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グラフは通販業界の業界規模(対象企業の21計)の推移をグラフで表したものです。
通販業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。
2020年-2021年の通販業界の業界規模(主要対象企業21社の売上高の合計)は2兆2,071億円となっています。
通販業界の過去9年間の業界規模の推移
通販業界の過去の推移を見ますと、2012年から2020年にかけて緩やかな増加傾向になっています。
過去の通販業界の動向を振り返りますと、2007年から10年ごろまでは、米国のサブプライムローン問題やリーマンショックに端を発した世界的な金融危機の影響で国内の経済状況は極めて厳しいものとなりました。こうした国内外の経済の悪化を受け、個人消費が低迷。生活防衛意識が高まり、節約志向、低価格化志向が一層高まる事態となりました。
2011年から、スマートフォンの普及に伴い、インターネット通販が伸長。業績は増加に転じるものの、カタログ通販は拡大するインターネット通販の需要をうまく取り込めていないが実情です。
通販の業界規模は、2009年から2020年の21年間において増加傾向にあります。なかでもここ10年はインターネット通販が市場を牽引、さらにテレビ通販市場も伸びています。
2020年には新型コロナウイルスの感染拡大で、外出を控える消費者が増加しました。休校やテレワークの普及に伴い、机や椅子の需要が伸びたほか、自宅で過ごす時間が増えことでインテリア用品や健康器具などの販売も好調に推移しました。
2020年の通販上位5社の業績を見ますと、売上高でアスクルが前年比5.4%増、大塚商会が同0.6%増、ジャパネットHDは15.8%増、ベルーナは14.7%増、ジュピターショップチャンネルは1.4%減、MonotaRoは19.7%の増加でした。大手通販企業21社中、18社が対前年比で増加を記録しています。
近年、インターネット、スマホの普及や「巣ごもり消費」の高まりなどを背景に、インターネット通販市場は年々増加傾向にあります。
こうした動向から見られるように、現在の通販業界の主流はカタログ通販からインターネット通販へと確実に変化を遂げています。一方で、ネット通販は「アマゾン」や「楽天」など一部のIT系プラットフォームにユーザーが集中しており、従来型のカタログ通販企業は少々出遅れた感があります
こうした動向を受け、千趣会やニッセンHDはスマートフォン向けアプリを開発。
他の通販大手各社もインターネットやスマートフォン事業に力を注いでいるものの、拡大するネット通販需要をうまく取り込めていません。今後もネット通販業界は拡大するものと見られ、各社対応を迫られています。
順位 | 企業名 | 売上高 | シェア | 単位:億円 |
1 | アスクル | 4,221 | 19.1 | |
2 | 大塚商会 ※ | 3,097 | 14.0 | |
3 | ジャパネットHD | 2,405 | 10.9 | |
4 | ベルーナ | 2,064 | 9.4 | |
5 | ジュピターショップチャンネル | 1,610 | 7.3 | |
6 | MonotaRO | 1,573 | 7.1 | |
7 | コクヨ ※ | 1,075 | 4.9 | |
8 | DINOS CORPORATION | 1,019 | 4.6 | |
9 | オイシックス・ラ・大地 | 1,000 | 4.5 | |
10 | スクロール | 851 | 3.9 |