ラーメン業界の動向や現状、ランキングなど

一杯のラーメン

ラーメン業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを分析しています。データは2022-2023年。ラーメン業界の過去の業界規模の推移をはじめ、ラーメンチェーン大手6社の売上高グラフ、売上高ランキング、各社の出店状況などについて解説しています。

ラーメン業界(2022-2023年)

ラーメン業界の推移と基本情報

業界規模

0.1兆円

成長率

1.5

利益率

1.5

平均年収

493万円

  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年
  • 22年

ラーメン業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2019年までは上昇傾向にありましたが、2020年と2021年は大きく落ち込みましたが、2022年は一転して大幅増となってます。

ラーメン業界の動向と現状(2022-2023年)

2022年は前年比増で回復傾向へ 繁華街店舗の客足に戻り

ラーメン業界の企業ごとの動向について解説します。以下のグラフはラーメンチェーン6社の売上高の推移を示しています。

ラーメンチェーン6社の売上高の推移(出所:各社有価証券報告書、グラフは業界動向サーチが作成)

ラーメンチェーン6社の売上高グラフを見ますと、2019年まではおおむね増加傾向にありましたが、2020年と2021年は業績に明暗が分かれました一方、2022年は幸楽苑HDを除く5社が増加しました。なかでも、下位3社はコロナ禍でも順調に業績を伸ばしています。

2022年のラーメン業界は、前年から引き続き新型コロナによる感染拡大の影響はうけたものの、営業時間の延長や行動制限の緩和により駅前などの繁華街の店舗も来店客が戻り、客数と売上高はともに回復基調にあります。一方で、夜間や深夜時間帯では回復が遅れ 、人手不足によって時短営業や休業を余儀なくした店舗も一部で見られました。

また、2022年は急激な円安の進行、輸入食材や光熱費、運送費などのコストが高騰し利益を圧迫しています。各社はグランドメニューのブラッシュアップや新商品を投入するなどして、商品価格の値上げを行っています。コロナ禍から回復傾向にあるなか、今後は利益確保が課題となります。

ラーメン業界 売上トップ5(2022-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ハイデイ日高 357
2 力の源ホールディングス 261
3 幸楽苑HD 254
4 丸千代山岡家 186
5 ギフトHD 170

※は日高屋事業の売上高。2022年のラーメン業界売上ランキングは、首位がハイデイ日高、2位が力の源HD、3位が幸楽苑、4位から6位には丸千代山岡家、物語コーポレーション、ギフトが入っています。幸楽苑HDはトップのハイデイ日高と拮抗していましたが、力の源HDが2位に浮上し3位に転落しています。

2022年の主なラーメンチェーン3社の業績は、ハイデイ日高が前年比42.8%増の357億円、力の源HDが同35.2%増の261億円、幸楽苑が同5.7%減の250億円でした。ハイデイ日高と力の源HDはコロナ前である2019年の水準の約9割まで戻しています。

ロードサイドの出店強化 新業態や宅配開拓で収益モデル転換へ

先行きを示す矢印とビジネスマン

近年、右肩上がりで成長してきたラーメン業界ですが、新型コロナの感染拡大により状況は一変し、とくに繁華街の店舗は苦戦を強いられています。

こうした状況を踏まえ、大手各社は手薄だったロードサイドや住宅街への出店を強化しています。また、テイクアウトや宅配需要にも対応するなど、収益モデルの転換を図っています。

繁華街を中心に出店拡大してきたハイデイ日高は、コロナ禍では立地がデメリットとなり業績は大きく落ち込みました。こうした動向を受け、今後はロードサイドへの出店を強化、賃料が低い乗降客が少ない駅にも出店し、幅広い客層と集客に注力します。また、宅配やテイクアウト、新業態店などでも販路の拡大を行っています。

ロードサイドや乗降客数が少ない駅前で「日高屋」を展開

ロードサイドや乗降客数が少ない駅前で「日高屋」を展開

ロードサイドが強みの幸楽苑HDにおいても、休業や時短営業が響き業績は大幅に減少、同業他社に比べ回復が遅れています。一方でこうした動向を商機と捉え、幸楽苑はイートイン主体から総合食品企業への変革を目指しています。朝食やランチ、ドライブスルー強化の3大戦略に加え、非外食需要を取り込むことで、デリバリーや通販、スーパーでの商品販売も強化します。

一方、家系ラーメン「町田商店」を展開するギフトは、コロナ禍で他社が苦戦する中、2020年から2021年の業績は2年連続の前年比20%越えを記録しました。自粛期間中も来店しやすいロードサイドや住宅街店舗に加え、迅速に対応した「宅配」や「持ち帰り」が功を奏しました。

同社は、直営店は都心を中心としたラーメン高消費エリアに出店し、FCのプロディース店は郊外に出店する計画を立てており、形態による立地の棲み分けを実施しています。

2022年のラーメン業界の業界規模は前年から大幅に増加、回復基調にあります。2023年5月には新型コロナが「5類」に以降したことで、来店客数は回復に向かっています。コロナにより、消費者の行動パターンと飲食店のビジネスモデルは大きく変わり、コストも上昇したことで値上げを行うなど経営状況は変化しています。ラーメンチェーン各社は、急ピッチで収益モデルの見直しを図っています。

ラーメン業界 ランキング&シェア

ラーメン業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでラーメン市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

ラーメン業界 売上高&シェアランキング(2022年-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 ハイデイ日高 357
2 力の源ホールディングス 261
3 幸楽苑HD 254
4 丸千代山岡家 186
5 ギフトHD 170
6 物語コーポレーション 146
7 ハチバン 64
8 JBイレブン 42
9 ワイエスフード 12

※ハイデイ日高は日高屋事業、物語コーポレーション、JBイレブンはラーメン部門、ワイエスフードは外食事業の売上高です。シェアとはラーメン業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでラーメン市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれラーメン業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

関連リンク

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ラーメン業界 対象企業一覧

ハイデイ日高、力の源ホールディングス、幸楽苑HD、丸千代山岡家、ギフトHD、物語コーポレーション、ハチバン、JBイレブン、ワイエスフードの計9社

注意・免責事項

ラーメン業界の動向や現状、ランキング、シェア等のコンテンツ(2022-2023年)は上記企業の有価証券報告書または公開資料に基づき掲載しております。ラーメン業界のデータは上記企業のデータの合計または平均を表したものです。掲載企業に関しましてはできる限り多くの企業を反映させるよう努めていますが、全ての企業を反映したものではありません。あらかじめご了承ください。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しましては、必ず各企業の有価証券報告書や公開資料にてご確認ください。