2021年の航空業界の現状や動向、ランキング、シェアなどを詳しく分析

航空業界

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2020年-2021年の航空業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究しています。航空業界の過去の市場規模の推移をはじめ、国内線や国際線の旅客数の推移、航空業界に与える新型コロナウイルスの影響、貨物航空やLCCの動向などを詳しく解説しています。ビジネスや投資、就職や転職の参考資料としてご活用下さい。

業界規模

1.2兆円

伸び率

-21.0%

利益率

-60.9%

平均年収

469万円

目次

航空業界の現状と動向(2021年版)

グラフは航空業界の業界規模(対象企業の6計)の推移をグラフで表したものです。

航空業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の航空業界の業界規模(主要対象企業6社の売上高の合計)は1兆2,996億円となっています。

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  • 20年

航空業界の過去11年間の業界規模の推移

2020年はコロナの影響で大打撃 国内線67%減、国際線96%減

航空業界の過去の推移を見ますと、2010年から2019年にかけて増加傾向にありましたが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、大幅に減少しています。

国土交通省の航空輸送統計調査によると、2020年の国内線の旅客数は、前年比66.9%減の3,376万人、国際線は96.2%減の81万人でした。

国内線・国際線 旅客数の推移(出所:国土交通省、グラフは業界動向サーチが作成)

2020年の旅客数は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、国内線・国際線ともに壊滅的な状況でした。とくに国際線は各国の出入国規制により、前年比96%減と売上高がほぼすべて蒸発した状態となっています。

コロナ前の2020年までの航空業界は訪日外国人数の増加に伴い、業績を着実に拡大していました。2019年には訪日外国人数が3,188万人を突破し、国外へ出国する日本人も過去最高を記録しました。拡大する需要を取り込むため、航空各社は利便性が良い羽田空港の国際線発着枠を増加するなど、航空業界は活況を呈していました。

ところが、事態は一転。新型コロナウイルスの影響で、国内線・国際線ともに航空需要は激減。世界的にも赤字企業が続出するなど、航空業界は危機的な状況に置かれています。コロナ前の好況を支えていたインバウンド需要は蒸発し、国内線でもビジネスを中心に6割近い減収を記録しています。国内ではスカイマークが上場を取り下げ、LCCのジェットスターは6路線を運休、エアアジア・ジャパンは撤退を発表しました。

航空業界 売上高ランキング

2020年(2021年決算)の航空業界各社のランキングによると、首位はANA HDで売上高7,286億円(前年比63.1%減、1兆2,456億円減)、2位は日本航空で売上高4,812億円(前年比65.3%減、9,047億円減)でした。5社いずれも50~60%の減収で、5社とも最終赤字を記録しています。

2020年-21年の最新動向 航空業界に与えるコロナの影響と現状

2020年から2021年の航空業界の最新動向と現状を詳しく見ていきます。

国土交通省の航空輸送統計調査によると、2021年6月の国内線の旅客数は250.2万人、国際線の旅客数は10.8万人でした。

航空旅客数(国内・国際線)の月次推移

航空旅客数(国内・国際線)の月次推移(出所:国土交通省、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、国内線はコロナウイルスの感染拡大が始まった2020年2月から大幅に減少し、5月を底に11月ごろまで上昇、11月から2021年2月には再び減少し、3月以降は若干の回復をしています。国際線は2020年2月から5月にかけて大幅に減少し、10万人以下の低い水準で推移し続けています。

グラフ中の赤部分は新型コロナウイルスの感染拡大時期、青部分は「GoToトラベル」キャンペーンの実施時期を示したものです。グラフによると、新型コロナウイルスの感染と国内線の旅客数に相関が見られ、感染が拡大すると旅客数は減り、感染がおさまると国内線の旅客数が増える傾向にあることが分かります。

また、2020年に政府が行った「GoToトラベル」キャンペーン期間中は国内線の旅客数は増加傾向にあり、国内線においてはキャンペーンに一定の効果があることが分かります。国際線の旅客数は2020年4月の下落以降、低水準で推移しており、回復の兆しは今のところ見られません。

ANAの国際貨物は過去最高 JALはLCCを強化

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、未曽有の危機にある航空業界ですが、こうした危機をどのように乗り越えようとしているのでしょうか。コロナ稼での航空各社の取り組みをご紹介します。

航空大手各社は、手元資金の確保に加え、採算の悪い国内線の減便、保有機材数の削減、社員の外部出向など徹底したコスト削減策に取り組んでいます。そんな中、大幅に落ち込んだ旅客需要を補うため航空各社が注力しているのが国際貨物事業です。コロナ禍で需要が高まる電子部品や半導体、自動車、医薬品や医療機器などの国際輸送の需要が高まっています。

ANAの国際貨物重量の月次推移

ANAの国際貨物重量の月次推移(出所:ANA HD月次輸送実績、グラフは業界動向サーチが作成)

上のグラフは航空首位のANAの国際貨物重量の月次推移を示したものです。2020年半ばから2021年にかけて順調に増加しており、2021年はコロナ前の2019年の貨物量を上回る水準で推移しています。ANAは戦略的に貨物量を増やす予定で、2021年度には2019年度の1.9倍の1,970億円を見込んでいます。

JALは成田をハブとしたLCC戦略を本格的に始動させました。日本初の中長距離国際線LCCである「ZIPAIR」は2021年7月にホノルル線を再開、9月にはシンガポール線を就航予定です。2021年6月には春秋航空を子会社化し、日本各都市を巡る「Jetstar」と乗り換え可能にする予定です。ポストコロナを見据えたLCC体制の構築が進んでいます。

2020年の航空業界は機材の調整や路線のコントロール、人材の確保、資金調達などコロナで生じた未曾有の緊急事態に対処する一年となりました。2021年以降は、新常態のなかで、業績をいかに以前の水準まで戻すかのフェーズに入ります。収益柱である国際貨物輸送をはじめ、様々な施策が実行されるでしょう。

すべてはコロナの動向次第ですが、危機対応で磨かれた精神をもとに、この難局を乗り越えてほしいです。

航空業界シェア&ランキング(2021年版)

航空業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで航空市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

航空業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 ANAHD 7,286 56.1
2 日本航空 4,812 37.0
3 スカイマーク 340 2.6
4 ソラシドエア 202 1.6
5 スターフライヤー 182 1.4
6 AIRDO 174 1.3
※シェアとは航空業界の規模(対象企業の6社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで航空市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ航空会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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