2021年の調剤薬局業界の動向や現状、ランキング、シェアなどを研究しています。

調剤薬局業界

PHARMACY

2019年の調剤薬局業界の動向や現状、ランキング、シェアなどを研究しています。調剤薬局業界の過去の市場規模の推移をはじめ、調剤医療費と処方箋数の推移、直近の調剤薬局業界の動向とM&Aの状況などを解説しています。

業界規模

0.9兆円

伸び率

+3.8%

利益率

+1.4%

平均年収

511万円

目次

調剤薬局業界の現状と動向(2021年版)

グラフは調剤薬局業界の業界規模(対象企業の6計)の推移をグラフで表したものです。

調剤薬局業界の規模の推移を見ることでその市場の大まかな現状や動向を把握することができます。

2020年-2021年の調剤薬局業界の業界規模(主要対象企業6社の売上高の合計)は9,158億円となっています。

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  • 15年
  • 16年
  • 17年
  • 18年
  • 19年
  • 20年

調剤薬局業界の過去7年間の業界規模の推移

2020年度の調剤費は2.7%の減少 コロナ稼で一服

調剤薬局の業績の推移を見ますと、ここ数年は右肩上がりで上昇を続けています。

厚生労働省によると、2020年度の調剤医療費(電算処理分に限る)は、前年度比2.7%減の7兆5,392億円となりました。処方箋枚数は7億6,484万枚、前年度から7,800万枚の減少です。

調剤医療費と処方箋数の推移(出所:厚生労働省、グラフは業界動向サーチが作成)

内訳を見ると、技術料が同5.0%減の1兆8,779億円、薬剤料が1.8%減の5兆6,058億円、特定保険医療材料料が7.1%増の150億円でした。また、薬剤料のうち後発医薬品は3.4%増の1兆1,337億円でした。

調剤薬局は、医師から発行される処方箋を基に処方薬(医療用薬品)を販売する薬局で、正式名称を「保険薬局」と呼びます。薬剤師が常駐しており、薬剤室が置かれているのが特徴です。また、調剤業務のみならず、OTC医薬品 (要指導医薬品・一般用医薬品)の販売も行っており、セルフメディケーションの相談などに応じる役割も担います。

今や調剤薬局はコンビニエンスストアを上回る店舗数となり、60,171軒(2019年度末時点)も展開されています。病院やクリニックの向かいに展開する門前薬局やドラッグストア併設型、パパママ薬局と呼ばれる家族経営を中心とした小規模薬局が存在します。

こうした調剤薬局業界は現在、きびしい環境に置かれています。高齢化による医療費の拡大を抑制するため診療報酬や薬価の改定が行われたことで、処方率の高い門前薬局の調剤基本料や薬価の引き下が影響し、多くの企業が苦戦する状況にあります。

さらに、ドラッグストアによる調剤業界への参入が勢いを増しており、店舗に調剤薬局を併設するタイプのドラッグストアがここ数年で急増しています。

また、医療業界全体で深刻化しているのが薬剤師不足です。調剤業務には欠かせない人材ですが、1日あたり40枚の処方箋に対して1人の薬剤師の配置が規制されており、薬剤師の確保が急務となっています。近年においては調剤薬局を併設するドラッグストアと薬剤師の獲得競争が激しさを増しています。

このような市況の下、調剤薬局では在宅医療への支援などの業務も任されています。「かかりつけ薬剤師・薬局」としての業務を強化し、地域に密着したサービスで健康サポートに備えるほか、医療費削減にも取り組み各社でジェネリック医薬品の使用促進を図っています。

M&Aなど各社、業界再編が加速 調剤以外の事業拡大も

少子高齢化が進む国内では、2025年には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる超高齢化社会を迎えます。医療費が財政を圧迫することから、調剤報酬や薬価の引き下さげは今後も行われることが予想されています。

このような状況のもと、調剤薬局業界ではM&Aが加速しています。店舗拡大や処方箋枚数の獲得を図る大手は、後継者不足に陥っている個人経営薬局や小規模薬局の買収を相次いで行っています。

また、改定を含め少子高齢化によって、今後も厳しい状況に置かれることが想定されている現在では、調剤以外の事業拡大を推進しています。今後、成長の軸となる事業への投資や、業務効率化を図るためのIT活用やお薬手帳の電子化などに取り組み始めています。

調剤業界最大手のアインHDはM&Aを積極的に行っており、2016年に葵調剤を、18年にはコム・メディアルとABCの2社を、19年には土屋薬品を買収しています。2020年8月現在で1,115店舗となり、さらなるシェア拡大を図っています。そのほかの事業では、女性向けドラッグストア「アインズ&トルペ」を都市部で展開、医師や薬剤師等の医療人材の派遣、さらにセブンアンドアイと資本・業務提携も行っています。

業界2位の日本調剤は、門前薬局を中心に展開し、2019年には薬栄と新栄メディカル、センチュリーオブジャスティスの3社を買収。医療費抑制を背景に市場拡大を期待し2005年にジェネリック医薬品製造会社を設立。ICT化に積極的に推進し、次世代の薬局化を目指し最新型調剤機器を導入、電子版お薬手帳『お薬手帳プラス』の会員数は50万人(2020年5月時点)を突破しました。薬剤師の派遣及び紹介、医師の紹介事業も強化しています。

クオールは、門前薬局中心から集客性のある立地へとシフト。異業種のローソンやビックカメラ、JR西日本と提携し街中や駅ナカなどでの展開を進めています。2019年には製薬会社の前永製薬を買収、医薬品の製造事業に参入しています。

総合メディカルも18~19年にかけてM&Aを加速。2018年には病院内でコンビニエンスストアを運営する文教を、同年には3つの調剤薬局運営会社を買収しています。19年には医療系人材派遣会社を買収、現場の負担を減らすことを目的に事務や清掃の人材派遣を行います。2020年には経営判断の迅速化が必要として、経営陣による自社買収(MOB)を実施し上場廃止となりました。

調剤薬局業界シェア&ランキング(2021年版)

調剤薬局業界内における売上高及びシェアのランキングをはじめ、純利益、利益率、総資産、従業員数、勤続年数、平均年収をランキング形式でまとめました。
各々のランキングを比較することで調剤薬局市場内のシェアや現状、動向を知ることができます。

調剤薬局業界 売上高&シェアランキング(2020年-2021年)

順位 企業名 売上高 シェア
1 アインHD 2,630 28.7
2 日本調剤 2,440 26.6
3 クオールHD 1,487 16.2
4 メディカルシステムネット… 1,042 11.4
5 総合メディカル 1,036 11.3
6 ファーマライズHD 523 5.7
※アインHDはファーマシー事業、日本調剤は調剤薬局事業、クオールHDは保険薬局事業の売上高です。シェアとは調剤薬局業界の規模(対象企業の6社合計)に対する各企業の売上高が占める割合です。シェアを比較することで調剤薬局市場における各企業の占有率を知ることができます。各ランキングをクリックするとそれぞれ調剤薬局会社の詳細ランキングページにジャンプします。矢印は各企業の売上高の前年比の増減を表しています。

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調剤薬局業界 対象企業一覧
アインHD、日本調剤、クオールHD、メディカルシステムネット…、総合メディカル、ファーマライズHDの計6社
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