半導体業界の動向や現状、ランキング&シェアなど

3個の半導体チップ

半導体業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを研究しています。データは2021-2022年。半導体業界の過去の業界規模の推移をはじめ、日本の半導体集積回路の販売金額の推移グラフ、世界の半導体市場規模の推移と売上高ランキング、近年生じている半導体不足の問題などを解説しています。

半導体業界(2021-2022年)

半導体業界の推移と基本情報

業界規模

5.6兆円

成長率

6.8

利益率

7.6

平均年収

785万円

  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

半導体業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年まで横ばいで推移していましたが、2021年には大幅増となっています。

半導体業界の動向と現状(2021-2022年)

【日本の半導体業界】2021年の販売額は16%増 追い風続く

経済産業省の生産動態統計によると、2021年の半導体集積回路の販売金額は、前年比16.0%増の2兆4,090億円、販売個数は同12.2%増の285.9億個でした。2021年は販売金額、個数ともに前年から大幅増となりました。

半導体集積回路の販売金額と個数の推移

半導体集積回路の販売金額と個数の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

上のグラフは日本国内の半導体集積回路の販売金額と個数の推移を示したものです。販売金額・数量ともに2020年までは減少傾向にありましたが、2021年には増加に転じています。

2020年から2021年の半導体業界は、テレワークやECなどの増加で、PCやタブレットなどのデジタル機器やデータセンター向けの半導体需要が増加しました。さらに、家電の需要増やコロナ明けの自動車需要が想定を上回る伸びを見せたことから、自動車や電気機器向けの半導体需要も増加しました。

2022年の半導体業界は、FA機器や携帯電話基地局、データセンター向けなどの需要拡大が見られ、好調に推移しています。自動車向けも自動車1台あたりの半導体搭載金額の伸長が見られるなど、収益性の向上も期待できます。円安など為替差益も加わり、業績を後押ししています。

供給面では、スマホやPC向けなどで解消の動きがみられるものの、自動車向け半導体は依然として逼迫した状態になっています。コロナ以降、需要と供給のバランスが大きく崩れたことから、世界中で「半導体不足」の問題が発生しました。半導体の製造は発注から納入まで半年程のリードタイムがかかることから、半導体不足に拍車がかかる結果となりました。

近年の日本の半導体業界は勢いがありません。1980年代にはNEC、東芝、日立と世界ランキングトップ3を独占していた日本の半導体メーカーですが、現在はキオクシアがなんとか10位圏に食い込むまでとなっています。半導体の製造には最先端の技術を維持する必要があり、巨額の研究開発費と設備投資が必要になります。

半導体技術のものさしである「微細化技術」はいまや「3nm」のレベルに達しており、TSMC(台)やサムスン電子(韓)に大きく差をつけられているのが現状です。経済安全保障の観点から、半導体製造の国内回帰の声が上がっていますが、こうした状況を挽回するには多額の投資と時間が必要になります。

半導体業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 キオクシアHD 15,265
2 ルネサスエレクトロニクス 9,944
3 ソニーグループ 9,922
4 東芝 8,529
5 ローム 4,521

※は半導体関連の部門売上高。半導体業界の2021-2022年の売上高ランキングを見ますと、首位はキオクシア HD、2位はルネサスエレクトロニクス、ソニーグループと続きます。首位のキオクシアは、東芝の半導体メモリ事業が分社化して設立した「東芝メモリ」を前身とする会社です。「NAND型フラッシュメモリ」を主に製造しており、フラッシュメモリで世界2位のシェアを誇ります。

2位のソニーグループは、レンズから入った光を電気信号に変換する半導体である「イメージセンサー」を主に製造しています。ソニーのイメージセンサーは世界シェア首位で、5割近いシェアを占めます。3位のルネサスエレクトロニクスは、日立、三菱電機、NECの3社の半導体事業が統合して発足した会社です。「車載マイコン」で世界的に高いシェアを占めています。2021-2022年は、大手半導体メーカー5社中5社が増収となりました。

【世界の半導体業界】2021年は26.2%増 2023年まで増加か

上昇するイメージ

続いて、世界の半導体業界の動向を見ていきましょう。WSTSによると2021年の世界の半導体の市場規模は前年比26.2%増の555,893百万ドルでした。

エリア別では、アメリカが前年比27.3%増、ヨーロッパが12.7%増、日本は19.7%増、アジア太平洋は26.5%の増加でした。2021年は世界のすべての地域で2桁の伸びを記録しました

世界の半導体市場規模の推移

世界の半導体市場規模の推移(出所:WSTS、グラフは業界動向サーチが作成)

世界の半導体市場規模の推移を見ますと、2018年をピークに2019年には減少しましたが、2021年には再び上昇傾向になっています。WSTSの予測によると、2023年まで世界の半導体市場は右肩上がりにあり、2023年の世界の半導体市場は、21年比で22%の伸びを予測しています。

2023年までの世界の地域別の伸びは、アメリカが28%増、ヨーロッパが26%増、アジア太平洋と日本は18%増となっています。(いずれも21年比)

世界の半導体メーカー売上高ランキング

2021年の世界の半導体メーカー売上高ランキングでは、首位が韓国のサムスン電子、2位に米のインテル、3位にSKハイニックスと続きます。昨年までは首位がインテルでしたが、2021年はサムスン電子が首位に躍り出ました。世界の半導体ランキングを見ますと、米国や韓国メーカーが強いのが分かります。

ランキングには入っていませんが、ファウンドリー(半導体の前工程受託)では台湾のTSMCが首位で、2位にサムスン電子が続きます。半導体の技術レベルを図る「微細化技術」でもこの2社がリードしており、出遅れたインテルは2024年までに巻き返しを図る構図となっています。

半導体業界の動向と現状まとめ

2021年は世界の半導体市場が大幅増となりました。

一方で、2020年から2022年にかけて需給バランスの崩れから、世界的な半導体不足が生じました。現在ではPCやスマホ向けなど一部で解消の動きも見られますが、自動車向け半導体は依然としてひっ迫状態にあります。今後の半導体業界は、世界的なデータ通信や自動車需要の増加に伴い、2023年まで増加傾向にあると予測されます。日本もこうした世界的な潮流に乗り、業績のさらなる拡大に期待したいところです。

半導体業界 ランキング&シェア

半導体業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで半導体市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

半導体業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 キオクシアHD 15,265
2 ルネサスエレクトロニクス 9,944
3 ソニーグループ 9,922
4 東芝 8,529
5 ローム 4,521
6 三菱電機 1,940
7 サンケン電気 1,756
8 富士電機 1,742
9 ソシオネクスト 991
10 メガチップス 752

※ソニーグループはイメージング&センシング・ソリューション事業、東芝はデバイス&ストレージソリューション事業、三菱電機は電子デバイス事業、富士電機は半導体事業の売上高です。シェアとは半導体業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで半導体市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ半導体業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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半導体業界 対象企業一覧

キオクシアHD、ソニーグループ、ルネサスエレクトロニクス、東芝、ローム、三菱電機、富士電機、サンケン電気、ソシオネクスト、メガチップス、新電元工業、トレックス・セミコンダクター、アクセル、オリジン、三社電機製作所、トーア紡コーポレーション、ザインエレクトロニクス、ディジタルメディアプロフェッシ…などの計18社

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