2019年のビール業界の動向、現状、ランキング、シェアなどを研究

ビール業界

BEER

2019年のビール業界の動向や現状、ランキングや売上高シェアなどを研究しています。過去のビール業界の市場規模の推移をはじめ、ビールと発泡酒の課税数量の推移、最近の消費者のトレンドや各企業の新商品の開発状況、海外展開の最新動向などを解説しています。就職や転職、マーケティングや投資などにお役立て下さい。

業界規模

3.2兆円

(71位/136業界)

伸び率

-3.2%

(130位/136業界)

利益率

+5.7%

(31位/136業界)

平均年収

1,064万円

(4位/136業界)

ビール業界の現状と動向(2019年版)

グラフはビール業界の業界規模(対象企業の売上高計)の推移をグラフで表したものです。

ビール業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2018年-2019年のビール業界の業界規模(主要対象企業4社の売上高の合計)は3兆2,099億円となっています。

  • 08年
  • 09年
  • 10年
  • 11年
  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年

ビール業界の過去11年間の業界規模の推移

18年度ビール販売量5.8%減少 国内ビール市場は縮小傾向

ビール業界の過去の推移を見ますと、2008年から11年にかけて若干の減少を記録。13年から16年にかけて上昇基調に入るものの17年には下落、ここ数年はほぼ横ばいです。

ビールと発泡酒の酒類課税数量の推移(出所:国税庁、グラフは業界動向サーチが作成)

国税庁の調べによると、2018年度のビール課税数量(沖縄除く)は前年比-5.8%減の244万8千kl。前年度から15万klが減少し、ビールの出荷量は2011年から減少傾向にあります。15年には一時的にプラスに転じましたが再びマイナスに基調にあります。また、発泡酒は同7.1%減の64万klと、こちらも減少傾向にあります。

国内のビールは3つに大別されており、原料である麦芽の比率が50%以上を「ビール」、50%未満が「発泡酒」、「新ジャンル(第3のビール)」においては、麦芽比率の規定は無く、スピリッツなどを含むものもあります。各種税率が異なっており、ビール、発泡酒、新ジャンルの順に高くなっています。

ビール市場は消費者の嗜好の多様化やライフスタイルの変化、節約志向などを背景に、消費量が減少しています。近年は若者や女性の間ではハイボールやチューハイ、アルコール度数の高いストロング系を中心に飲まれており、30~40代の間では買い控えが進み、発泡酒や新ジャンルなどの低価格帯が好まれるようになっています。

さらに、数年前に人気を呈してきた『ノンアルコールビール』も近年では伸び率が鈍化しており、国内ビール類総市場自体の縮小が見られます。

2018年12月期の各社の業績は、キリンHDが前期比3.3%増の1兆213億円、サントリーが±0%の1兆159億円、アサヒグループHDが4.1%減の9,914億円、サッポロHDが4.1%減の2,508億円となりました。4社中2社が前年比割れ、一方、キリンHDでは基盤ブランドが好調な推移を見せました。

2018年のビール市場は、家庭用や業務用ともに割安感のあるハイボールやサワーへの流出が進むとともに、地震や豪雨などの影響により各社販売の苦戦が見られました。

新商品の開発加熱 26年の「酒税一本化」を背景にビール需要に期待

ビール需要が縮小する中で、大手各社は新商品の開発に注力してます。近年では、嗜好の多様化や健康志向の消費者に向けた、プレミアムビール、クラフトビール、新ジャンル、糖質オフなどが注目されています。

プレミアムビールで先行するのがサッポロの『ヱビスビール』、サントリーは『ザ・プレミアム・モルツ』の泡をアピールし「神泡」キャンペーンを開始。キリンとアサヒビールもこの2強に追随すべく『グランド キリン』、『ドライ プレミアム』を発売しています。

特に近年は、低価格志向の消費者に向けた新ジャンルを各社相次いで投入、キリンの『本麒麟』はリニューアル後3ヶ月で1億本を突破。アサヒビールでは『極上キレ味』、サッポロは『本格辛口』、サントリーは『金麦ゴールドラガー』を主力ブランドに挙げています。

