鉄道業界の動向や現状、ランキングなど

電車と線路

鉄道業界のレポート。データは2021-2022年。売上高ランキングや各社シェア、動向や現状を詳しくレポートしています。鉄道業界の市場規模の推移やJR、私鉄の旅客数の推移、私鉄6社の非鉄道事業の割合や人口減少社会を見据えた新たな取り組みなど最新の情報を提供しています。

鉄道業界(2021-2022年)

鉄道業界の推移と基本情報

業界規模

11.4兆円

成長率

-9.4

利益率

-1.4

平均年収

551万円

  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

鉄道業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年に大幅に減少となりました。2021年は若干の反発が見られますが、依然として低い水準にあります。

鉄道業界の動向と現状(2021-2022年)

2021年の鉄道はコロナ前の75%、新幹線は50%まで回復

2021年の鉄道業界はJR、私鉄ともに大幅に減少した昨年から増加に転じました。国土交通省の「鉄道輸送統計年報」によると、2021年度の鉄道旅客数は前年比6.5%増の188.1億人でした

2021年度のJRの旅客数は前年比5.4%増の70.6億人、私鉄の旅客数は前年比7.1%増の117.4億人でした。新幹線の旅客数は前年比25.0%増の1億9,500万人でコロナ前の2019年の50%の水準まで回復しています。鉄道全体の旅客数はコロナ前の75%ほどの水準にまで回復しています。

JRと私鉄の旅客数量の推移

JRと私鉄の旅客数の推移(出所:国土交通省、グラフは業界動向サーチが作成)

上のグラフはJRと私鉄の旅客数量の推移を示したものです。2011年度から2019年度まで緩やかな増加傾向にありましたが、2020年はコロナの影響により大幅減となっています。2021年度には経済再開の動きがみられ、若干の増加に転じています。

鉄道業界のトップ3を占めるのがJR東日本JR東海JR西日本である「JR本州3社」です。鉄道各社は、不動産や沿線開発など様々な事業で収益を上げていますが、JR本州3社と東京メトロは鉄道事業の売上割合が高く、コロナ後の業績回復は私鉄よりも苦戦しています。

JR東海は1兆円規模の売上高で、JRグループの中では新幹線の売上高が突出しています。JR西日本も1兆円規模の売上高で、近畿、北陸、中国、山陰とエリアが広域なうえに、北陸新幹線の需要が伸びたことも大きなアドバンテージとなっています。

私鉄トップは東急、2位が近鉄グループで双方ともに1兆円弱の売上高です。一方で、私鉄各社の鉄道事業の売上高は6~27%と低く、「非鉄道事業」をメインとして稼いでいます。

鉄道業界は2019年まで堅調に推移していましたが、2020年になり状況は一転します。新型コロナウイルスの影響で、インバウンド需要は消滅、さらに2020年4~5月にかけては外出自粛やテレワークの普及によって鉄道の利用率が激減しました。2021年には経済再開の動きもあり、各社業績は回復しましたが、コロナ前の2019年と比較しますと75%ほどの水準にとどまっています。

鉄道業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 JR東日本 19,789
2 JR西日本 10,311
3 JR東海 9,351
4 東急 8,791
5 阪急阪神HD 7,462

2021-2022年の鉄道業界の売上高ランキングを見ますと、首位はJR東日本JR西日本JR東海と続きます。私鉄では東急が首位で阪急阪神HD近鉄グループ東武鉄道と続きます。

2021-2022年は、大手鉄道5社中4社が増収となっています。大幅に減少した昨年からの反発による売上増が見られます。

2022-23年の鉄道業界のニュース

2022-2023年の鉄道業界の主なニュースを厳選してまとめました。直近の鉄道業界の動向を把握するのにご参考下さい。

鉄道業界ニュース 一覧

鉄道各社は「非鉄道事業」を加速、経営多角化で収益増へ

円グラフと一部を切り取る人

近年の鉄道各社は「非鉄道事業」に力を入れており、特に、私鉄の非鉄道事業の強化はJRに比べて著しいと言えます。主に不動産、流通、運輸、レジャーやリゾートなどの事業を強化しており、「非鉄道事業」の売上比率は高くなっています。

