2021年の鉄道業界のランキングやシェア、動向、現状、市場規模の推移などを解説

鉄道業界

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鉄道業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。売上高ランキングや各社シェア、動向や現状を詳しくレポートしています。鉄道業界の市場規模の推移やJR、私鉄の旅客数の推移、私鉄6社の非鉄道事業の割合や人口減少社会を見据えた新たな取り組みなど最新の情報を提供しています。就職や転職、マーケティングなど鉄道業界の業界分析にぜひご活用下さい。

業界規模

10.7兆円

伸び率

-10.6%

利益率

-12.7%

平均年収

532万円

目次

鉄道業界の現状と動向(2021年版)

グラフは鉄道業界の業界規模(対象企業の48計)の推移をグラフで表したものです。

鉄道業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の鉄道業界の業界規模(主要対象企業48社の売上高の合計)は10兆7,535億円となっています。

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鉄道業界の過去7年間の業界規模の推移

2019年度の旅客数は251億人超え JR、私鉄コロナで需要に変化

2019年の鉄道業界はJR、私鉄ともに利用者はほぼ横ばいで、旅客数は堅調に推移しました。国土交通省の「鉄道輸送統計年報」によると、2019年度の鉄道旅客数は251億9,000万人と前年度比0.3%の減少でした

JR全体の旅客数は前年度比0.6%減小の95億0,300万人、そのうち新幹線の旅客数は3億7,000万人と前年よりも4.1%減少しました。私鉄の旅客数は前年度比0.2%減少の156億8,700万人でした。なかでも私鉄大手16社で104億9,200万人を占めており、100億人越えは5年連続となっています

JRと私鉄の旅客数の推移(出所:国土交通省、グラフは業界動向サーチが作成)

鉄道の利用者が増加するなかで、とくに私鉄はJRよりも多く利用されています。鉄道業界全体の動向としては、相次ぐ都市再開発や利便性の向上により定期券利用の通勤客が増加。さらに近年増加する訪日外国人の利用増加に伴い、定期外の需要も伸びています。

鉄道業界のトップ3を占めるのがJR東日本、JR東海、JR西日本である「JR本州3社」です。鉄道各社は不動産や駅周辺の開発など様々な事業で収益を上げていますが、JR本州3社と東京メトロは鉄道事業の売上が高く、とくにJRは新幹線収入が鉄道業績を上げています。

JRグループでは「本州3社」とJR北海道、JR四国、JR九州の「3島会社」の収入格差が拡大しています。JR東日本は売上高2兆9,466円と鉄道業界トップを記録しており、山手線を含め都心を中心に収入源となる路線を多数抱えています。また、JR東海の売上高は1兆8,446億円でJRループの中では新幹線の売上高が突出。JR西日本は路線が近畿、北陸、中国、山陰とエリアが広域なうえに、北陸新幹線の需要が伸びたことで、売上高は1兆5,082億円と本州では3位の座に就いています。

私鉄トップは近鉄グループHD、2位が東急で双方の2019年度の売上高は1兆円を越えています。私鉄各社の鉄道事業の売上高は6~27%と低く、非鉄道事業をメインとして稼いでいます。一方、路線が都市部中心の東京メトロは鉄道事業の売上が大きく全体の88%を占めます。

近年、私鉄各社は客単価引き上げを狙った有料サービスを広げており、「通勤時座席指定列車」を相次いで導入しています。主に東武鉄道や西武HD、京王電鉄、京成電鉄などが行っており、通勤ラッシュで悩む利用者のニーズに応えています。

2019年までは好調を維持してきた鉄道業界ですが、状況は一転。新型コロナウイルスの影響で、インバウンド需要は消滅、さらに2020年4~5月にかけては外出自粛やテレワークの普及によって鉄道の利用率が激減しました。緊急事態宣言の解除や政府による『 GoToトラベル』キャンペーンで、一時的に利用客は増えるも回復には時間がかかると見られています。

鉄道各社は非鉄道事業を加速、経営多角化で収益増へ

近年の鉄道各社は非鉄道事業に注力しており、特に私鉄の非鉄道事業の強化はJRに比べて著しいと言えます。主に不動産、流通、運輸、レジャーやリゾートなどの事業を強化しており、非鉄道事業の売上比率は高くなっています。

