ロボット業界の動向やランキング、シェアなどを分析

3台の産業用ロボット

ロボット業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究しています。データは2021-2022年。ロボット業界の過去の市場規模の推移をはじめ、産業用ロボットの生産金額の推移グラフ、2021年から2022年のコロナの影響と協働ロボ、今後の見通しなどを解説しています。

ロボット業界(2021-2022年)

ロボット業界の推移と基本情報

業界規模

0.9兆円

成長率

6.8

利益率

4.1

平均年収

680万円

  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

ロボット業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2016年から17年にかけて増加、2020年まで横ばいが続き、2021年に入り大幅な増加に転じています。

ロボット業界の動向と現状(2021-2022年)

2021年のロボット業界は大幅増の6.6千億円 過去最高を記録

下のグラフは産業用ロボットの生産金額の推移を示したものです。経済産業省の生産動態統計(2022年6月24日)によると、2021年の産業用ロボットの生産金額は前年比24.8%増の6,636億円でした。

産業用ロボットの生産金額の推移

産業用ロボットの生産金額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

2021年までの産業用ロボットの生産金額の推移を見ますと、2018年までの6年間は、中国を中心とした自動化需要の高まりを受けて上昇傾向にありました。一方、2019年は米中貿易摩擦が深刻化し減少、2020年には新型コロナの影響を受け横ばい。一方、2021年は前年から1,300億円が増加、6千億円半ばを突破し過去最高を記録しました。

2021年のロボット業界は、前年の世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響による落込みから一転、各社大幅な増収を記録しており、コロナ禍で落ち込んだ需要を取り戻す動きが見られました。国内市場のロボット需要においては、緩やかではありますが回復傾向となりました。

海外市場では、中国、米州、欧州市域での需要が好調でした。前年は大幅減であったEV関連は、生産設備の拡大によって中国や米国で好調に推移しました。一般産業向けは人手不足や生産の自動化を目的に米国や欧州で、中国ではITや建設関連の需要が堅調となりました。

ロボットには複数の種類があり、「産業ロボット」、「サービスロボット」などがあります。現在の主力は「産業ロボット」で、自動車などで組立、溶接、塗装などを手掛ける多関節ロボットが中心です。「サービスロボット」は物流や警備、医療などで使われており、近年その対象は食品や飲食など様々な産業に広がっています。

ロボット業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ファナック 2,684
2 安川電機 1,786
3 FUJI 1,368
4 ヤマハ発動機 1,202
5 川崎重工業 1,001

※はロボット関連の部門売上高。2021年のロボット業界の売上高を見ますと、首位のファナックが一歩リード、2位以下においては、ヤマハ発動機と川崎重工業が大幅増収を記録しておりFUJIを追い上げています。

首位のファナックは工作機械用NC装置で世界首位。全売上高の約36%をロボット事業が占めます。海外売上高比率は約85%でアジアが約55%、米州、欧州と続きます。2位の安川電機はサーボモーター、インバータで世界首位。ロボット事業は全売上高の約37%、海外売上高比率は約7割に達します。

2021-2022年のロボット業界の業績を見ますと、5社ともに前年比増となりました。前年比2ケタ増となったのはFUJIを除く4社で、約15%~45%の大幅増を記録しています。2021年のロボット業界は好調だったことが分かります。

中長期的には底堅いロボット業界 「協働ロボ」にも注目

近年、日本や米国のような先進国は慢性的な人手不足や、それに伴う収益性の低下という問題を抱えています。また、中国のような中進国でも昨今、賃金の上昇が著しく、省人化ニーズは高まっています。

米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの影響により、ここ数年、足踏み状態が続いたロボット業界ですが、こうした世界的な自動化ニーズの高まりを受け、中長期的には拡大してゆくことが予想されます。

こうした動向の中で、近年注目を集めているのが「協働ロボット」の導入です。協働ロボットとは、人とロボットが協働で作業することを想定したロボットで、従来の産業ロボットのように安全柵で囲う必要がありません。設置スペースが小さくてすむことから、導入がしやすく、費用も抑えられるのが特長で、今後、様々な分野で活用されることが期待されています。

業界大手のファナックは、2020年6月から新型協働ロボット「CRX」を発売開始しました。人に触れるとすぐに止まる安全性と使いやすさ、設置のしやすさが評価されています。

三菱食品のマッチング事業「ガラリトスイッチ」

ファナックが発売を開始した協働ロボット「CRX」

短期的には、新型コロナウイルスの感染拡大など不確定要素はありますが、世界的な自動化ニーズの高まりは根強く、中長期的には底堅い需要があると考えられます。

従来は自動車や半導体を中心とした「産業ロボット」が主力でしたが、今後は「協働ロボット」や「サービスロボット」など幅広い分野、産業での活用が期待されます。現在、メーカー各社は様々なロボットの開発を手掛けており、人間とロボットの共生の時代が迫ってきています。

ロボット業界 ランキング&シェア

ロボット業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでロボット市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

ロボット業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ファナック 2,684
2 安川電機 1,786
3 FUJI 1,368
4 ヤマハ発動機 1,202
5 川崎重工業 1,001
6 ダイヘン 463
7 JUKI 378
8 セイコーエプソン 305
9 不二越 282
10 ユーシン精機 142

※ファナック、安川電機はロボット事業、FUJIはロボットソリューション事業、ヤマハ発動機はロボティクス事業、川崎重工業はロボット事業、ダイヘンは溶接メカトロ事業、JUKIは産業機器&システム事業、セイコーエプソンはマニュファクチャリングソリューションズ事業、不二越はロボット事業、ユーシン精機は取出ロボット事業の売上高です。シェアとはロボット業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでロボット市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれロボット業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

関連リンク

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ロボット業界 対象企業一覧

ファナック、安川電機、FUJI、川崎重工業、ヤマハ発動機、ダイヘン、セイコーエプソン、JUKI、不二越、ユーシン精機、鈴茂器工、CYBERDYNE、セーラー万年筆、菊池製作所の計14社

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