雑貨業界の動向や現状、ランキングなどを解説

雑貨店の様子

雑貨業界の業界レポート。データは2022-2023年。動向や現状、シェア、売上高、純利益、勤続年数、平均年収等のランキングを掲載しています。対象企業の過去の業績を追うことで雑貨業界全体の現状や動向、傾向を知ることができます。

雑貨業界(2022-2023年)

雑貨業界の推移と基本情報

業界規模

1.0兆円

成長率

7.1

利益率

2.4

平均年収

521万円

  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年
  • 21年
  • 22年

雑貨業界の過去の業界規模の推移を見ますと、2020年には大きく下落しましたが、2022年には元の水準まで戻しています。

雑貨業界の動向と現状(2022-2023年)

根強い雑貨人気 一方でコストの高騰が利益を圧迫

2022年は、昨年から引き続き増加傾向となり、2019年の水準にまで戻しています。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により一時的な大幅減が見られたものの、2019年まではグラフの通り、近年は雑貨人気が加速しています。

続いて雑貨大手の動向を見てみましょう。下のグラフは2017年から2022年までの雑貨大手4社の売上高の推移を示しています。全体では2019年まで緩やかに増加し、2020年は各社ともに大幅な減少に転じています。2022年はパルグループHDと良品計画、ロフトの3社が増加、うちパルグループHDと良品計画は2019年の水準を大きく上回っています

雑貨大手4社の売上高の推移(出所:各社決算資料、グラフは業界動向サーチが作成)

2022年から2023年の雑貨業界は全体では好調でした。前年は新型コロナからの回復がみられ、2022年にはコロナ前の水準にまで戻しています。主要企業14中9社が前年の業績を上回りました。

良品計画では、地方の地域密着型スーパーとの隣接店を中心に出店するなど、出店状況は順調でしたが、生活雑貨や衣料品の販売が低迷、既存店の売上は鈍化しました。海外市場は、中国では店舗の休業や時短営業によりECを含む既存店売上高がマイナスでした。一方、台湾やタイ、マレーシア、欧米では経済活動が再開し売上が大幅増となりました。

また、パルグループHDでは300円均一の3coinの業績が増進しました。商業施設の集客が好転したことに加え、店舗の大型化や新規出店の加速、商品ラインナップの拡充や自社ECの強化、さらに300円均一から脱却し高額商品を取り扱ったことが功を奏しています

従来は若い女性を中心に支持されてきた雑貨ですが、最近では男性や年配者まで老若男女に幅広い支持を受けています。また、ジャンルも北欧からアジアン、カントリー、ファンシーなど多岐にわたり、商品種類も非常に多くなっています。従来のインテリア雑貨はもちろん、近年ではアロマ関連商品や健康、美容グッズなども多く扱うようになっています。

雑貨業界の業績もこうした根強い雑貨人気により堅調に推移しています。ショッピングセンターや商業ビル、百貨店、大型スーパーなどテナント誘致も多く、今ではアパレル、化粧品をしのぐ集客力とさえ言われています。

人気に沸く雑貨業界ですが、一方で中小の企業や個人店も多く、参入障壁が低い業界でもあります。その結果、多くのプレーヤーがひしめき、競争が激化する傾向にあります。また、トレンドの移り変わりも早く、消費者のニーズを的確にとらえるのが難しい業界であるとも言えます。

2020年に発生した新型コロナの影響により、主要企業の出店戦略に変化が見られています。都市部を中心に出店していた良品計画やロフトは、郊外へと出店を進め、とくに良品計画は食品スーパーが隣接する立地へも積極的な動きを見せています。パルグループHDは自社サイトを含めたECを強化しています。

また、業界では再編も進んでいます。2022年3月には東急不動産が傘下の東急ハンズをカインズへ売却、RIZAPグループのHAPiNSは、同グループ傘下のBRUNOが吸収合併しました。

雑貨業界 売上トップ5(2022-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 良品計画 4,961
2 パルグループHD 1,644
3 ロフト 929
4 レック 554
5 ハンズ 514

2022年の雑貨業界の売上高ランキングは、トップが良品計画、2位がパルグループHD、3位がロフト、レックと続きます。雑貨業界を一歩リードする良品計画は、国内外で「無印良品」を展開、衣料品や雑貨、食品を販売するほか、東京銀座には店舗を併設したホテルも展開しています。

2022年の雑貨業界の主要企業4社の業績は、良品計画が前年比9.4%増、パルグループHDが22.5%増、ロフトが4.4%増減、ハンズが7.4%減でした。

雑貨業界 ランキング&シェア

雑貨業界の売上高ランキング&シェアをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収などをランキング形式でまとめました。各種ランキングを比較することで雑貨市場のシェアや現状、動向を知ることができます。

雑貨業界 売上高&シェアランキング(2022年-2023年)

順位 企業名 売上高(億円)
1 良品計画 4,961
2 パルグループHD 1,644
3 ロフト 929
4 レック 554
5 ハンズ 514
6 スタイリングライフ・HD 475
7 ヴィレッジヴァンガード… 252
8 トランザクション 182
9 粧美堂 172
10 Hamee 140

※シェアとは雑貨業界全体に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで雑貨市場における各企業の占有率を知ることができます。矢印は対前年比の増減を表しています。下記のランキングをクリックするとそれぞれ雑貨業界の詳細ランキングページにジャンプします。

その他のランキング

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雑貨業界 対象企業一覧

良品計画、パルグループHD、ロフト、レック、ハンズ、スタイリングライフ・HD、ヴィレッジヴァンガード…、トランザクション、粧美堂、Hamee、ミサワ、BRUNO、アミファ、和心の計14社

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