2019年の証券業界の動向、現状、ランキングなどを一覧で掲載

証券業界

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2019年の証券業界の動向や現状、ランキング、売上高シェアなどを研究しています。証券業界の過去の市場規模の推移をはじめ、現在までの業界の流れ、NISA口座の推移やネット証券の動向などを掲載しています。ビジネスや投資の市場調査、就職や転職の参考資料としてご活用下さい。

業界規模

3.9兆円

(65位/136業界)

伸び率

+1.8%

(101位/136業界)

利益率

+3.9%

(59位/136業界)

平均年収

717万円

(31位/136業界)

証券業界の現状と動向(2019年版)

グラフは証券業界の業界規模(対象企業の営業収益計)の推移をグラフで表したものです。

証券業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2018年-2019年の証券業界の業界規模(主要対象企業39社の営業収益の合計)は3兆9,093億円となっています。

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  • 18年

証券業界の過去11年間の業界規模の推移

19年3月期、市況低迷で委託手数料減少 野村は10年振り赤字転落へ

証券業界の動向を見ますと、2014年まで上昇、その後は増減を繰り返しています。

2019年3月期の証券業界の上位5社の営業収益は、野村HDが前年比6.9%減の1兆8,351億円、大和証券グループ本社が1.1%増の7,205億円、三菱UFJ証券HDが1.5%減の3,714億円、SBIホールディングスが4.3%増の3,514億円、岡三証券グループが17.2%減の678億円でした。

5社中2社は前期から増収。一方、残りの3社は減収となりました。なかでも業界最大手の野村HDにおいては、10年振りの赤字を記録しています。

証券業界は国内外の景気動向に大きく左右される業界です。2007年のサブプライムローン問題、08年のリーマンショックにおける金融危機の影響で、証券業界の業績は一気に下落約7割の企業で最終赤字を計上する事態となりました。その後、世界経済、株式や商品市場の回復に伴い証券各社の業績も回復、2017年にはプラスに転じています。

2018年の後期からは世界経済の減速に加え、米中貿易摩擦による景気の先行き不透明感の強まりから、個人投資家の投資意欲が低下。これに伴い、収入源である株式の売買手数料や信用取引における金利収入等が減少し、リテール部門の苦戦で企業業績が圧迫されることとなりました。

このような市況の下、業界各社は資産管理型のビジネスにシフトする動きを見せています。積立投資や投資信託、ラップ口座など顧客の資産残高に応じて手数料が得られる資産管理型では、株式等の売買手数料に比べ安定的な収益が見込めます。銀行も傘下の証券会社を紹介するなど、各社は資産残高を増やすため、他の金融機関に預けられている資産を自社に集めようと奮闘しています。

一方、法人向けのホールセール部門では、海外企業とのM&Aアドバイス料、増資や社債発行手数料などが比較的好調に推移。これら事業を得意とする銀行系の証券会社が勢いを増しており、野村HDや大和証券グループ本社などの業界大手の後を追う形となっています。

NISA口座数と買付額の推移(出所:金融庁、グラフは業界動向サーチが作成)

そして『人生100年時代』に備えるべく、個人でも資産を増やそうとする動きも見えています。NISA口座やiDeCoといった制度面の整備も進展し、NISA口座の口座数は2019年12月末現在で1,363万口座と、開設数は徐々に増加してます。ただ、利用者の大半が60代から70代が占めるのが現状で、今後は投資に興味はあるものの、実際に踏み出せない若年層の増加に期待の声が上がっています。

苦戦する「従来型」、シェアを拡大する「ネット型」の台頭

証券業界の業態は主に「従来型」と「ネット型」の2つに大別できます。「従来型」はいわゆる従来からある証券会社で店頭での対面取引がメイン、「ネット型」はインターネット専業の証券会社です。

近年、証券業界でシェアを拡大しているのがネット型です。従来型は実店舗と多くの人員を抱えているため手数料が高いのに対し、ネット型は実店舗を持たず少ない人員で済むことから、安価な手数料を売りに集客を図っています。業界内では売買手数料の引下げが相次いで起こり、さらには撤廃宣言をする企業も出始めるなど手数料における競争が過熱しています。

近年の証券業界の業績においては、「従来型」の証券会社の業績が伸び悩み苦戦しています。従来型の顧客である投資家がネット型へ移行したり、高齢化で資産を相続した家族が資金を引き上げるといった事態が起きています。苦戦を強いられた野村HDと大和証券は店舗の統廃合を発表、事業改革を迫られています。

一方で、SBIや楽天、マネックスG、松井証券などの「ネット証券」は堅調な伸びを記録しています。こうした動向を受け、岡三証券や大和証券などの従来型の証券会社もネット証券へ参入。野村HDはLINEと合弁会社を設立しています。

従来型では高齢者や富裕層が多いのに対し、ネット型は個人投資家が主要顧客、頻繁に取引を行うトレーダーです。トレーダーは「デイトレード」や「スイング」により比較的に短期に回数を重ねるのが特徴です。安価な手数料が強みのネット証券にとって、頻繁に取引をするトレーダーはネット証券会社には欠かせない存在です。上げ相場はもちろん、下げ相場でも取引を頻繁に行うことから、「買いのみ」の投資家に比べて、手数料収入が安定するといった特徴があります。

ネット型が台頭し業績を伸ばす中、スマートフォンのアプリで株やFXの売買を行える「新興ネット企業」もじわじわと頭角を現しています。今後も時代の流れからネット証券が主流になるのはほぼ確実で、従来型の証券会社は新たな対策を講じる必要があります。

このように、証券業界においては同業他社に加え新規や異業種からの参入、また統合や再編などが行われるなど競争は激化しており、今後も厳しい競争環境が続くと予想されています。

証券業界シェア&ランキング

証券業界内における営業収益及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで証券市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

証券業界 営業収益&シェアランキング(2018年-2019年)

  企業名 営業収益 シェア
1 野村HD 18,351 46.9
2 大和証券グループ本社 7,205 18.4
3 三菱UFJ証券HD 3,714 9.5
4 SBIホールディングス 3,514 9.0
5 岡三証券グループ 678 1.7
6 東海東京フィナンシャルHD 647 1.7
7 澤田HD 566 1.4
8 マネックスグループ 521 1.3
9 楽天証券 451 1.2
10 あかつき本社 357 0.9
※シェアとは証券業界の規模(対象企業の39社合計)に対する各企業の営業収益が占める割合です。シェアを比較することで証券市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ証券会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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証券業界 対象企業一覧
野村HD、大和証券グループ本社、三菱UFJ証券HD、SBIホールディングス、岡三証券グループ、東海東京フィナンシャルHD、澤田HD、マネックスグループ、楽天証券、あかつき本社、GMOフィナンシャルHD、松井証券、日本証券金融、いちよし証券、カブドットコム証券、岩井コスモHD、だいこう証券ビジネス、丸三証券、藍澤證券、水戸証券、スパークス・グループ、アストマックス、東洋証券、エース証券、ヒロセ通商、極東証券、マネーパートナーズG、豊商事、トレイダーズHD、インヴァスト証券などの計39社
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