スポーツ用品業界の動向、ランキング、現状など

野球やサッカー、テニスなどのスポーツ用品

スポーツ用品業界の業界レポート。動向や現状、シェア、売上高、純利益、勤続年数、平均年収等のランキングを掲載しています。データは2022-2023年。対象企業の過去の業績を追うことでスポーツ用品業界全体の現状や動向、傾向を知ることができます。

スポーツ用品業界(2022-2023年)

スポーツ用品業界の推移と基本情報

業界規模

1.5兆円

成長率

9.5

利益率

8.0

平均年収

691万円

  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年
  • 22年

スポーツ用品業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2021年まで横ばいで推移していましたが、2022年には増加に転じています。

スポーツ用品業界の動向と現状(2022-2023年)

スポーツシューズ需要が伸長 ゴルフクラブは欧米好調 大幅増収に

下のグラフは、日本の主なスポーツ用品メーカーの売上高の推移を示したものです。

日本の主なスポーツ用品メーカーの売上高の推移

日本の主なスポーツ用品メーカーの売上高の推移(出所:各社有価証券報告書、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフのよると、2020年はコロナの影響により各社減収となっていましたが、2021年には増加に転じ、2022年も引き続き増加となりました。上記3社以外もおおむね同じような推移となっています。全体では、2022年の売上高は過去11年間でも最も高い水準となりました。

近年のスポーツ用品業界は、健康志向によるスポーツへの関心やランニングブームなどを背景に堅調な推移を見せています。特にランニング人気は根強く、ランニングシューズや関連ウェアなどの売れ行きは好調で、初心者にとどまらず、中上級者向けの高価格帯商品の売れ行きも好調となっています。

また、直近では登山などアウトドア用品の需要も伸びています。こちらは団塊の世代など60代を中心にブームとなっており、ランニング同様に根強い人気があります。

近年のスポーツ用品業界の動向を振り返りますと、新型コロナウイルスの影響によりスポーツ用品業界は大きな打撃を受けました。「3密」になりやすいフィットネスジムなどの屋内施設が苦戦し、フィットネス用品の販売不振に繋がりました。一方、2021年から2022年にかけては一部で経済再開の動きがみられ、不振だったフィットネス関連にも回復の兆しが見らました。

2022年から2023年のスポーツ用品業界を見ますと、引き続きスポーツシューズの需要は好調でした。ランニング用や競技用シューズは国内市場に加え、欧米やオセアニア、中華圏、東南アジアなどの海外市場が前年から大幅な伸びが見られました。また、世界大会の影響から野球やサッカー、その他インドアスポーツ商品の需要も好調、欧米においてはゴルフクラブの販売が堅調となりました。

コロナ禍で人気だったアウトドア需要も引き続き堅調で、登山やゴルフ、フィッシング、サイクリング、ジョギングなど幅広いジャンルで需要が高まっています。

2022-2023年のスポーツ用品メーカーの業績は、売上高でアシックスが前年比20.0%増の4,846億円、ミズノが同22.8%増の2,120億円、グローブライドが11.5%増の1,345億円、デサントが10.7%増の1,206億円となりました。2022-2023年は、主なスポーツ用品メーカー12社中11社が増収を記録しており、好調な1年でした。

加速する海外展開 海外ではナイキ、アディダスなど強豪ぞろい

先を見通しているビジネスマン

国内のスポーツ用品業界は今後、少子化による影響を受けることになるでしょう。現在は、比較的元気なシニア層が業界を支えていますが、数十年後も同じ状況が続くとは限りません。こうした動向を受け、スポーツ用品メーカー各社は海外へと活路を見出しています。

国内首位のアシックスは米州、欧州、オセアニア、東アジア地域で展開。アシックスの海外売上高はこの10年で2倍以上に増加しています。また、2位のミズノも欧州、米州、アジア地域で展開しています。

一方、3位のデサントは2019年3月、伊藤忠商事によるTOBが成立。韓国を中心としたアジア展開を行っていましたが、収益柱であった韓国依存のビジネスモデルを転換、今後は中国への進出を強化します。

このように、国内のスポーツメーカーは海外に積極的に展開しており、グローバル化は進んでいると言えます。しかしながら、海外には強豪が多数存在し、日本勢のシェアは決して高いとは言えません。

米国スポーツ用品首位のナイキの売上高は374億ドルと国内首位のアシックスの4,040億円と比べ大きな開きが見られます。また、これらの海外ブランドは知名度、ブランド力、資本力ともに国内メーカーを圧倒しており、海外でのシェアは大きく差を広げられています。国内での縮小トレンドが見られる今後、スポーツ用品各社には海外へのさらなる展開やブランド力の強化に期待したいところです。

スポーツ用品業界 ランキング&シェア

スポーツ用品業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでスポーツ用品市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

スポーツ用品業界 売上高&シェアランキング(2022年-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 アシックス 4,846
2 ミズノ 2,120
3 グローブライド 1,345
4 デサント 1,206
5 住友ゴム工業 1,165
6 ゴールドウイン 1,150
7 シマノ 1,109
8 ヨネックス 1,070
9 ゼット 498
10 エスエスケイ 437

※住友ゴム工業はスポーツ事業、シマノは釣具事業の売上高です。シェアとはスポーツ用品業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでスポーツ用品市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれスポーツ用品業界の詳細ランキングページにジャンプします。

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スポーツ用品業界 対象企業一覧

アシックス、ミズノ、グローブライド、デサント、住友ゴム工業、ゴールドウイン、シマノ、ヨネックス、ゼット、エスエスケイ、遠藤製作所、グラファイトデザインの計12社

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