキング・シェアなどを分析しています。

印刷業界

PRINTING

印刷業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。動向や現状、ランキング、シェアなどを分析・研究しています。過去の印刷業界の市場規模の推移をはじめ、各社の売上高の動向、印刷業の出荷額の推移グラフ、各社の取り組みや新たなビジネスモデルなども紹介しています。就職や転職、ビジネスや投資の市場分析にぜひご活用ください。

業界規模

3.6兆円

伸び率

-0.6%

利益率

+1.6%

平均年収

479万円

目次

印刷業界の現状と動向(2021年版)

グラフは印刷業界の業界規模(対象企業の25計)の推移をグラフで表したものです。

印刷業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の印刷業界の業界規模(主要対象企業25社の売上高の合計)は3兆6,416億円となっています。

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印刷業界の過去11年間の業界規模の推移

印刷市場は縮小が続く 紙媒体減と単価下落に拍車

印刷をしている男性

印刷業界の過去の推移を見ますと、2007年から2018年にかけて緩やかな減少傾向にあります。

印刷は主に書籍や雑誌の「出版印刷」、チラシやカタログ、ポスターなどの「商業印刷」、商品包装の「パッケージ印刷」、はがきや帳票類などの「事務用印刷」の4つに大別されています。

近年、電子書籍やインターネットの普及に伴い、デジタル媒体需要は増加、印刷業界はその影響を大きく受けており紙媒体の需要は減退しています。企業による広告宣伝費の減少も加わり、特に「出版印刷」と「商業印刷」の市場は縮小傾向です。印刷用紙の価格上昇も響いており、中小事業者のなかには出版印刷や商業印刷から撤退する企業も出ています。

印刷・同関連業 出荷額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

経済産業省によると、2019年の印刷・同業関連出荷額は、前年比0.02%減の4兆8,270億円となりました。ここ数年は5兆円台を維持していましたが、ついに4兆円台にまで落ち込みました。印刷市場は約20年間で4割弱も縮小しており底が見えない状況です。

2019年の印刷会社の業績は、上位10社中1社のみが前年比増収を達成、残りの9社は横ばい及び減収となりました。印刷需要が減退する中、競争激化による単価の下落などもあり、今後も印刷業界では厳しい経営環境が続くと見られています。

事業の多角化で幅広く展開 新たな収益モデル育成へ

新たなひらめきに男性が躍動している画像

紙媒体の需要減少が進む印刷業界では、印刷事業以外の新たな分野で収益柱を確立しようと各社の模索が始まっています

凸版印刷と大日本印刷の業界大手2社は印刷技術を応用した事業の多角化を早期に進める中、非印刷分野にも注力しています。電子ブックなどのデジタルコンテツの販売や企画、パッケージや包装事業、液晶や半導体、自動車分野、5G関連事業など幅広く展開、近年はVRやAR向けのコンテンツ作成に取り組でいます。

その他の主要企業も同様の動きを見せており、新たな事業展開に注力しています。広告代理店事業や販促物の企画や運営、事業成果の分析なども行っています。一般印刷から電子関連の部材生産、特殊印刷やタッチパネル製品、半導体用マスクの生産なども手掛けています。

一方で中堅、中小は得意分野に重点を置いて対応しています。パッケージやダイレクトメールなど商業印刷に特化し、印刷から発送までを請け負うなど大手の手が届かない分野に集中し、新たな顧客開拓へと繋げています。

デジタル化、ペーパレス化は構造的な時代の流れです。印刷業界にとって厳しい局面は続きますが、これを好機ととらえ、新たな収益柱の育成に注力していきたいところです。

凸版印刷、大日本印刷「IoT」「AI」分野を強化 海外進出も加速

各部署でデジタル化を進めている様子

幅広い事業展開をしている凸版印刷と大日本印刷では近年、IoTやAI分野も強化しています。

近年IT化が進みデジタル関連の市場は急速に拡大しています。そのため両社はビックデータやIoT、AIなどのデジタル分野の事業拡大を加速させています。

凸版印刷は「IoT」機能を備えた住宅建材を開発、AI活用の「多言語音声翻訳機」を企業に提供し、飲食店のサービス向上や新薬開発に貢献しています。一方、大日本印刷ではAIを活用した雑誌の紙面レイアウトの自動生成、銀行や専門性を有する企業へのプラットフォームの提供、校務の効率化などを行っています。

いずれも人手不足に対応したサービスの提供を行っており、作業効率向上や利便性の向上など省人化に取り組んでいます。

一方、凸版と大日本印刷の2社はアジアを中心とした海外にも販路を広げています。

凸版印刷はアジアや北米、欧州、南米や中東に進出し、香港、タイ、シンガポールに拠点を構えてます。今後、高い成長を見込めるインドネシアやベトナム、ミャンマーなどで事業拡大をはかります。2019年6月にはタイに現地法人を設立し、ASEAN諸国のデジタル化支援を展開し始めました。

大日本印刷は中国やシンガポール、ベトナムなどのアジア、豪州、米国、デンマークやフランスなど欧州での展開を進めています。経済成長が著しいアジア地域での事業拡大を目指し、中でも東南アジアの包装事業やICカード事業を強化する予定です。

印刷業界シェア&ランキング(2021年版)

印刷業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで印刷市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

印刷業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 凸版印刷 14,669 40.3
2 大日本印刷 13,354 36.7
3 トッパン・フォームズ 2,182 6.0
4 NISSHA 1,800 4.9
5 共同印刷 910 2.5
6 日本創発グループ 512 1.4
7 朝日印刷 401 1.1
8 共立印刷 367 1.0
9 廣済堂 314 0.9
10 竹田印刷 311 0.9
※シェアとは印刷業界の規模(対象企業の25社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで印刷市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ印刷会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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印刷業界 対象企業一覧
凸版印刷、大日本印刷、トッパン・フォームズ、NISSHA、共同印刷、日本創発グループ、朝日印刷、共立印刷、廣済堂、竹田印刷、TAKARA&COMPANY、総合商研、光村印刷、サンメッセ、野崎印刷紙業、ウイルコHD、セキ、トーイン、三光産業、福島印刷、光ビジネスフォーム、平賀、光陽社、カワセコンピュータサプライ、ソノコムの計25社
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