銀行業界の動向や現状、ランキングなどを研究

街中にある銀行の画像

2021年までの銀行業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究しています。銀行業界の過去の市場規模の推移をはじめ、これまでの銀行の動向とコロナの影響、3メガバンクの比較と地方銀行の推移などをグラフで比較しています。

銀行業界(2020-2021年)

銀行の業界規模の推移と基本情報

業界規模

24.0兆円

(15位/190業界)

成長率

-1.7%

(116位/190業界)

利益率

+9.3%

(11位/190業界)

平均年収

676万円

(55位/190業界)

  • 10年
  • 11年
  • 12年
  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年

銀行業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2019年までは増加傾向にありましたが、2019年から2020年にかけて減少に転じています。銀行業界は業界規模が大きく、利益率が高いのが特徴です。

銀行業界の動向と現状(2020-2021年)

2020年は新型コロナが直撃 貸倒引当金が1兆円越えに

以下のグラフは、大手銀行の2020年までの経常収益と純利益の推移を示したものです。値は合算値で、経常収益は棒グラフ、純利益は折れ線グラフで表示しています。

銀行の経常収益と純利益の推移

銀行93行の経常収益の推移(出所:各社有価証券報告書、グラフは当社が作成)

グラフを見ますと、経常利益は2019年まで上昇傾向にありましたが、2020年には減少に転じているのが分かります。純利益に関しては緩やかな減少傾向にあります。

2020年の銀行業界は、新型コロナウイルス感染拡大による国内の消費低迷で、決済やコンシューマファイナンス(消費者金融)分野が厳しい状況となりました。また、コロナによる経営悪化に備えた、貸倒引当金などの積み増しが収益の重しとなっています。

貸倒引当金は主に航空業界や個人の消費関連で発生しており、現時点では限定的な動きです。しかしながら、3メガバンクの貸倒引当金は約1兆1,000億円を計上しており(2021年3月決算期)、リーマンショック時の2兆円には及ばないものの高水準にあります。 今後、融資先の経営環境が悪化すれば、さらなる与信費用の積み増しも考えられます。

近年の銀行業界は長引く低金利で、本業である融資の収益性が低迷していました。こうした動向の中、新型コロナウイルスが直撃し、ファイナンスの低迷や企業の破綻リスクなど新たな問題も発生しています。利益の源泉である金利も回復の目途は立たず、厳しい状況が続きます。

銀行業界 経常収益ランキング

2020年(2021年3月決算)の銀行業界の経常収益ランキングによると、三菱UFJ三井住友FGみずほFGの規模が大きいことが分かります。これら3社は総称して「3メガバンク」とも呼ばれます。2020年は前年よりも経常収益を減らした企業がほとんどです。

融資低迷の中、海外証券や資産運用で減少幅を最小に

メガバンクの店内

続いては、メガバンクの動向を詳しく見ていきます。

一般的に「三菱UFJ」、「三井住友」、「みずほ」は3メガバンクと呼ばれ、純資産や総資産額の規模で銀行内でも群を抜いています。これら3社の最新動向を見ることで、銀行業界全体の動きをおおまかに把握することができます。

3メガバンクの純利益の推移

3メガバンクの純利益の推移(出所:各社有価証券報告書、グラフは当社が作成)

上のグラフは三菱UFJ三井住友みずほの3メガバンクの純利益の推移を示したものです。2015年から2020年にかけて、3社とも緩やかな減少傾向にあることが分かります。

2019年には三菱UFJが傘下の東南アジアの銀行の株価減損により、三井住友FGが発足以来で初の首位を獲得しました。その後、2020年には再び三菱UFJが首位に返り咲きました。

2020年はコロナ禍による融資の低迷、貸倒引当金の増大などマイナス要因が多い年でしたが、外国債券の売却益などの海外証券ビジネスの好調、株高に伴う資産運用部門の増益により、全体のマイナス幅を最小限にとどめています。

地方銀行も純利益が低下傾向 収益性の悪化に懸念

街中にある地方銀行

続いて、地方銀行の動向を詳しく見ていきましょう。

下のグラフは、2020年までの主な地方銀行の経常収益と純利益の推移をグラフで表したものです。棒グラフは経常収益、折れ線グラフは純利益です。

地方銀行の経常収益と純利益の推移

地方銀行85社の経常収益と純利益の推移(出所:各社有価証券報告書、グラフは当社が作成)

グラフによると、地方銀行の経常収益は若干の減少傾向、純利益は減少傾向にあります。特に、純利益の減少幅がメガバンクよりも大きく、地方銀行の収益性の悪化がはっきりとあらわれています。

メガバンクは海外展開や金融マーケット業務も手掛けており、国内の減少幅をこれらの周辺事業でカバーすることができます。一方、地方銀行はそうした周辺事業でのカバー力に欠けるところがあります。

地方銀行は地場の中堅・中小企業、個人への融資が多く、メガバンクに比べて融資先の信用力が劣る傾向にあります。とくに2020年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、企業倒産に備えた与信費用の積み立てがメガバンクよりも目立ちました。

コロナウイルスの感染が今後改善しなければ、地方銀行のさらなる業績悪化が懸念されます。

銀行業界の動向と現状 まとめ

銀行業界は貸出金利の低下に長く苦しんできました。こうした中、新型コロナウイルスが直撃し、貸倒引当金などを増やさなければならない事態となりました。2022年には事態が収束するとの見方が大勢ですが、決して油断ができる状況ではありません。

ランキング&シェア

銀行業界内における経常収益及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。各々のランキングを比較することで銀行市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

銀行 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 経常収益 シェア
1 三菱UFJ FG 60,253 25.1
2 三井住友FG 39,023 16.2
3 みずほFG 32,180 13.4
4 ゆうちょ銀行 19,467 8.1
5 三井住友トラスト・HD 13,804 5.7
6 りそなHD 8,236 3.4
7 新生銀行 3,742 1.6
8 コンコルディア・FG 2,917 1.2
9 ふくおかFG 2,747 1.1
10 めぶきフィナンシャルグループ 2,747 1.1

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