土木業界のランキング、現状、動向、シェアなどを掲載。

土木業界

CIVIL ENGINEERING

土木業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。動向、現状、ランキング、シェアなどを研究しています。土木業界の過去の市場規模の推移をはじめ、主要土木会社5社の売上高の推移、老朽化が進むインフラの現状、課題である人手不足問題への各社の取り組みなどを解説しています。就職や転職、ビジネスや市場分析、投資などにお役立て下さい。

業界規模

2.1兆円

(88位/190業界)

成長率

+2.7%

(48位/190業界)

利益率

+5.3%

(34位/190業界)

平均年収

724万円

(35位/190業界)

※矢印は前年比の増減、成長率は直近3年間の平均。平均年収は上場企業の平均ですので、実態よりも高めに出る傾向があります。

目次

土木業界の現状と動向(2021年版)

グラフは土木業界の業界規模(対象企業の29計)の推移をグラフで表したものです。

土木業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の土木業界の業界規模(主要対象企業29社の売上高の合計)は2兆1,293億円となっています。

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土木業界の過去11年間の業界規模の推移

コロナ禍でも増収の土木業界 老朽化や防災など需要底堅い

土木業界の過去の推移を見ますと、2010年から2020年まで緩やかな増加傾向にあります。

土木会社大手5社の売上高の推移(出所:各社決算資料、グラフは業界動向サーチが作成)

上のグラフは大手土木会社5社の売上高の推移を示したものです。2012年から2020年にかけて緩やかではありますが、増加傾向にあることが分かります。

2021年3月決算の土木大手5社の業績は、NIPPOが前年比3.9%増の4,457億円、前田道路が同1.3%減の2,346億円、日本道路が6.1%増の1,577億円、東鉄工業が9.0%減の1,329億円、ピーエス三菱が10.9%増の1,172億円となりました。

2020年は主な土木会社29社中18社が増加を記録しました。2020年は全体的にはプラスで推移していますが、企業によって業績の明暗が分かれる一年でした。

東京五輪需要は終わったものの、首都圏の再開発に加え、インフラ老朽化の整備や防災関連など引き続き底堅い需要が続くものと見られます。一方、国内の受注競争は激しくなっており、採算性の低下が懸念されます。また、人件費の高騰も収益圧迫の原因となっており、決して楽観視はできない状況です。

高度成長期から50年「老朽化進むインフラ」 改修需要の拡大

土木業界は、道路や河川、ダムや上下水道、空港や鉄道などのインフラ建築を担っており、インフラ整備は経済活動や人々の生活を支える重要な役割を果たしています。

1960~70年代の高度経済成長期に整備されたインフラは、現在50年以上が経過し老朽化が進んでいます。高速道路や橋、トンネルといったインフラの老朽化がさらに進行すれば、いずれ大事故につながる恐れがあり、改修工事が必要な時期に突入しています。

国土交通省によると、50年以上経過するインフラ建築の割合は、道路橋(長さ15m以上)では、2018年の25%が15年後の2033年には63%に、河川管理施設(水門等)では32%が62%へ、港湾岸壁では17%から58%、トンネルは20%から42%、下水道管きょは4%から21%と多くが50%を超えます。

インフラ12分野の維持管理・更新費用においては、2018年度の5.2兆円が、30年後には6.5兆円にも膨らむと推計されており、今後30年で必要となる費用は最大で194.6兆円にも及ぶと考えられています。

近年、相次ぐ豪雨災害の増加をきっかけに、老朽化したインフラを見直す動きも各地で見られています。政府はメンテナンス強化によるインフラの「長寿命化」や、自然災害になどに備えるための「国土強靭化」を掲げており、地方公共団体や民間共に連携、今後は老朽化対策による需要の拡大が予想されます。

人手不足が深刻化 担い手の確保と賃金の改善が課題

土木業界では、インフラの老朽化対策や災害による復旧工事を背景に、需要の底堅さを見せていますが、 一方で人手不足は深刻化しています。

人材不足の要因には、重労働なうえに低賃金や休日取得の低さ、団塊の世代の一斉退職などが挙げられます。また、汚い、きつい、危険という「3K」の負のイメージが未だに根付いてることも大きな影響を与えているでしょう。

2021年9月現在、「土木の職業」の有効求人倍率は5.91倍と、依然として高い水準にあり、働き手不足が伺えます。こうした状況を踏まえると、人材不足が続くことで技術の継承不足、点検やメンテナンス業務の不足も懸念されます。

こうした動向を受け土木業界では、人材が少ない中でも生産性の向上を目指し、機械化やIT化などデジタルを活用し省人化を図っています。川田テクノロージーでは、溶接工場でロボットを導入、さらに溶接技術継承にとXDR技術を用いた「3D溶接部可視化マスク」の開発に着手しています。

2020年2月には、NIPPO前田道路が資本業務提携に向けた協議を発表しました。人手不足や高齢化が顕在化する2社は、人員体制の強化、労働環境改善などを目的としています。少子高齢化の進展により労働人口は今後も増々減少することから、土木業界における人材確保は急務となっています。賃金の見直しも含め、抜本的な改善が期待されるところです。

土木業界シェア&ランキング(2021年版)

土木業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで土木市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

土木業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 NIPPO 4,457 20.9
2 前田道路 2,346 11.0
3 日本道路 1,577 7.4
4 東鉄工業 1,329 6.2
5 ピーエス三菱 1,172 5.5
6 川田テクノロジーズ 1,155 5.4
7 東亜道路工業 1,118 5.3
8 ライト工業 1,082 5.1
9 世紀東急工業 900 4.2
10 松尾建設 815 3.8
※シェアとは土木業界の規模(対象企業の29社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで土木市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ土木会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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土木業界 対象企業一覧
NIPPO、前田道路、日本道路、東鉄工業、ピーエス三菱、川田テクノロジーズ、東亜道路工業、ライト工業、世紀東急工業、松尾建設、ショーボンドHD、不動テトラ、日特建設、日本国土開発、佐藤渡辺、ビーアールHD、三井住建道路、富士ピー・エス、日本基礎技術、テノックス、日本乾溜工業、太洋基礎工業、ナカボーテック、コーアツ工業、日建工学、サイタHD、大盛工業、麻生フオームクリート、地盤ネットHDの計29社
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