精密機器業界の業界レポート。データは2022-2023年。動向や現状、シェア、売上高、純利益、勤続年数、平均年収等のランキングを掲載しています。対象企業の過去の業績を追うことで精密機器業界全体の現状や動向、傾向を知ることができます。
業界規模
6.3兆円
成長率
6.8%
利益率
7.4%
平均年収
658万円
精密機器業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年から2022年まで増加傾向にあります。
精密機器業界は主に、医療機器、時計、計測機器分野に分けられます。
近年の医療機器業界は緩やかな増加傾向にあります。2010年から2022年にかけて堅調な増加を記録しており、医療機器の売上高も高水準をキープしています。こうした動向を受け、医療機器業界にはソニーやキヤノンなど他業種からの参入も目立つようになりました。
2022-2023年の医療機器業界は、人工呼吸器や人工肺などの特需は落ち着きを見せましたが、医療機関を受診する人が増えたことから、検査関連や手術関連の機器、歯科用品の需要が回復しました。今後は先進国は高齢化が進み、新興国は経済の発展に伴う医療水準の向上が見込まれるため、医療機器業界は安定的な成長が期待できる分野とも言えます。
一方、時計業界は新型コロナの影響による大幅な落込みから回復傾向です。前年のリベンジ消費に続き2022-2023年は百貨店では富裕層の購買威力が高まったこと、円安の恩恵や入国規制の緩和を受けインバウンド需要にも回復が見られました。また海外事情では中国は景気減速の影響をうけましたが、北米や欧州での大幅な回復がみられました。業界の規模はコロナ前の水準にまで戻りつつあります。
測量機器分野は民間向け、官庁大学向けともに堅調な推移を見せています。
2022年は医療機器、時計、測量機器いずれも前年から増加傾向にあります。コロナからの回復は医療機器が最も早く、今後の拡大に期待が集まります。
2022年の精密機器業界の売上高ランキングは、首位がオリンパス、2位がテルモ、3位がHOYA、ニコン、ニプロと続きます。
売上高首位のオリンパスは、消化器内視鏡で世界シェア7割りを占めます。2023年4月には工業用顕微鏡事業を売却し医療機器に注力しています。テルモはカテーテルなやステントなどの心臓血管分野に強みを持ちます。
2022年から2023年の精密機器大手5社の売上高は、オリンパスが前年比17.6%増の8,819億円、テルモが同16.6%増の8,202億円、HOYAが9.4%増の7,235億円、ニコンが16.4%増の6,281億円、ニプロが10.2%増の5,451億円でした。
2022年-2023年の主な精密機器メーカー49社中42社が増収を記録しており、昨年に比べて好調な1年でした。
精密機器業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで精密機器市場のシェアや現状、動向を知ることができます。
順位 | 企業名 | 売上高(億円) | シェア | |
1 | オリンパス | 8,819 | ||
2 | テルモ | 8,202 | ||
3 | HOYA | 7,235 | ||
4 | ニコン | 6,281 | ||
5 | ニプロ | 5,451 | ||
6 | 島津製作所 | 4,822 | ||
7 | シチズン時計 | 3,013 | ||
8 | セイコーグループ | 2,605 | ||
9 | トプコン | 2,156 | ||
10 | 日機装 | 1,771 |
※シェアとは精密機器業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで精密機器市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ精密機器業界の詳細ランキングページにジャンプします。
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