生命保険業界(2021年)の今後の動向や課題などをグラフなどで分かりやすく解説しています。

生命保険業界

LIFE INSURANCE

生命保険業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。動向や現状、シェア、保険料収入、純利益、勤続年数、平均年収等のランキングを掲載しています。対象企業の過去の業績を追うことで生命保険業界全体の現状や動向、傾向を知ることができます。

業界規模

31.4兆円

(9位/181業界)

成長率

-2.5%

(123位/181業界)

利益率

+0.3%

(133位/181業界)

平均年収

844万円

(12位/181業界)

※矢印は前年比の増減、成長率は直近3年間の平均。平均年収は上場企業の平均ですので、実態よりも高めに出る傾向があります。

目次

生命保険業界の現状と動向(2021年版)

グラフは生命保険業界の業界規模(対象企業の29計)の推移をグラフで表したものです。

生命保険業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の生命保険業界の業界規模(主要対象企業29社の保険料収入の合計)は31兆4,235億円となっています。

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  • 13年
  • 14年
  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年

生命保険業界の過去9年間の業界規模の推移

2020年も各社減収を記録 コロナと死亡保険の値下げ響く

生命保険業界の過去6年間の推移をみますと、2012年から15年は横ばいを記録し、2015年から2020年にかけて減少で推移しています。

以下のグラフは大手生命保険4社の2011年から2020年の保険料収入の推移を示したものです。

生命保険大手4社の保険料収入の推移(出所:各社有価証券報告書、グラフは業界動向サーチが作成)

2011年から2020年の推移を見ますと、全体的に減少傾向にあることが分かります。2020年の大手生命保険29社の保険料収入の合計は31兆4,235億円で前年比5.8%の減少でした。

各社の2020年(2021年3月決算値)の保険料収入は、第一生命HDが前年比3.2%減の4兆7,303億円、日本生命が同5.8%減の4兆2,646億円、かんぽ生命保険が16.9%減の2兆6,979億円、明治安田生命が9.3%減の2兆3,521億円でした。2019年から減少傾向にあった生命保険業界ですが、2020年には新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、2年連続の減少を記録しました。

2018年4月には死亡率の算出基準となる「標準生命表」の改定が11年ぶりに行われ、生命保険業界では、各社、死亡保険料を値下げ、一方で医療保険は値上げに踏み切りました。

「標準生命表」とは、男女別で各年齢の死亡率をまとめたもので、保険会社が保険料を決める基準となるもの。前回の07年に比べて全年齢の死亡率が低下し、平均寿命が延びたため、保険料の値下げが行われました。

マイナス金利の長期化で運用難、新規投資への動きが加速

現在、生命保険業界を苦しめているのが「マイナス金利」です。

生命保険会社は、「将来の保険金の支払に充てる財源を確保するもの」という観点から、安全性を重視した運用を義務付けられています。運用には公社債、株式、外国証券などがありますが、運用の主軸は公社債で、主に国債です。

ところが、日銀の長引く金融緩和策によって、国債の利回りが著しく低下しており、運用の主軸である国債で利益を出すことができません。こうした動向を受け、生命保険各社は、償還期限を迎えた国債を外債に充てたり、ESG債など新規分野への投資比率を高めることで何とか対応しています。

さらに、先ほどお伝えした「標準生命表」の改定により保険料の引き下げも行われ、「収入減」、「運用益減」の二重の痛手を受けています。

「2025年問題」少子高齢化と人口減少、支払いの急増と契約者の減少

保険業界では、団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」や、団塊ジュニアが60歳以上となり、団塊世代の死亡数が増える「2035年問題」が問題になっています。

今後、少子高齢化や人口減少が進むことで、保険金の支払が増加する一方、契約者は減少するという厳しい状況が予想されます。さらに、昨今の「若年層の保険離れ」も問題となっています。

生命保険業界では、少子高齢化と人口減少による競争激化に備え、各社新会社の設立や国内外の生命保険会社を買収して販路を強化しています。また、マイナス金利の影響を受けにくい「保障性商品」や「外貨建て保険商品」、保険者の健康への取り組みによって保険料が変わる「健康増進型保険」の開発などにも注力しています。

生命保険業界は、国内の人口減少により増々競争が激しくなると見られています。事業規模の小さい保険会社は経営維持が難しくなり、生命保険会社同士のM&Aが増えるこも予想されます。

生命保険業界シェア&ランキング(2021年版)

生命保険業界内における保険料収入及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで生命保険市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

生命保険業界 保険料収入&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 保険料収入 シェア
1 第一生命HD 47,303 15.1
2 日本生命 42,646 13.6
3 かんぽ生命保険 26,979 8.6
4 明治安田生命 23,521 7.5
5 住友生命 21,877 7.0
6 T&Dホールディングス 17,833 5.7
7 メットライフ生命 16,213 5.2
8 アフラック生命保険 13,642 4.3
9 ソニー生命 12,125 3.9
10 プルデンシャル生命 9,919 3.2
※シェアとは生命保険業界の規模(対象企業の29社合計)に対する各企業の保険料収入が占める割合です。シェアを比較することで生命保険市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ生命保険会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の保険料収入の前年比の増減を表しています。

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生命保険業界 対象企業一覧
第一生命HD、日本生命、かんぽ生命保険、明治安田生命、住友生命、T&Dホールディングス、メットライフ生命、アフラック生命保険、ソニー生命、プルデンシャル生命、ジブラルタ生命、三井住友海上プライマリー生命、マニュライフ生命、東京海上日動あんしん生命、アクサ生命、三井住友海上あいおい生命、オリックス生命、富国生命、エヌエヌ生命、大樹生命、プルデンシャルジブラルタファイナンシャル生命、朝日生命、FWD富士生命、ニッセイ・ウェルス生命、フコクしんらい生命、チューリッヒ生命、メディケア生命、ライフネット生命、アクサダイレクト生命、などの計29社
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