工具業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究しています。

工具業界

TOOL

2020-2021年の工具業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを分析しています。工具業界の過去の業界規模の推移をはじめ、機械工具の販売金額の推移、2020-2021年のコロナの影響と売上高ランキング、各社の海外展開の現状などをご紹介します。ビジネスや投資、就職や転職の参考資料としてご活用下さい。

業界規模

0.6兆円

(140位/190業界)

成長率

0.1%

(88位/190業界)

利益率

5.5%

(30位/190業界)

平均年収

548万円

(148位/190業界)

※矢印は前年比の増減、成長率は直近3年間の平均。平均年収は上場企業の平均ですので、実態よりも高めに出る傾向があります。

目次

工具業界の現状と動向(2021年版)

グラフは工具業界の業界規模(対象企業の19計)の推移をグラフで表したものです。

工具業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の工具業界の業界規模(主要対象企業19社の売上高の合計)は6,662億円となっています。

  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年

工具業界の過去6年間の業界規模の推移

2020年の工具業界、販売金額は大幅減 7年ぶりに4千億割り込む

工具業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2015年から2020年まで年により増減を繰り返しており、おおむね横ばいで推移しています。

下のグラフは、機械工具の販売金額の推移を示しています。経済産業省の生産動態統計年報(2021年5月公表)によると、2020年の機械工具の販売金額は、前年比19.4%減の3,913億円でした。

機械工具の販売金額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

グラフを見ますと、2010年から2018年までは増減が見られるものの、増加傾向にありました。一方、2018年をピークに下落傾向となり2年連続で減少しています。近年は、4千億円から5千億円台で推移していましたが、2020年は大幅減となり7年ぶりに4千億円を割り込んでいます

2020年の工具業界は、新型コロナウイルスによる世界的な流行の影響を受けており、一時は、各地で工場が操業停止に追い込まれる事態となりました。また、自動車産業向けや電子・半導体分野は年の後半には緩やかな回復をみせましたが、航空機産業向けは厳しい状況が続きました。

一方、電動工具においては、建築や建設現場のプロ向け、DIY関連の需要が好調でした。このように、分野別に業績の明暗が分かれています。

工具は2つに大別されます。一つは『機械工具』で、工作機械に取り付ける「超硬金属」や「ダイヤモンド」を利用した刃やドリルです。金属やコンクリート材などのカットや切削、穴あけなどの加工に使用します。もう一方は『作業工具』と呼ばれ、レンチやハンマーなどの手作業で使用する工具です。

工具業界は経済動向に左右されやすい業界です。工具需要は、おもに「自動車産業や航空機産業、IT関連、住宅着工件数や住宅リフォーム業界」などの影響を受けやすく、これら業界の動向が工具業界の動向に左右しやすい傾向があります。

工具業界 売上高ランキング

2020年の工具業界の売上高ランキングを見ますと、首位がマキタ、2位がオーエスジー、3位が旭ダイヤモンド、不二越、日東精工と続きます。プロ用電動工具メーカーのマキタは、国内外に販売・製造拠点を有しています。「リチウムイオン電池」を利用した充電製品に強みを持ち、充電工具では国内トップの企業です。

2020年の主な工具メーカーの業績は、マキタが前年比21.8%増の3,562億円、オーエスジーが同17.8%減の1,043億円、旭ダイヤモンド工業が14.7%減の301億円となりました。

海外市場のシェア拡大へ マキタ、オーエスジーは国内売上高を上回る

日本の工具メーカーは、グローバル展開をしている企業が多いのが特徴的です。大手工具メーカーは海外事業を強化し、海外市場でのシェア拡大に注力しています。

主な工具メーカーはすでに海外進出を果たし、売上高比率が国内事業を上回る企業もあります。海外市場のシェア拡大に向け、世界各国に工場や販売拠点を設け、国際競争力のある製品開発を行うなど着々と海外での基盤を固めています。

電動工具で国内首位のマキタは、世界におよそ50ヶ国の直営拠点を有し、170ヶ国で販売しています。電動工具事業の海外売上高比率は84.6%を占め、国内事業の売上高をはるかに上回ります。なかでも、海外事業の大半を占める欧州ではコロナによる移動制限中も、建築や建設、DIYなど「巣ごもり需要」における工具需要が旺盛でした。

マキタの海外展開「 約50カ国に拠点、約170カ国で販売」

マキタの海外展開「 約50カ国に拠点、約170カ国で販売」

また、充電製品を軸に市場を開拓するマキタは近年、工具と相乗効果が高い「園芸向け用品」も充電式を開発し、「芝刈り機」はガソリン式から充電式へとシフトしています。脱炭素が高まるなか需要が見込めるとして海外での生産を強化しており、ドイツでは2022年春からの増産を予定し、その他に米国やブラジルでも本格的に生産を始めます。さらに、同社はサービスセンターを2021年4月にフィンランド、同年8月にはウクライナ東部に設けており、海外での販売やサービス網の拡充に注力しています。

切削工具大手のオーエスジーは、アジアや欧州、米国などの33ヶ国に進出しています。海外売上高比は59.4%と、国内の売上高を大きく上回ります。コロナ禍では、自動車需要が年の後半から回復を見せましたが、ロックダウンによる経済停滞が大きく響きました。

同社は、欧州市場の販路拡充や欧米での航空機産業の強化のため、M&Aによる海外事業の強化を行ってきました。今後も海外のマーケットシェア拡大に向け、フラッグシップ製品である「プレミアムブランド」を軸に拡販し、製品のシェアアップも図ります。

2020年の工具業界は、新型コロナによる世界的な感染拡大の影響を受け、多くのメーカーが前年を下回る結果となりました。さらに、依然として航空機向けは厳しい状況にあります。現在、大手工具メーカーは海外事業を強化しており、コロナ後の需要反発と世界経済の成長を見据えた動きが活発化しています。

工具業界シェア&ランキング(2021年版)

工具業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで工具市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

工具業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 マキタ 3,562 53.5
2 オーエスジー 1,043 15.7
3 旭ダイヤモンド工業 301 4.5
4 不二越 268 4.0
5 日東精工 234 3.5
6 ユニオンツール 228 3.4
7 富士精工 173 2.6
8 兼房 160 2.4
9 冨士ダイス 142 2.1
10 日進工具 81 1.2
※は工具関連部門の売上高で、マキタは電動工具事業、不二越は工具事業、日東精工はファスナー事業の売上高です。シェアとは工具業界の規模(対象企業の19社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで工具市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ工具業界の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

工具業界 その他のランキング

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工具業界 対象企業一覧
マキタ、オーエスジー、旭ダイヤモンド工業、不二越、日東精工、ユニオンツール、富士精工、兼房、冨士ダイス、日進工具、ダイジェット工業、KTC、日東工器、TONE、エスティック、ロブテックス、スーパーツール、コンセック、エーワン精密の計19社
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