2019年10月の消費税増税後には2026年に「酒税一本化」が待ち受けています。2020年からビールは減税、発泡酒と新ジャンルは増税と、段階的に行われ2026年に統一されます。ビール業界においては、酒税の低い発泡酒や新ジャンルの開発で熾烈な競争を繰り広げてきましたが、減税によるビール需要に期待の声が上がっています。

さらに、ビール需要に活気をもたらすとして、クラフトビールにも注目が集まっています。原料や製法、香りや味にこだわりを持つクラフトビールは、縮小するビール市場のなかでも堅調さを見せています。

2018年にはビールの定義が拡大し、スパイスやフルーツ、ハーブなどの原料も使用可能になりました。酒税一本化を始め個性的なクラフトビール作りが可能となった今、ビール業界では新たな顧客開拓に向け動き始めています。

各社とも海外展開を加速 成長基盤となるアジア市場

国内ビール市場が低迷する中、大手ビール会社では海外を成長分野と位置付け、海外進出を加速させています。

キリンHDの海外売上比率は69%を占めており、オセアニア、東南アジアに進出。2015年にはミャンマーのビール最大手「ミャンマー・ブルワリー」を買収。欧州やニュージーランドでは、今後拡大が見込めるクラフトビール市場の強化を進めています。

アサヒグループHDも海外企業の買収を加速させています。2016年から17年の間にイギリスやチェコ、中東欧の5ヶ国の企業を買収、20年6月には欧州企業の買収完了を発表し、北米や欧州、オセアニア、アジアへ進出しています。東南アジア、中国を中心に販売が好調で、海外の売上高(飲料含む)は前期比+12.0%の増加を記録しています。

サッポロHDは、北米、アジア、欧州、中東、アフリカ、オセアニアの世界45ヶ国で展開。ベトナムを中心にプレミアムビールブランドを強化、東南アジアでの販売が増加しており、堅調な推移を記録しています。

サントリーHDは海外で前期比+7.0%の増加を記録。欧州、アジアを中心に売上を伸ばしています。また、沖縄県に本拠を置くオリオンビールは、アジアや北米、オセアニアの15ヶ国に輸出しており、なかでも台湾、香港、アメリカが海外売上高の8割を占めています。

国内のビール市場は少子化やビール離れなどを背景に厳しい局面が続きますが、海外でのビール需要は堅調です。特に、人口の増加や経済成長著しい東南アジアを中心に拡大しており、今後のさらなるビール需要の伸びが期待されています。

ビール業界シェア&ランキング

ビール業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することでビール市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

ビール業界 売上高&シェアランキング(2018年-2019年)

  企業名 売上高 シェア
1 キリンHD (※) 10,238 31.9
2 サントリーHD (※) 10,159 31.6
3 アサヒグループHD (※) 9,194 28.6
4 サッポロHD (※) 2,508 7.8
※キリンHDはキリンビール+ライオン+ミャンマー・ブルワリー事業、サントリーHDは酒類事業、アサヒグループHDは酒類事業、サッポロHDは国内酒類事業の売上高です。シェアとはビール業界の規模(対象企業の4社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでビール市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれビール会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

ビール業界 その他のランキング

ビール業界 周辺・関連コンテンツ

ビール業界を見た人は他にこんなコンテンツも見ています。周辺業種の現状や動向、ランキング、シェア等も併せてご覧ください。
ビール業界 対象企業一覧
キリンHD、サントリーHD、アサヒグループHD、サッポロHDの計4社
注意・免責事項
当ビール業界の動向、現状、ランキング、シェア等コンテンツ(2019年版)は上記企業の有価証券報告書に基づき掲載しております。業界データは上記企業のデータの合計または平均を表したものです。掲載企業に関しましてはできる限り多くの企業を反映させるよう努めていますが、全ての企業を反映したものではありません。あらかじめご了承ください。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しましては、必ず各企業の有価証券報告書にてご確認ください。