2021年の航空業界の現状や動向、ランキング、シェアなどを詳しく分析

航空業界

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航空業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。ランキングやシェア、動向や現状などを詳しく研究しています。航空業界の市場規模や国内線・国際線の旅客数、国際線LCCの推移などをグラフとともに解説しています。ANAとJALの現在の取り組みや業績が好調な理由、FSCとLCCとの比較なども分析。就職や転職、ビジネスや投資など市場分析にぜひご活用下さい。

業界規模

1.2兆円

伸び率

-21.0%

利益率

-60.9%

平均年収

469万円

目次

航空業界の現状と動向(2021年版)

グラフは航空業界の業界規模(対象企業の6計)の推移をグラフで表したものです。

航空業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の航空業界の業界規模(主要対象企業6社の売上高の合計)は1兆2,996億円となっています。

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  • 11年
  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年

航空業界の過去11年間の業界規模の推移

旅客数8年振りの前年割れ、19年は訪日外国需要で市場は堅調

航空業界の過去の推移を見ますと、2007年から10年にかけて大幅に減少しましたが、10年以降は増加傾向に転じ、19年は横ばいで推移しています。

『国土交通省』によると2019年度の国内旅客数は、前年比2.0%減の1億0,187万人、国際線は8.4%減の2,143万人でした。近年の日本の航空業界は、国内線・国際線ともに増加傾向にあり、旅客数は2018年に7年連続で前年を上回っていましたが、2019年は国内線、国際線ともに減少、8年ぶりに前年割れを記録しました。

国内線・国際線 旅客数の推移(出所:国土交通省、グラフは業界動向サーチが作成)

ここ数年、国内の航空業界が好調な理由としては、企業の出張増によるビジネス渡航、さらに近年急増している訪日外国人需要の増加が大きく貢献していました。

『日本政府観光局』の統計によると、2018年の訪日外国人は3,119万人と過去最多を記録、初の3,000万人越えとなりました。

訪日外国人の数は2013年に1,000万人を突破して以来順調に増加、拡大する訪日外国人の需要を取り込むため、航空各社は利便性が良い羽田空港の国際線発着枠を増加しています。政府は2020年に訪日外国人数4,000万人、30年には6,000万人の目標を掲げていて、今後の航空業界にとって強い追い風となっていました。

ところが、事態は一転。新型コロナウイルスの影響で、航空業界は危機的状況に置かれています。国際線は渡航制限によって大打撃を受けており、国内線の需要も激減しています。国内ではスカイマークが上場を取り下げ、LCCのジェットスターは6路線を運休、エアアジア・ジャパンは撤退を発表、さらに外資系企業も経営破綻に追い込まれるなど、きびしい状況です。

一方、2021年には東京五輪の開催、25年には大阪万博の開催が予定されてされるため、コロナ後の航空業界では訪日外国人の需要拡大が期待されています。

LCCが国際線中距離路線に参入へ LCCの国際線シェアは増加傾向

近年の航空業界が好調な理由の一つに、LCCの影響が考えられます。低価格で国内の地方空港を結ぶLCCは、消費者の心を掴み、国内旅行や出張需要を着実に取り込んできました。

さらに最近では、LCC各社は国際線の中距離路線への参入を検討し始めています。今後、中距離路線の航空需要は拡大すると見られており、中国を中心に経済成長が著しいアジアの需要に期待が高まっています。

こうした動向を受け、ANAは2019年11月に傘下の『ピーチ・アビエーション』と『バニラ・エア』の統合を完了、ブランドを『peach』に集約しました。2018年にJALもLCCの新会社『ジップエア・トーキョー』を設立、座席にゆとりがある中型機を採用し他社との差別化を図ります。

各社、就航先は主にタイやインドネシア、マレーシアなど主力市場の東南アジアをメインにしていますが『ジップエア・トーキョー』では、今後、欧州や北米路線も計画中です。

ここ10年間でLCCの需要は著しく伸びています。国土交通省によると2019年時点で日本のLCCの利用率は国内線シェア10.2%、国際線シェア26.1%と国際線が多く利用されています。国内線はここ数年ほぼ横ばい続きですが、国際線のLCC利用は右肩上がりで、2015年に成田空港にLCC専用ターミナルが開設されて以降、大きな伸びを見せています。

国際線LCC 旅客数の推移

国際線LCC 旅客数の推移(出所:国土交通省、グラフは業界動向サーチが作成)

JALとANAがハワイ路線で競争激化 FSCとLCCの棲み分け進む

現在、航空業界ではハワイ路線の競争も激化しています。

従来からハワイ路線はJALのシェアが高く、ANAは大きく差を広げられています。ANAはハワイ路線に大型機を採用することで、JALの牙城であるハワイに攻め込もうとしています。

2019年5月にANAはハワイ路線に『A380』機を導入。『A380』は総2階建ての世界最大の機体で、『空飛ぶウミガメ』の愛称で親しまれています。ANAは、ハワイ便を順次『A380』にすることで、出遅れていたハワイ市場でのシェア拡大を図ります。

こうした動向を受け、JALも『羽田-ホノルル』を一日2往復に増便します。さらに国際線の内装を一新、ビジネスクラスを個室にし、4K対応画面を装備するなど、ANAへの対抗策を強化しました。

低価格で路線拡大をしてきたLCCとの競争激化によって、苦戦を強いられてきたFSC(フルサービスキャリア)ですが、近年ではLCCにはない付加価値を追及したことで、客足は回復傾向にあります。

既存のFSCに加え、LCC市場が本格的に拡大することで、消費者の選択肢は広がります。航空業界はいま、両者が共存しながら発展していくステージに突入しており、さらなるサービスの向上が求められます。

航空業界シェア&ランキング(2021年版)

航空業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで航空市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

航空業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 ANAHD 7,286 56.1
2 日本航空 4,812 37.0
3 スカイマーク 340 2.6
4 ソラシドエア 202 1.6
5 スターフライヤー 182 1.4
6 AIRDO 174 1.3
※シェアとは航空業界の規模(対象企業の6社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで航空市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ航空会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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