うどん業界の動向や現状、ランキングなど

温かいうどん

うどん業界の動向や現状やランキング、シェアなどを分析しています。データは2021-2022年。過去のうどん業界の市場規模の推移をはじめ、大手うどんチェーンの月次売上高の推移グラフ、2021年の新型コロナの影響と各社の取り組みについてご紹介します。

うどん業界(2021-2022年)

うどん業界の推移と基本情報

業界規模

0.12兆円

成長率

-1.9

利益率

1.9

平均年収

561万円

  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年

うどん業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年に大幅に減少しましたが、2021年には反発して増加に転じています。

うどん業界の動向と現状(2021-2022年)

2021年のうどん業界は回復傾向 後半以降は原材料の高騰懸念も

下のグラフは、主なうどん・和食チェーンのうどん事業の月次 売上高(前年比)の推移です。2021年1月から2023年3月までのうどん業界の動向を知ることができます。

主なうどん・和食チェーンの既存店 売上高の推移

主なうどん・和食チェーンの既存店 売上高の推移(各社公表資料、グラフは業界動向サーチが作成)

うどん・和食チェーンの月次売上高の推移を見ますと、2021年4月、5月は前年が大きく落ち込んだため、急騰となっていますが、それらの特殊要因を除くと全体的には増加傾向にあることが分かります。2022年から2023年にかけては大きく増加しています。

2020年のうどん業界は、新型コロナによる外食自粛の影響を受け、減収減益を記録しました。2020年前半にはコロナの影響で大幅に減少したものの、半ばからロードサイドを中心に回復。9月以降はショッピングセンターや都心も回復傾向にあります。

2021年から2022年のうどん業界は業績は増加傾向にあります。コロナの影響が残るなかで経済再開の動きから、イートインの業績が回復、進めてきたテイクアウト需要も寄与し、業績は回復傾向にあります。海外でもアジアや北米を中心に順調に客足が戻り、業績は回復しています。一方で、2021年後半から小麦粉や食用油など原材料価格の高騰が見られ、今後の収益性の低下が懸念されています。

うどん業界 売上トップ5(2021-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 トリドールHD 921
2 吉野家HD 212
3 サガミHD 55
4 グルメ杵屋 37
5 フレンドリー 17

※はうどん関連の部門売上高。うどん業界の2021-2022年の売上高ランキングを見ますと、1位がトリドール、2位が吉野家HDでした。業界では上位2社の売上高が大きいことが分かります。トリドールは「丸亀製麺」、吉野家HDは「はなまるうどん」を展開しています。

ちなみに、グルメ杵屋は「杵屋」や「めん坊」、サガミHDは「味の民芸」や「どんどん庵」、フジオフードは「つるまる」などを展開しています。2021-2022年はランキング上位5社中2社が増収、2社が減収、1社が横ばいとなりました。業界全体としては前年よりも増収で推移しています。

各社テイクアウトに注力 販売チャネルの「両立」が進む

カウンターに並ぶ人たち

近年の新型コロナの感染拡大により、うどん業界は業績が低迷しました。飲食業界の中でも「うどん」はテイクアウトと相性が悪く、他の飲食業よりも巣ごもり需要を取り込めていませんでした。そうした中、各社は様々な施策を実行してきました。

「丸亀製麺」を展開するトリドールは、テイクアウト専門の容器を開発し、できたての食感を提供します。また、並ばずに持ち帰りができる「モバイルオーダー」や麺と具材をセットにした「丸亀うどん弁当」を展開し、大ヒットとなりました。今では店舗に持ち帰り専用窓口を設置しています。

丸亀製麺のテイクアウト

丸亀製麺のテイクアウト

「はなまる」を展開する吉野家HDもモバイルオーダーなどテイクアウト事業を強化しました。さらに不採算店舗を50店退店するなど経営体質の改善に着手しています。「味の民芸」などを展開するサガミHDは、電話注文による宅配サービス「ごちたく」を展開しています。また、うどんやめんつゆなどのオンラインショップも手がけています。

コロナ禍の外食業において、テイクアウトの強い業界と弱い業界で業績に明暗が分かれました。うどん業界はテイクアウトに弱い業界で、2020年にはその影響を受けて業績は大きく落ち込みました。その後、各社はテイクアウトを強化し、業界のビジネスモデルは大きく変化しました。現在では、テイクアウトとイートインの両立に成功しつつあります。

うどん業界 ランキング&シェア

うどん業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することでうどん市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

うどん業界 売上高&シェアランキング(2021年-2022年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 トリドールHD 921
2 吉野家HD 212
3 サガミHD 55
4 グルメ杵屋 37
5 フレンドリー 17
6 フジオフードグループ本社 12
7 ライフフーズ 10

※トリドールは丸亀製麺事業、吉野家HDははなまる事業、サガミHDは味の民芸+どんどん庵、グルメ杵屋はうどん部門、フレンドリーは香の川製麺事業、フジオフードグループ本社はつるまる事業、ライフフーズは讃岐製麺事業の売上高です。シェアとはうどん業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することでうどん市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれうどん業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

関連リンク

うどん業界を見た人は他にこんなコンテンツも見ています。関連業種の現状や動向、ランキング、シェア等も併せてご覧ください。

うどん業界 対象企業一覧

トリドールHD、吉野家HD、サガミHD、グルメ杵屋、フレンドリー、フジオフードグループ本社、ライフフーズの計7社

注意・免責事項

うどん業界の動向や現状、ランキング、シェア等のコンテンツ(2021-2022年)は上記企業の有価証券報告書または公開資料に基づき掲載しております。うどん業界のデータは上記企業のデータの合計または平均を表したものです。掲載企業に関しましてはできる限り多くの企業を反映させるよう努めていますが、全ての企業を反映したものではありません。あらかじめご了承ください。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しましては、必ず各企業の有価証券報告書や公開資料にてご確認ください。