電力業界現状の現状、各種統計、ランキングなどを掲載。

電力業界

ELECTRIC POWER

電力業界の2021年版(2020-21年)の業界レポート。動向、現状、ランキング、売上高シェアなど研究しています。過去の電力業界の市場規模の推移をはじめ、電気事業者の販売電力量の推移、原子力や火力発電所の実情、電力自由化や再生可能エネルギーの動向、電力各社の取り組みなどを統計を交えて解説しています。転職や就職、ビジネスや投資の市場分析にお役立て下さい。

業界規模

20.9兆円

伸び率

+1.1%

利益率

+2.8%

目次

電力業界の現状と動向(2021年版)

グラフは電力業界の業界規模(対象企業の12計)の推移をグラフで表したものです。

電力業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の電力業界の業界規模(主要対象企業12社の売上高の合計)は20兆9,611億円となっています。

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電力業界の過去11年間の業界規模の推移

再稼働ゼロの東日本 原発のテロ対策施設、工事遅延

電力業界の過去の推移を見ますと、2007年から2020年の間に増減を繰り返しており、方向感の乏しい状態となっています。

資源エネルギー庁によると、2019年度の電気事業事業者の販売電気量は、前年度比1.9%減の8,361億kWhでした。内訳は特別高圧が同2.7減の2,299憶kWh、高圧は1.6%減の3,018kWh、低圧は1.6%減の3,021kWhと、減少幅が最も大きいのが大規模な工場や施設に該当する特別高圧分野の電力でした。

電気事業者の販売電力量の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

需要電気量の都道府県別でみると、最も多いのが東京都の771憶kWh、次いで愛知県の584憶kWh、大阪府の547憶kWhの順でした。主要都市部において電力の消費量が多いことが分かります。

電力業界はかつてない転換期を迎えています。2011年の東日本大震災による福島原発事故をきっかけに、原子力発電所の安全性が問われ全ての原発が停止に陥りました。このような状況により、大手電力会社では火力発電へのシフトが一気に進みました。

日本の電力の一翼を担ってきた電子力発電所でしたが、2020年10月現在、稼働中の原子力発電所は33基中わずか3基のみです。再稼働が可能となったのはすべて西日本側、東日本側においては依然ゼロという状況です。

原子力発電所においては新たな課題も浮かび上がっています。電力各社にはテロ対策施設の設置義務が設けられていますが、施設の建設が期限に間に合わない場合、原発の停止が求められています。

九州電力は2020年3月から2基の原発が稼働停止、同年10月には工期短縮が可能となったため、1、2号機の稼働が早まることを発表しました。一方、再稼働で料金の値下げを行ってきた関西電力でしたが、定期検査に入る原発や検査中に不具合が見つかった原発もあり、11月には同社の稼働原発数がゼロになるとの発表をしています。

電力大手3社の2020年3月期の業績は、東京電力が前期比1.5%の増加、中部電力も1.0%の増加、関西電力は3.8%の減少を記録しました。

2020年には新型コロナの感染拡大よって経済活動が低迷、電力需要の落込みも見られています。今後の回復も不透明であることから、電力業界にとっても新型コロナの影響は大きな懸念材料となっています。

電力自由化「新電力シェア16%」 2020年「発送電分離」始まる

これまでの電力業界は「発電→送配電→小売」と、電力会社が特定の地域を独占する「地域独占」状態にありました。現在は電力自由化の進展により、大手電力会社の垂直統合型ビジネスに変化が訪れています。

1995年の発電部門の自由化から始まった電力自由化は、2016年には小売り販売が完全自由化され、家庭やコンビニエンスストアなども対象となりました。従来の電力会社に加え、ガス、石油、通信など他分野からの新規参入が相次ぎ、電力業界の競争は激化しています。

2020年7月家庭向け電力販売のシェアは16.7%と、引き続き堅調な推移を見せています。当初よりも伸びが弱いとの声もありますが、高圧帯では20%近い水準まで急騰、今後もさらなる需要の伸長が想定されます。

2020年4月には新たに「発送電分離」が実施され、大手8社(沖縄電力除く)の発電と送配電事業が別会社に分離されました。発電と小売りの自由化によって多くの事業者が送配電設備の利用が必要となります。発送電分離によって大手や新規を含むすべての企業が、公平に利用できるようになります。

新規事業者が増えることでサービスや料金面での改善も活発化され、消費者の選択の幅も広がります。一方、顧客獲得競争が激化することで、電力会社の収益の不確実性が高まったとの見方もあります。

進む「脱炭素化」再生エネルギー 火力発電依存が現状

世界では「脱炭素化」に向け、再生可能エネルギーへのシフトが進んでいますが、コストが高い等の理由により日本は遅れをとっています。

国内の再生可能エネルギー導入率は2018年現在で16.9%、日本政府は2030年までに導入水準を22~24%との目標を掲げており、再生可能エネルギーへの取り組みが急務となっています。※4

しかしながら、東日本大震災以降原発が停止したことで、火力発電への依存度が高いのが現状です。石炭やLNGなどの火力による発電は、電力全体の約84%もの割合を占めています。※5(P1)

一方、再生可能エネルギーにはコスト面以外にも多くの課題があります。日本は平地が少ないことや、季節や天候によって発電量が変わります。発電量と消費量のバランスを取る必要があり、主力電源化にはあらゆる対策が必要となります。

再生可能エネルギー分野に新規参入する企業も増え、大手電力各社も太陽光や風力や洋上風力、水力発電など再生可能エネルギーの普及拡大に取り組んでいます。

安定した電力の供給と市場競争を促進をいかにマッチングさせるかなど、電力業界は新たな局面を迎えるとともに、新しい課題も見えつつあります。

電力業界シェア&ランキング(2021年版)

電力業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで電力市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

電力業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 東京電力HD 58,668 28.0
2 関西電力 30,923 14.8
3 中部電力 29,354 14.0
4 東北電力 22,868 10.9
5 九州電力 21,317 10.2
6 中国電力 13,074 6.2
7 J-POWER 9,091 4.3
8 北海道電力 7,407 3.5
9 四国電力 7,192 3.4
10 北陸電力 6,394 3.1
※シェアとは電力業界の規模(対象企業の12社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで電力市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ電力会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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電力業界 対象企業一覧
東京電力HD、関西電力、中部電力、東北電力、九州電力、中国電力、J-POWER、北海道電力、四国電力、北陸電力、沖縄電力、イーレックスの計12社
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