海運業界の動向、ランキング&シェア、現状、売上高、平均年収などを研究・分析。

海運業界

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海運業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。動向や現状、ランキング、シェアなどを研究しています。海運業界の過去の市場規模の推移をはじめ、海運上位3社の売上高の推移、業界を取り巻く規制の動向や今後に向けた各社の取り組みなどを解説しています。ビジネスや投資の市場分析、就職や転職の参考資料としてお役立て下さい。

業界規模

3.7兆円

伸び率

-12.1%

利益率

+0.8%

平均年収

753万円

目次

海運業界の現状と動向(2021年版)

グラフは海運業界の業界規模(対象企業の17計)の推移をグラフで表したものです。

海運業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の海運業界の業界規模(主要対象企業17社の売上高の合計)は3兆7,351億円となっています。

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海運業界の過去6年間の業界規模の推移

2021年3月決算、大手5社そろって減収 原油高も重荷に

海運業界の過去の推移を見ますと、2017年から2020年にかけて減少傾向にあります。

海運大手3社の売上高の推移(各社公表資料、グラフは業界動向サーチが作成)

海運業界の21年3月期の上位5社の売上高は、日本郵船が前年比3.6%減の1兆6,084億円、商船三井は同14.2%減の9,914億円、川崎汽船は14.9%減の6,254億円、NSユナイテッド海運は6.7%減の1,384億円、飯野海運が0.3%減の889億円でした。

2021年の決算は大手5社ともに減収はそろって減収となりました。海運業界はここ数年売上高の減少が続き、厳しい状況を迎えています。

海運は海上輸送を行う業界で、「内航海運(国内)」と「外航海軍(海外)」に分かれます。輸送品の種類に応じて、コンテナ輸送の「コンテナ船」、穀物や鉱石など梱包せずにそのまま輸送する「バラ積み船」、液体輸送の「タンカー」、自動車に特化した「自動車船」、化学薬品用のケミカルタンカーなど様々な輸送船が存在し、さらに一部の海運会社は一般消費者向けに、フェリーなど旅客船を扱っています。

一般に海運会社といっても、内航、外航、船の種類によって得意、不得意があり、各社棲み分けがなされています。なかでも、国内の大手海運会社の収益源は、定期船(コンテナ船)以外の、不定期船(バラ積み船、自動車船、LNG千、油送船)となっています。

2008年のリーマンショックによる世界同時不況の影響に伴い、業界の業績は急落しましたが、2016年には海運市況は緩やかに回復し、底打ち感が見られました。

海運業界には先行き不透明感が漂っています。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は懸念材料となっており、世界貿易に依存する海運業界にとっては予断を許さない状況となっています。米中間の関係も深刻化しており、改善の目途は立ちません。直近では原油価格の上昇も懸念されており、コスト増の深刻なリスクとなっています。

2020年からSOxの規制強化 コストの負担増が課題

海運業界では、2020年1月より国際海事機関(IMO)による、船舶燃料の「硫黄化合物(SOx)」の規制強化が実施されます。

本規制は、硫黄化合物や粒子状物質による人や環境への悪影響を低減させるのが目的です。船舶燃料の排ガス中に含まれる硫黄酸化物(SOx)の濃度を0.5%以下に制限するもので、世界で一律に行われます。

規制への取り組みにおいては、3つの対応策があり、「低硫黄燃料油」の使用、「スクラバー」の船舶搭載、「代替燃料(LNGやLPG、メタノール等)」への切替えの、いずれかになります。

ただし、低硫黄燃料油とクラスバーにおいては、いずれも従来よりもコストが高くなるというデメリットが挙げられます。さらに、クラスバーにおいては費用がかかる上に、大型装置のため搭載スペースの確保が必要となります。いずれもSOxの規制強化は海運業界にとっては逆風となります。

各社、燃料油や装置による増加分は、運賃の値上げや燃料サーチャーへの転嫁を図り対応する予定ですが、コスト増加分の回収は見込まれず、今後も厳しい局面を迎えます。

海運大手3社「コンテナ船事業」統合 各社の安定収益事業に違い

2017年7月、海運大手3社による「コンテナ船事業」の新会社を発足しました。日本郵船、商船三井、川崎汽船は、共同出資によるコンテナ船事業「OCEN NETWORK EXPRESS社(ONE)」を設立。香港、シンガポール、イギリス、アメリカ、ブラジルに地域統括拠点を設立しています。

同会社設立の背景には、バラ積み船および、コンテナ船の運賃低下による収益の悪化や、欧州および中国の大手海運会社のM&Aが相次いだことで、コンテナ船市場のシェア争いが激化したところによります。これにより、3社統合によるシェア拡大で、コンテナ船事業の収益確保を図っています。

2018年4月には、新会社ONE社によるサービスが開始されました。初年度の前期ではオペレーションの混乱により、積み荷が想定よりも下回り運賃収入が減少しましたが、トラブルは下期にかけて改善しました。また、これまで大幅な赤字を出していた同事業は、2019年4~7月期にようやく黒字を達成しています。

さらに各社は、市況の変動に左右されにくい事業に注力し始めています。日本郵船は運賃安定型事業として物流事業を強化し、海上、航空ともに取扱量を拡大しています。また、2020年4月には国内物流事業の拡大を図り、横浜共立倉庫株式会社を郵船ロジスティクス株式会社グループ傘下に再編することを発表しています。

商船三井では、主に海洋事業やLNG事業を今後の成長事業として、拡大、強化を図っています。特定の場所に浮かべて活用する「浮体式LNG貯蔵再ガス化設備」や「浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備」など、海洋資源開発や洋上でのエネルギー生産の分野を積極的に展開していきます。

川崎汽船は、ドライバルク、自動車船、エネルギー資源、物流の4事業の戦略を転換。収益の強化を見据え、非コア事業の売却や地域密着型物流の拡充などを行います。各社いずれも厳しい海運市場に対処すべく、様々な事業を模索しています。

海運業界シェア&ランキング(2021年版)

海運業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで海運市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

海運業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 日本郵船 16,084 43.1
2 商船三井 9,914 26.5
3 川崎汽船 6,254 16.7
4 NSユナイテッド海運 1,384 3.7
5 飯野海運 889 2.4
6 ENEOSオーシャン 527 1.4
7 栗林商船 414 1.1
8 明治海運 401 1.1
9 新日本海フェリー 401 1.1
10 川崎近海汽船 370 1.0
※シェアとは海運業界の規模(対象企業の17社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで海運市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ海運会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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海運業界 対象企業一覧
日本郵船、商船三井、川崎汽船、NSユナイテッド海運、飯野海運、ENEOSオーシャン、栗林商船、明治海運、新日本海フェリー、川崎近海汽船、乾汽船、共栄タンカー、東海運、東京汽船、東海汽船、佐渡汽船、玉井商船の計17社
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