ホテル業界の現状や動向、ランキング&シェア等を研究しています。

ホテル業界

HOTEL

2021年のホテル業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究しています。ホテル業界の過去の市場規模の推移をはじめ、日本の宿泊者数推移やシティ・ビジネス・リゾートホテルの稼働率の推移グラフ、2021年のコロナの影響と各社の取り組みについて解説しています。ビジネスや投資、マーケティング、就職などの参考資料としてご活用ください

業界規模

0.8兆円

伸び率

-15.7%

利益率

-35.6%

平均年収

486万円

目次

ホテル業界の現状と動向(2021年版)

グラフはホテル業界の業界規模(対象企業の31計)の推移をグラフで表したものです。

ホテル業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年のホテル業界の業界規模(主要対象企業31社の売上高の合計)は8,225億円となっています。

  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年

ホテル業界の過去6年間の業界規模の推移

2020年の宿泊者数は約50%減 コロナの影響が深刻

ホテル業界の過去の推移を見ますと、2018年までは増加傾向にありましたが、2019年から減少に転じています。

観光庁の「宿泊旅行統計調査」によると、2020年の国内の総宿泊者数は前年比-48.9%の3億0,479万人でした。

日本の宿泊者数とホテル稼働率の推移

日本の宿泊者数とホテル稼働率の推移(出所:観光庁、グラフは業界動向サーチが作成)

2020年のシティホテルの稼働率は34.7%、ビジネスホテルの稼働率は43.5%、リゾートホテルの稼働率は30.9%でした。2020年の稼働率は前年に比べていずれも半分くらいの水準となっており、シティホテルの落ち込みが特に大きいことが分かります。

2019年までのホテル業界は、訪日外国人の増加や東京五輪需要の追い風を受けて、好調に推移していました。しかしながら、2020年のコロナ禍で事態は一変します。

2020年は新型コロナウイルス感染拡大の流れを受けて、訪日外国人客が消失。インバウンドに向けて開業が続いていたホテル業界に大きな打撃を与えました。さらに、緊急事態宣言や外出自粛、イベントの中止など日本人客による需要も大幅減。観光、ビジネスいずれの需要も消失してしまいました。(新型コロナウイルスの影響については、以下の章で詳しく解説します。)

続いて、ホテル業界の売上高ランキングを見ていきます。以下は2020年のホテル業界の売上高ランキングです。

ホテル業界 売上高ランキング

売上高ランキングを分析しますと、主に鉄道系、リゾート系、ホテル専業、不動産系の企業に分けられます。ホテルの建設と運営は、ある程度の資本が必要となりますので、鉄道や不動産などある程度資本の大きな企業がランクインしてきます。

首位のリゾートトラストは、主に超富裕層、富裕層向けの会員制ホテル事業を展開しています。コロナ稼で他のホテルが苦戦している中、会員制という強みを生かし、底堅い業績を残しています。

3位の西武HDは「プリンスホテル」のブランドで、シティホテル、リゾートホテルを展開しています。首都圏とリゾートに強く、国内外で80のホテルを有しています。

2020年コロナ禍のホテル業界の動向を詳しく解説

この章では、2020年から2021年の新型コロナウイルスによるホテル業界の影響と動向を詳しく解説していきます。

以下のグラフは、2019年10月から2021年5月までのタイプ別によるホテル宿泊者数の推移です。グラフを見ることで、コロナ前後でホテルの宿泊者数がどのように変化したのかを知ることができます。

月別・タイプ別 ホテル宿泊者数の推移

月別・タイプ別 ホテル宿泊者数の推移(出所:観光庁、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、2020年2月の新型コロナウイルスの流行以降、急激に下落をし、2020年の5月ごろに底をつけています。その後は、緩やかに回復をし、11月ごろに上昇のピークをつけます。「GoToトラベル」が開始した7月、割引額が増えた10月、11月はリゾートホテルを中心に宿泊者数が増加に転じています。一方、11月以降は減少に転じましたが、2021年2月からふたたび増加基調にあります。

ビジネスホテルの動向を見ると分かりやすいのですが、2020年5月を底にゆるやかな回復基調にあることが分かります。2021年6月段階で、コロナ前の半分程度までは回復していますが、その後、再び減少に転じています。

コロナの影響により、ホテル業界は大打撃を受けています。インバウンド需要や東京五輪に向けホテル建設はラッシュを迎える中、新型コロナウイルスにより需要が一気に消失しました。緊急事態宣言下では、多くのホテルが営業停止を余儀なくされました。2020年はビジネス、シティ、リゾート、旅館すべてで稼働率は低下し、地方では倒産が相次いでいます。