主要私鉄6社の非鉄道事業の売上高割合

私鉄6社の非鉄道事業の売上高割合(各社有価証券報告書より業界動向サーチが作成)

私鉄各社は起点駅ではオフィスビルや百貨店、ショッピングセンターや駅ナカ、駅周辺にはマンションを展開。沿線上には戸建てやマンション、スーパー、終点駅にはホテルやレジャー施設を展開しています。その他にもバスの運行や旅行業、クレジットカードや交通系ICカードなど様々な事業が展開されています。

これら非鉄道事業は鉄道事業の売上にも貢献しています。街開発で沿線の価値を高めて人を集めることで、鉄道の利用者が増えます。さらに鉄道の利便性を高めるため他社の鉄道と相互直通や相互乗り入れなども増えています。渋谷駅再開発の一つである東急スクランブルスクエアの商業施設は東急電鉄、JR東日本、東京メトロが共同で開発するなど、ライバル企業と組んだ地域開発も行われています。

鉄道各社は新しい取り組みも増えており、民泊の参入や農業体様で第6次産業の支援などを展開。さらに2020年3月からは、東急電鉄が電車やバスの交通と映画、食事を合わせたサブスクリプション型サービス「サブスクパス」を開始します。

人口減少見据え大手は海外輸出、国内はMaaSで沿線活性化へ

今後、国内では少子高齢化による人口減少が見込まれているため、鉄道利用者が大幅に増加する可能性は低く、鉄道事業の収益は減少することが考えられます。

国内の人口減少を見据え、大手鉄道会社では海外展開を始めており、鉄道開発のみならず、マンション建設など不動産事業にも着手しています。JR東海では米国でリニア新幹線を展開中で、JR東日本はインドで鉄道事業を展開しています。なかでも経済成長著しい東南アジアでは交通渋滞が問題となっているため、今後東南アジアでの鉄道需要は高くなると予想されます。

国内では今後も訪日外国人によるインバウンド需要獲得に向け、拠点駅の開発や新幹線の開業が予定さています。注目の「高輪ゲートウェイ駅」は2020年3月開業、同年6月には東京駅に駅ナカ最大規模の「グランスタ東京」が開業します。鉄道では2027年開業のリニア中央新幹線に焦点が集まるなか、2022年度内には九州や北陸、2030年度には北海道新幹線が開業予定となっています。

国内の少子高齢化対策では沿線の活性化を目的に、各鉄道会社が他の交通事業者と連携し、新たなモビリティーサービスMaaS(マース)の参入が増えつつあります。MaaSとは利用者の目的に合わせた複数の移動手段を組み合わせるサービスで、検索から予約、決済がすべて行えます。観光型では日本人のみならず、自身で旅行の計画を立てたい外国人旅行者へ向けたインバウンド需要も期待できます。さらに高齢者の多い地域では移動の困難解消へ向けた郊外型サービスの提供を始めています。

鉄道業界の多角化は沿線の価値を改善し、鉄道の利便性や利用率を高めてくれます。人口減少による客数減が懸念される現在では、同業のみならずあらゆる業種との連携が今後も増えていくとみられます。

鉄道業界シェア&ランキング(2021年版)

鉄道業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで鉄道市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

鉄道業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 JR東日本 17,645 16.4
2 東急 9,359 8.7
3 JR西日本 8,981 8.4
4 JR東海 8,235 7.7
5 近鉄グループHD 6,972 6.5
6 阪急阪神HD 5,689 5.3
7 東武鉄道 4,963 4.6
8 名古屋鉄道 4,816 4.5
9 小田急電鉄 3,859 3.6
10 西日本鉄道 3,461 3.2
※シェアとは鉄道業界の規模(対象企業の48社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで鉄道市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ鉄道会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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JR東日本、東急、JR西日本、JR東海、近鉄グループHD、阪急阪神HD、東武鉄道、名古屋鉄道、小田急電鉄、西日本鉄道、西武HD、京王電鉄、東京メトロ、JR九州、京阪HD、京浜急行電鉄、相鉄HD、京成電鉄、南海電気鉄道、JR貨物、遠州鉄道、静岡鉄道、JR北海道、JR四国、伊予鉄グループ、山陽電気鉄道、首都圏新都市鉄道、富士急行、広島電鉄、神戸電鉄などの計48社
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