主要私鉄6社の非鉄道事業の売上高割合

私鉄6社の非鉄道事業の売上高割合(各社有価証券報告書より業界動向サーチが作成)

私鉄各社は起点駅ではオフィスビルや百貨店、ショッピングセンター、駅ナカ、駅周辺にはマンションを展開しています。沿線上には戸建てやマンション、スーパー、終点駅にはホテルやレジャー施設を展開しています。その他にもバスの運行や旅行業、クレジットカードや交通系ICカードなど様々な事業が展開されています。

これら非鉄道事業は鉄道事業の売上にも貢献しています。開発で沿線の価値を高めて人を集めることで、鉄道の利用者が増えます。さらに鉄道の利便性を高めるため、他社の鉄道と相互直通や相互乗り入れなども増えています。

渋谷駅再開発の一つである東急スクランブルスクエアの商業施設は東急電鉄JR東日本東京メトロが共同で開発するなど、ライバル企業と組んだ地域開発も行われています。

鉄道各社は新しい取り組みも増えており、民泊の参入や農業の第6次産業の支援なども手掛けています。さらに2020年3月からは、東急電鉄が電車やバスの交通と映画、食事を合わせたサブスクリプション型サービス「サブスクパス」を開始しました。

大手は鉄道、リニアで海外展開も 国内ではMaaSで沿線活性化へ

鉄道やバス、自動車のネットワーク

今後、国内では少子高齢化による人口減少が見込まれているため、鉄道事業の収益減少が懸念されています。

国内の人口減少を見据え、大手鉄道会社では海外展開を進めており、マンション建設など不動産事業にも着手しています。JR東海では米国でリニア新幹線を展開中で、JR東日本はインドで鉄道事業を展開しています。なかでも経済成長著しい東南アジアでは交通渋滞が問題となっているため、今後東南アジアでの鉄道需要は高くなると予想されます。

国内では今後も拠点駅の開発や新幹線の開業が予定さています。注目の「高輪ゲートウェイ駅」は2020年3月に、同年6月には東京駅に駅ナカ最大規模の「グランスタ東京」が開業しました。鉄道では2027年開業のリニア中央新幹線に焦点が集まるなか、2022年9月には武雄温泉-長崎間を結ぶ「西九州新幹線」が開通しました。今後は、2023年度に北陸新幹線が、2030年度には北海道新幹線が開通予定となっています。

国内では沿線の活性化を目的に、モビリティーサービス(MaaS)の参入が増えつつあります。MaaSとは利用者の目的に合わせた複数の移動手段を組み合わせるサービスで、検索から予約、決済までのすべてが行えます。さらに高齢者の多い地域では移動の困難解消へ向けた郊外型サービスの提供を始めています。

鉄道業界の多角化は沿線の価値を改善し、鉄道の利便性や利用率を高めてくれます。人口減少による業績の悪化が懸念される現在では、同業のみならずあらゆる業種との連携が今後も増えていくとみられます。

鉄道業界 ランキング&シェア

鉄道業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで鉄道市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

鉄道業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 JR東日本 19,789
2 JR西日本 10,311
3 JR東海 9,351
4 東急 8,791
5 阪急阪神HD 7,462
6 近鉄グループHD 6,915
7 東武鉄道 5,060
8 西日本鉄道 4,271
9 名古屋鉄道 4,099
10 西武HD 3,968

※シェアとは鉄道業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで鉄道市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ鉄道業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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鉄道業界 対象企業一覧

JR東日本、東急、JR西日本、JR東海、近鉄グループHD、阪急阪神HD、東武鉄道、名古屋鉄道、小田急電鉄、西日本鉄道、西武HD、京王電鉄、東京メトロ、JR九州、京阪HD、京浜急行電鉄、相鉄HD、京成電鉄、南海電気鉄道、JR貨物、遠州鉄道、静岡鉄道、JR北海道、JR四国、伊予鉄グループ、山陽電気鉄道、首都圏新都市鉄道、富士急行、広島電鉄、神戸電鉄などの計47社

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