インバウンド需要はしばらく目途が立たず、当分の間は国内需要を喚起せざるを得ません。しかしながら、国内のコロナウイルスの動向も不透明で、いつ感染拡大が起き、緊急事態宣言が発動されるかも分かりません。依然として、不透明かつ深刻な状況が続いています。

資金調達、ポイント提携、ワーケーションなど、取り組みを強化

ホテル業界は、新型コロナにより経営存続の危機を迎えています。こうした動向のなか、各社とも生き残りをかけた様々な対策を行っています。

「プリンスホテル」を手掛ける西武HDは、2020年に2,400億円の資金手当てを実施しました。さらに、西武はコミットメントライン契約を締結し、その額を600億円から1,500億円に拡大しています。手元流動性の充実を図り、不測の事態における資金ショートを防ぎます。

こうした中、西武HDは「プリンス スマート イン」を展開開始。宿泊予約からチェックイン、チェックアウトまでを簡潔に行うことができる新しいタイプのホテルです。20~30代の顧客をターゲットに2020年から順次、開業を進めます。

西武HDの「プリンス スマート イン」

新たな顧客層をターゲットとした西武HDの「プリンス スマート イン」

「東急ホテルズ」を展開する東急は、人件費の削減や外注業務の内製化を進めます。さらに、喚起策として、2020年11月からは「楽天ポイントカード」と提携を開始しました。東急が運営する47のホテルで「楽天ポイント」を貯めたり、使ったりすることができます。

「ホテル椿山荘」、「箱根小涌園」などを展開する藤田観光は、社長直轄の緊急対策本部を立ち上げ、徹底したコロナ対策とコスト削減を実行しました。QRコード決済の拡充や、客室デリバリープラン、ワーケーションなど新たなニーズに対応した商品やプランを強化しています。

今後の動向はコロナウイルス次第で、先行きは不透明です。コロナが落ち着いた際は「Go To トラベル」などの需要喚起策で、リゾートホテルは盛り返す可能性がありますが、インバウンド比が高かったシティホテルは苦戦が続くと想定されます。いずれも状況は深刻で、楽観視はできません。今後もホテル各社は、様々な取り組みを実行し、新たなニーズの発掘を追求していく構えです。

ホテル業界シェア&ランキング(2021年版)

ホテル業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することでホテル市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

ホテル業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 リゾートトラスト 1,675 20.4
2 ルートインジャパン 936 11.4
3 西武HD 809 9.8
4 共立メンテナンス 461 5.6
5 東横イン 429 5.2
6 東急 376 4.6
7 三井不動産 327 4.0
8 ホテルオークラ 315 3.8
9 ニュー・オータニ 301 3.7
10 オリエンタルランド 286 3.5
※西武HDはホテル・レジャー事業、共立メンテナンスはホテル事業、東急はホテル・リゾート事業、三井不動産は施設営業事業、オリエンタルランドはホテル事業の売上高です。シェアとはホテル業界の規模(対象企業の31社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでホテル市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれホテル業界の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

ホテル業界 その他のランキング

ホテルの関連業界

ホテル業界を見た人は他にこんなコンテンツも見ています。周辺業種の現状や動向、ランキング、シェア等も併せてご覧ください。
ホテル業界 対象企業一覧
リゾートトラスト、ルートインジャパン、西武HD、共立メンテナンス、東横イン、東急、三井不動産、ホテルオークラ、ニュー・オータニ、オリエンタルランド、藤田観光、京王電鉄、帝国ホテル、近鉄グループHD、阪急阪神HD、パレスホテル、グリーンズ、ロイヤルホテル、ロイヤルHD、相鉄HD、アメイズ、エイチ・アイ・エス、ABホテル、ワシントンホテル、京都ホテル、アゴーラ・ホスピタリティー・…、ホテル、ニューグランド、ホテルニューアカオ、鴨川グランドホテル、熊本ホテルキャッスルなどの計31社
注意・免責事項
ホテル業界の動向、現状、ランキング、シェア等コンテンツ(2021年版)は上記企業の有価証券報告書に基づき掲載しております。ホテル業界のデータは上記企業のデータの合計または平均を表したものです。掲載企業に関しましてはできる限り多くの企業を反映させるよう努めていますが、全ての企業を反映したものではありません。あらかじめご了承ください。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しましては、必ず各企業の有価証券報告書にてご確認ください。