商品先物業界のレポート。データは2021-2022年。動向や現状、シェア、売上高、純利益、勤続年数、平均年収等のランキングを掲載しています。対象企業の過去の業績を追うことで商品先物業界全体の現状や動向、傾向を知ることができます。
業界規模
0.1兆円
成長率
12.4%
利益率
4.3%
平均年収
802万円
商品先物業界の過去の業界規模の推移を見ますと、直近の2020年と2021年に大幅に増加しています。
商品先物業界の近年の動向を振り返りますと、
2020年には新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、各国がこぞって金融緩和を実施。世界的な低金利を受け、商品価格は上昇傾向にあります。また、自粛に伴う証券取引の増加も受け、各社ともに好調な決算を記録しました。
2021-2022年には、原油や天然ガス、銅などの資源価格が高騰しました。2022年の5-8月には原油や天然ガスの価格が直近の最高値を記録しています。一方で、2022年半ばに直近の最高値を記録した商品先物価格ですが、その後は急落しており、下降トレンドへと転換しています。商品価格は中国やロシア、ウクライナなど世界情勢に影響を受けるため、荒い値動きが続いています。
商品先物業界の上位5社の2021年-2022年の業績を見ますと、営業収益でマネックスグループが前年比13.9%増、あかつき本社が9.5%減、アストマックスが4.1%増、岡藤日産証券HDが7.8%減、トレイダーズHDが2.9%増となり、8社中5社が増収を記録しています。
商品先物取引とは農産物や工場生産物を将来のある期日に、あらかじめ決めた価格で売買を約束する仕組みです。
商品先物取引は総約定代金に比べて、5~10%程度の証拠金を預託することで取引が可能なため、レバレッジをかけることができる取引です。少ない証拠金で大きな取引ができるため、大きな利益がある反面、大きな損失を受けることも多いとされています。
いずれも適切な資金管理をしていればレバレッジ自体は問題がありませんが、一般の人にはまだまだ「怖い」、「リスクがある」と思われているようです。
こうした特性を持つ商品先物取引ですが、以前は相次ぐ強引な勧誘が日常化したため、トラブルが多発しました。長年にわたり多くの深刻な消費者被害が発生してきたことから、政府は段階的に規制を強化してきました。
長年にわたり、商品先物業界が伸び悩んできた要因として、こうした規制強化の影響が挙げられます。近年ではトラブルも減少し、緩和の動きも出始めており、ようやく業界が安定してきました。
また、貯蓄から投資へと国民の意識も徐々に投資に向かい始めています。一般的に「商品」は「株式投資」や「FX」に比べ難しいというイメージがあります。こうしたイメージをうまく取り除き、いかに一般の投資家を取り込めるかが今後の鍵となります。
商品先物業界の営業収益ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで商品先物市場のシェアや現状、動向を知ることができます。
順位 | 企業名 | 売上高(億円) | シェア | |
1 | マネックスグループ | 887 | ||
2 | あかつき本社 | 353 | ||
3 | アストマックス | 127 | ||
4 | 岡藤日産証券HD | 71 | ||
5 | トレイダーズHD | 70 | ||
6 | 豊トラスティ証券 | 67 | ||
7 | 第一商品 | 51 | ||
8 | 小林洋行 | 35 |
※シェアとは商品先物業界全体に対する各企業の営業収益が占める割合です。シェアを比較することで商品先物市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ商品先物業界の詳細ランキングページにジャンプします。
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