産業ガス業界の動向や現状、ランキングなどを分析

様々な種類の産業ガス

産業ガス業界の動向や現状、ランキング、シェアなどを研究しています。データは2022-2023年。産業ガス業界の過去の市場規模の推移をはじめ、産業ガス(酸素、窒素、アルゴン)の販売額の推移グラフ、近年市場が拡大している半導体や海外事業の動きなどを解説しています。

産業ガス業界(2022-2023年)

産業ガス業界の推移と基本情報

業界規模

1.9兆円

成長率

13.3

利益率

5.3

平均年収

705万円

  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年
  • 22年

産業ガス業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年から2022年にかけて上昇傾向にあります。

産業ガス業界の動向と現状(2022-2023年)

2022年の産業ガスは増加に 主力ガスの業績が改善

下のグラフは代表的な産業ガスの販売金額の推移をあわらしたものです。経済産業省の生産動態統計によると、2022年の酸素(ガス)の販売金額は、前年比25.5%増の759億円、窒素(ガス)は同12.2%増の487億円、アルゴンは9.6%増の251億円でした。

主な産業ガスの販売金額の推移

主な産業ガスの販売金額の推移(出所:経済産業省、グラフは業界動向サーチが作成)

産業ガス全体の推移としては、2020年には減少に転じましたが、2021年から2022年は上昇傾向にあります。

2022年の産業ガス業界は、主力のセパレートガス(酸素、窒素、アルゴン)の出荷数量が前年に比べ減少しましたが、コスト上昇に伴う値上げにより収益が増加しました。また、エレクトロニクス関連の産業ガスにおいては販売数量、売上ともに好調でした。一方で、原油や天然ガス、資源価格の高騰や物流網の混乱、人件費の上昇などのマイナス要因も見られ、先行き不透明な状況が続きます。

産業ガスとは、都市ガスやLPガスを除き、産業界で幅広く使われているガスの総称です。産業ガスは鉄鋼や化学、半導体、ガラスなど様々な産業で使われており、酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガス、水素、ヘリウムなどが該当します。産業ガスは多くの製造業で使われているため、製造業の動向に左右されやすい業界となります。

産業ガス業界 売上トップ5(2022-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 日本酸素HD 11,866
2 エア・ウォーター 3,425
3 岩谷産業 2,404
4 高圧ガス工業 675
5 関東電化工業 639

※は産業ガス関連の部門売上高。2021-2022年の産業ガス業界の売上高ランキングを見ますと、日本酸素HDの売上規模が大きいことが分かります。日本酸素HDは三菱ケミカルHD傘下の産業ガス大手で世界シェア4位。酸素や窒素、アルゴン、水素など様々な産業ガスを提供しています。海外売上高比率は約6割で、日本のほかに米国、欧州、アジアで展開しています。

2021-2022年は5社中5社が2ケタ増収を記録しており、好調な1年でした。

半導体、海外事業など成長分野に投資が集中

地球を上に押している男性

日本など先進国では成熟市場となりつつある産業ガス業界ですが、近年業界を牽引しているのがエレクトロニクス分野と海外事業です。

エレクトロニクスとは主に半導体向けで、半導体向けの産業ガスは市場規模が拡大しています。国内外で大手半導体メーカーの増産や設備投資が加速する中で、産業ガスメーカーも半導体関連へと投資をシフトしている動きが見られます。

エア・ウオーターの高純度窒素ガス発生装置「V1」

エア・ウオーターの高純度窒素ガス発生装置「V1」

近年では産業ガス各社の海外事業への投資も活発化しています。産業ガス首位の日本酸素HDは欧州、米国、アジア・オセアニアで幅広く展開。特に、東アジアで半導体向けの電子材料ガス事業に注力しています。

産業ガス2位のエア・ウォーターはインドで大型酸素プラント、医療用酸素などのインド事業を強化しています。産業ガス3位の岩谷産業は、ヘリウムを国内に加え中国や東南アジアで展開しています。

産業ガス業界は先進国では成熟市場であるため、成長市場であるアジアなど海外へと軸足をシフトする企業が増えてきています。また、近年では市場が拡大している半導体分野の投資も旺盛となっています。新たな成長を見据え、各社積極的な投資が展開されています。

産業ガス業界 ランキング&シェア

産業ガス業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで産業ガス市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

産業ガス業界 売上高&シェアランキング(2022年-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 日本酸素HD 11,866
2 エア・ウォーター 3,425
3 岩谷産業 2,404
4 高圧ガス工業 675
5 関東電化工業 639
6 住友精化 371
7 東邦アセチレン 317
8 小池酸素工業 192
9 大丸エナウィン 74
10 東亞合成 35

※エア・ウォーターはデジタル&インダストリー事業、岩谷産業は産業ガス・機械事業、高圧ガス工業はガス事業、関東電化工業は精密化学品事業、住友精化は機能マテリアル事業、東邦アセチレンはガス+器具器材事業、小池酸素工業は高圧ガス事業、大丸エナウィンは医療・産業ガス事業、東亞合成は東亜テクノガスの売上高です。シェアとは産業ガス業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで産業ガス市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ産業ガス業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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産業ガス業界 対象企業一覧

日本酸素HD、エア・ウォーター、岩谷産業、高圧ガス工業、関東電化工業、住友精化、東邦アセチレン、小池酸素工業、大丸エナウィン、東亞合成の計10社

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